第103回(R2) 助産師国家試験 解説【午後16~20】

 

16 定期予防接種で生後か月から接種が可能になるのはどれか。

1.肺炎球菌ワクチン
2.ロタウイルスワクチン
3.四種混合<DPT-IPV>ワクチン
4.麻しん風しん混合<MR>ワクチン
5.インフルエンザ菌b 型<Hib>ワクチン

解答

解説

1.× 肺炎球菌ワクチンは生後2ヶ月からである。
2.× ロタウイルスワクチンは生後2ヶ月からである。
3.〇 正しい。四種混合<DPT-IPV>ワクチンは生後3ヶ月からである。
4.× 麻しん風しん混合<MR>ワクチンは生後12ヶ月からである。
5.× インフルエンザ菌b 型<Hib>ワクチンは生後2ヶ月からである。

 

 

 

 

 

17 Aさん(75歳)。性器脱と診断され、ペッサリーの挿入により症状が改善していた。最近、帯下に少量の出血が混じるため産婦人科を受診した。ペッサリーと接する腟壁に浅いびらんがあり、少量出血を認める。超音波検査では子宮、付属器は正常で、子宮頸部の細胞診では異常はない。
 出血の改善に有効な腟錠の成分はどれか。

1.イソコナゾール
2.エストリオール
3.プロゲステロン
4.メトロニダゾール
5.クロラムフェニコール

解答

解説

1.× イソコナゾールとは、カンジタに起因する膣炎および外陰膣炎に効果的な抗真菌薬である。
2.〇 正しい。エストリオールは卵胞ホルモンで、更年期障害の症状、膣炎、子宮膣部びらんなどに用いられる。
3.× プロゲステロンは黄体ホルモンを補う薬剤であり、生理不順や無月経、機能性子宮出血の治療に用いられる他、乳がんや子宮がんなどのエストロゲン依存性のがん細胞の増殖を抑える。
4.× メトロニダゾールは細菌性膣炎やトリコモナス症などの特定の性感染症に用いられる抗菌薬である。
5.× クロラムフェニコールは細菌性膣炎に用いられる抗菌薬である。

 

 

 

 

 

18 Aさん(32 歳、初妊婦)。妊娠6週に、四肢と体幹に軽度の隆起を伴う紅色の皮疹が多発しているのが確認された。妊娠前に外陰部の腫瘤を自覚していたが、自然に消失したという。産婦人科で梅毒血清反応と梅毒トレポネーマ抗体血清検査<TPHA>を行ったところ、いずれも陽性であった。
 Aさんへの治療で正しいのはどれか。

1.γ-グロブリンの投与を行う。
2.ペニシリン系抗菌薬を投与する。
3.妊娠12週以降に治療を開始する。
4.陰圧室に隔離して治療を行う必要がある。
5.梅毒トレポネーマ抗体血清検査<TPHA>が陰性となるまで治療を継続する。

解答

解説

1.× 梅毒ではγ-グロブリンの投与は行わない。γ-グロブリンの投与は血液型不適合妊娠の治療で行う。
2.〇 正しい。梅毒の治療ではペニシリン系抗菌薬を投与する。梅毒とは性感染症の一種で、梅毒トレポネーマという細菌が粘膜から感染することによって起こる。感染後3週間から6週間前後の潜伏期間後に性器、肛門、口などの感染部位にしこり、びらん、潰瘍などが現れるが治療をしなくても一定期間が過ぎると最初の症状は消える。感染後数ヶ月すると手のひらや足の裏を含めた全身に赤い斑点(バラ疹)が広がる。
3.× 梅毒は胎盤を通過して胎児にも感染するリスク流早産の原因となるため、陽性を発見したら早期の治療が必要である。妊娠4~12週で梅毒検査を行う。
4.× 梅毒は性感染症であり、空気感染ではないため陰圧室に隔離して治療を行う必要はない。
5.× 梅毒トレポネーマ抗体血清検査<TPHA>は治癒後も陽性となる。TPHA陽性ではなく、梅毒血清反応が陰性になるまで治療を継続する。

 

 

 

 

 

19 Aさん(19 歳、初妊婦、飲食店勤務)。20 歳の会社員Bさんと同居している。Bさんとの間での妊娠が判明して産婦人科で妊婦健康診査を受けていた。Bさんは妊娠を喜んでいて出産を楽しみにしているが、AさんはBさんの家族との関係が悪く、入籍の予定はないと言う。Aさんは産後に1年の育児休業を予定している。
 出産に向けた準備を進める上で、助産師が確認する情報で最も重要なのはどれか。

1.自宅の広さ
2.Aさんの通勤時間
3.Aさんの家族関係
4.分娩費用の準備状態
5.Aさんの母乳育児の希望

解答

解説

1.× 自宅の広さよりもAさんの育児のサポートをできる人がいるかの確認が優先される。
2.× Aさんは産後1年の育児休業を予定しており、通勤時間は確認する情報で最も重要とはいえない。
3.〇 正しい。Aさんの家族関係を確認し、Bさん以外に育児をサポートできる家族がいるのか確認する必要がある。
4.× 経済面の発言はないため分娩費用の準備状態よりもAさんの育児のサポートできる人がいるかの確認が優先される。
5.× Aさんの母乳育児の希望よりも先にまずはAさんの育児のサポートができる人がいるかの確認が優先される。

 

 

 

 

 

20 29歳の1回経産婦。妊娠40週1日。陣痛発来で入院となり、その後破水した。破水時の内診所見は子宮口4cm 開大、展退度70 %、Station-2 で、羊水流出が持続的に認められた。胎児心拍数陣痛図の所見で軽度の変動一過性徐脈が認められ、連続モニタリングを行っていたが、破水から2時間後、突然遷延一過性徐脈が出現し、臍帯脱出が疑われた。
 助産師が産婦に対して最初に行うのはどれか。

1.側臥位への体位変換
2.羊水流出量の確認
3.深呼吸の促し
4.血圧測定
5.内診

解答

解説

1.× 母体の体位変換よりも臍帯脱出の診断が優先される。内診により頭囲か骨盤位であるか確認し、頭囲で臍帯脱出の場合は児頭を内診指で持ち上げて臍帯の圧迫を解除する必要がある。可能ならば医師に連絡し、医師が到着するまで骨盤高位にする。
2.× 羊水流出量の確認よりも臍帯脱出しているかの確認のために内診が優先される。
3.× 深呼吸を促すのではなく、臍帯脱出が起きているかを判断するために内診する。
4.× 母体の血圧測定よりも先に臍帯脱出の診断が優先される。臍帯脱出の場合には、胎児への血流が断たれないように帝王切開により分娩する必要があるため、その際には全身状態を把握する。
5.〇 正しい。臍帯脱出とは、胎児より先に臍帯が腟を通過することである。臍帯脱出が起きると胎児への血液供給が断たれてしまうため、まずは腟鏡診や内診によって臍帯を直接観察し診断する必要がある。

 

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