第102回(H28) 保健師国家試験 解説【午前36~40】

 

36 精神障害者保健福祉手帳について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.市町村長が交付する。
2.高次脳機能障害は対象となる。
3.税制上の優遇措置が受けられる。
4.1〜4級の等級に区分されている。
5.1年ごとに認定の更新が必要である。

解答2・3

解説

精神障害者保健福祉手帳とは?

精神障害者保健福祉手帳は、精神障害者の自立や社会参加を促進することを目的とした手帳制度である。

1.× 市町村長ではなく、都道府県知事が認定・交付する。ちなみに、市町村は、申請窓口としての機能をもつ。
2.〇 正しい。高次脳機能障害は対象となる。平成23年4月1日に、対象疾患として明示された。
3.〇 正しい。税制上の優遇措置が受けられる。例えば、障害者控除の対象となるなど。
4.× 1〜4級ではなく、1~3級(3区分)の等級に区分されている。
5.× 1年ごとではなく、2年ごとに認定の更新が必要である。

 

 

 

 

 

37 災害救助法で定められているのはどれか。2つ選べ。

1.防災計画の作成
2.職員の派遣義務
3.被災した住宅の応急修理
4.避難所及び応急仮設住宅の供与
5.地方公共団体とボランティアとの連携

解答3・4

解説
1.× 防災計画の作成を定めるのは、『災害対策基本法』である。防災計画には、①防災基本計画、②都道府県防災計画、③市町村防災計画がある。
2.× 職員の派遣義務を定めるのは、『災害対策基本法』である。要請等があったときは、職員を派遣しなければならないと義務が読定されている。
3~4.〇 正しい。被災した住宅の応急修理/避難所及び応急仮設住宅の供与は、災害救助法で定められている。9種類の救助に含まれる。
5.× 地方公共団体とボランティアとの連携は、市町村社会福祉協議会が担当していることが多く、定められているものではない。

 

 

 

 

 

38 直接法による年齢調整死亡率の特徴はどれか。2つ選べ。

1.小規模な集団の観察に適している。
2.高齢者の多い集団では高くなりやすい。
3.値は標準化死亡比(SMR)として示される。
4.異なる観察集団の死亡率を直接比較できる。
5.計算には観察集団の年齢階級別死亡率が必要である。

解答4・5

解説

直接法と間接法の特徴

死亡率は加齢に伴い高くなるため、高齢者の割合が高い集団(国・地域など)における死亡率は高くなる。そのため、集団間の死亡水準を比較する場合、年齢構成による影響を考慮する必要がある。年齢調整死亡率は、異なる集団の死亡水準を比較するために、年齢構成を調整し算出する指標である。年齢調整死亡率には直接法と間接法がある。

直接法:①観察集団の年齢別死亡率が、基準集団の人口構成で起きた場合、全体の死亡率がどうなるかを求める。②観察集団の年齢調整死亡率を用いて計算するため、都道府県等の年齢階級別死亡率がわかる大規模な集団で適用される。

間接法:①標準化死亡比(SMR)を用いる。②市町村等の年齢階級別死亡率がわからない小規模な集団に適用される。

1.× 小規模ではなく大規模な集団の観察に適している。ちなみに、小規模集団の指標としては、間接法により求められる標準化死亡比(SMR)がよく用いられる。直接法による年齢調整死亡率は、都道府県比較など大規模な集団の観察に適している。
2.× 高齢者の多い集団では高くなりやすい傾向は、直接法による年齢調整死亡率にみられる特徴ではなく、粗死亡率の特徴である。
3.× 値は、標準化死亡比(SMR)として示されるわけではない。なぜなら、標準化死亡比(SMR)とは、観察集団の実際の死亡数と期待死亡数の比であるため。間接法では標準化死亡比(SMR)を用いて年齢調整死亡率を求める。期待死亡数とは、観察集団が基準集団と同じ死亡率であると仮定した場合に期待される死亡者数のことである。
4.〇 正しい。異なる観察集団の死亡率を直接比較できることは、直接法による年齢調整死亡率の特徴である。異なる観察集団の年齢階級別死亡率と基準集団の人口構成の情報があれば、直接法による年齢調整死亡率を求めることで、集団間の死亡率を直接比較できる。
5.〇 正しい。計算には観察集団の年齢階級別死亡率が必要であることは、直接法による年齢調整死亡率の特徴である。直接法による年齢調整死亡率を算出する場合、観察集団の年齢階級別死亡率は必要な情報である。

 

 

 

 

 

39 割合の差の検定について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.縦断研究が必要である。
2.t 検定で有意差を検定する。
3.クロス集計表は有用である。
4.ハザード比を求めることができる。
5.χ2(カイ2乗)検定で有意差を検定する。

解答3・5

解説
1.× 縦断研究は必要ない。なぜなら、縦断研究とは、同じ対象者を継続的に調査する手法であるため。
2.× t 検定は、有意差を検定するのではなく、2群のデータの平均値の差をみる。
3.〇 正しい。クロス集計表は有用である。クロス集計表とは、縦と横に変数を配置してできるセルに頻度や割合を示したものである。
4.× ハザード比は求められない。ハザード比は、追跡期間によりリスクが変化する場合に使われる。
5.〇 正しい。χ2(カイ2乗)検定で有意差を検定する。χ2(カイ2乗)検定は、クロス集計などから割合の差を検定する手法である。

 

 

 

 

 

40 疾病Aの新しいスクリーニング検査の性能を評価するために、疾病Aの患者100 人と疾病Aでない者100人に対して検査を実施した。疾病Aの患者のうち60人と、疾病Aでない者のうち10 人とが検査の結果陽性であった。
 特異度を求めよ。
 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

解答: ① ② %
①:0~9
②:0~9

解答90

解説

スクリーニングとは?

スクリーニングとは、ある特定の疾病を有する人々がいる集団のなかで、何らかの検査によって催患している可能性の高い人(陽性)を選定し、疾病でない可能性の高い人(陰性)とふるい分けを行うものである。

特異度は対象のなかで椎患していない人を、検査により正しく陰性と判定する割合である。

つまり、疾病Aでない人(100人)のうち、陰性と判定された(90人)の割合を表すことになる。

特異度 = (90人/100人) × 100 = 90%となる。

 

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