第102回(H28) 保健師国家試験 解説【午後11~15】

 

11 特定健康診査・特定保健指導について適切なのはどれか。

1.実施義務者は医療保険者である。
2.対象年齢は60〜74 歳と定められている。
3.服薬治療中の者は特定健康診査の対象でない。
4.動機付け支援対象者と積極的支援対象者に対して一緒にグループ面接を行う。

解答

解説
1.〇 正しい。実施義務者は医療保険者である。「高齢者医療確保法」に規定されている。
2.× 対象年齢は、60〜74歳ではなく、40~74歳と定められている。
3.× 服薬治療中の者も、特定健康診査の対象である。なお、特定保健指導においては、服薬治療中の者は対象外である。
4.× 動機付け支援対象者と積極的支援対象者に対して一緒にグループ面接を行うことはしない。なぜなら、なぜなら、動機付け支援と積極的支援の対象者は、内臓脂肪蓄積とリスク要因の数によって選定されており、それぞれ支援方法が異なるため。一緒にグループ面接を行うことは、各対象者の課題を認識しづらくなること、保健指導の商店が絞りにくくなる。

 

 

 

 

 

12 A市では、市の大腸がん検診受診率が全国平均に比べて低いことから、未受診理由の調査を行った。その結果、未受診理由には「時間がない」、「自分は大丈夫」、「検査が不安」などの意見が多かった。
 受診勧奨を目的とした大腸がん検診に関する説明で適切なのはどれか。

1.「2年に1度は受けましょう」
2.「便検査で簡単に調べられます」
3.「大腸がんは男性のがんによる死亡の第4位です」
4.「初期の段階から自覚症状があるので注意しましょう」

解答

解説
1.× 「2年に1度は受けましょう」と伝えることは、未受診理由(「時間がない」、「自分は大丈夫」、「検査が不安」など)に対する説明として的を射ていない。
2.〇 正しい。「便検査で簡単に調べられます」と伝えることは、受診勧奨を目的とした大腸がん検診に関する説明で適切である。未受診理由として、時間のなさや検査への不安が挙げられている。したがって、検査の侵襲性や負担を示すのは受診を促す説明といえる。「自分は大丈夫」という未受診理由に対しては有効な説明とはいえないが、未受診理由3つすべてに合致する選択肢はないため、3つのうち2つに対応している選択肢2が最も適切だと考えられる。
3.× 「大腸がんは男性のがんによる死亡の第4位です」と伝えることは、「自分は大丈夫」と感じている人や女性に対する効果が見込めない。
4.× 「初期の段階から自覚症状があるので注意しましょう」と伝えることは、適切ではない。なぜなら、自覚症状が出る前に受診することが必要であるため。

 

 

 

 

 

13 介護予防・日常生活支援総合事業で正しいのはどれか。

1.地域生活支援事業である。
2.平成17 年(2005 年)に創設された。
3.要支援認定を受けている者も対象である。
4.一般介護予防事業の対象は第2号被保険者である。

解答

解説
1.× 地域生活支援事業ではなく、『介護保険法』に基づく地域支援事業の一部である。ちなみに、地域支援事業にはほかに包括的支援事業、任意事業がある。また、地域生活支援事業は、『障害者総合支援法』に基づくものである。
2.× 平成17 年(2005 年)ではなく、平成23年の改正により平成24年4月に創設された。ちなみに、平成17年に創設されたのは、地域支援事業である。
3.〇 正しい。要支援認定を受けている者も対象である。介護予防・日常生活支援総合事業は、要支援者と要支援・要介護になるおそれのある65歳以上の者を対象とする介護予防・生活支援サービス事業と、すべての65歳以上の者を対象とする一般介護予防事業がある。
4.× 一般介護予防事業の対象は、第2号被保険者ではなく、第1号被保険者である。

 

 

 

 

 

14 感染症に対する健康危機管理の平常時の対応はどれか。

1.空港での水際対策
2.積極的疫学調査の実施
3.感染症発生動向調査の実施
4.厚生労働省対策本部の設置

解答

解説

1.× 空港での水際対策は、感染症の流行中に行う。海外で新型インフルエンザなどが流行すると、水際対策としてサーモグラフィを用いた検査などが行われる。平常時の空港では、検疫所が症状のある入国者に対して、『検疫法』に基づいた質問を行っている。
2.× 積極的疫学調査の実施は、感染症の流行中に行う。通常の発生数を大幅に超えた場合、通常発生しない疾患が1例でも発生した場合は積極的疫学調査に移行する。
3.〇 正しい。感染症発生動向調査の実施は、感染症に対する健康危機管理の平常時の対応である。平常時は、感染症の予防及び早期発見のための活動を行う。
4.× 厚生労働省対策本部の設置は、感染症の流行中に行う。新型インフルエンザなどの感染症発生時に設置される。

 

 

 

 

 

15 A地区では梅雨末期の集中豪雨によって住宅近くの山間部に広範囲の土砂崩れが発生した。
 発災翌日の市町村保健師の対応として優先度が高いのはどれか。

1.要援護者の安否確認
2.汚水による感染症の発生の確認
3.避難所での慢性疾患のある者への栄養指導
4.ストレス反応による精神症状がある避難者の把握

解答

解説
1.〇 正しい。要援護者の安否確認は、発災翌日の市町村保健師の対応として優先度が高い。発災翌日(急性期)においては、要援護者(現避難行動要支援者および要配慮者)の安否確認と避難者への支援が優先される。
2.× 汚水による感染症の発生の確認は、優先度が低い。なぜなら、発災翌日(急性期)において人命にかかわりにくいため。
3.× 避難所での慢性疾患のある者への栄養指導は、優先度が低い。なぜなら、発災翌日(急性期)において人命にかかわりにくいため。
4.× ストレス反応による精神症状がある避難者の把握は、優先度が低い。なぜなら、発災翌日(急性期)において人命にかかわりにくいため。また、ストレス反応は災害直後から見られる正常な反応である。

 

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