第105回(H28) 看護師国家試験 解説【午後76~80】

 

76 臓器の移植に関する法律において脳死臓器提供が可能になるのはどれか。

1.1歳
2.6歳
3.15歳
4.20歳
5.年齢制限なし

解答5

解説

 1997年に施行された臓器移植法は15歳未満の脳死臓器提供は禁止されていたが、2010年の法改正により年齢制限はなくなった。したがって、選択肢5.年齢制限なしが正しい。

 

 

 

 

 

77 乳児の髄膜炎などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。

1.日本脳炎ワクチン
2.ロタウイルスワクチン
3.インフルエンザワクチン
4.麻しん風しん混合ワクチン
5.Hib(Haemophilus influenzae type b)ワクチン

解答5

解説

1.× 日本脳炎ワクチンは、日本脳炎ウイルス感染を予防する定期接種ワクチンである。乳児の髄膜炎を抑制するものではない。
2.× ロタウイルスワクチンは、乳児に多い急性胃腸炎を予防するワクチンである。定期接種ではなく、任意接種ワクチンである。
3.× インフルエンザワクチンは、季節性のインフルエンザを予防するワクチンである。定期接種ではなく任意接種ワクチンである。
4.× 麻しん風しん混合ワクチンは、麻疹・風疹ウイルスの感染予防の定期接種ワクチンである。乳児の髄膜炎を抑制するものではない。
5.〇 正しい。Hib(Haemophilus influenzae type b)ワクチンは、乳児の髄膜炎を予防するために導入された定期接種ワクチンである。

 

 

 

 

 

78 生後1、2か月のDown<ダウン>症候群の乳児にみられる特徴はどれか。

1.活気があり機嫌が良い。
2.体重増加は良好である。
3.筋緊張が強く抱っこしにくい。
4.舌が小さく吸啜が困難である。
5.哺乳の途中で眠ってしまうことが多い。

解答5

解説

ダウン症候群の特徴

 ダウン症は、①特異な顔貌、②多発奇形、③筋緊張の低下、④成長障害、⑤発達遅滞を特徴とする染色体異常である。21番染色体異の過剰が原因である。症状の特徴としては、短頭、つり上がった目(眼裂斜上)、低い鼻根部、小耳症、巨舌、短頚、短い四肢・指、心奇形、消化管奇形などがある。

1.× 活気はない場合が多い。なぜなら、筋肉の発達が緩やかであるため。
2.× 体重増加は緩やかなことが多い。なぜなら、筋肉の発達が緩やかで哺乳不良のため。
3.× 筋緊張は、強いのではなく弱い。筋緊張低下が特徴で抱くと、ぐにゃっとした感覚(フロッピー・インフアント)がある。
4.× 舌が小さくのではなく、巨舌で吸啜が困難である。舌自体が大きい(巨舌)か、大きくなくても口腔が狭いために相対的に大きいことが多い。
5.〇 正しい。哺乳の途中で眠ってしまうことが多い。なぜなら、筋緊張低下により吸畷力が弱く疲れやすいため。したがって、途中で眠ってしまい必要量の哺乳ができないことが多い。経管栄養をせざるを得ないこともある。

 

 

 

 

 

79 在胎40週日、体重3,011gで出生した男児。出生後1分、呼吸数60/分、心拍数140/分であった。四肢を屈曲させ、刺激に対して啼泣している。体幹はピンク色、四肢にはチアノーゼがみられる。
 この男児の1分後のApgar<アプガー>スコアはどれか。

1.1点
2.3点
3.5点
4.7点
5.9点

解答5

解説

(※アプガースコア)

 新生児の観察は、アプガースコアによって出生後1分と5分に行う。観察項目は、①皮膚色、②心拍数、③刺激に対する反射(反応性)、④筋緊張(活動性)、⑤呼吸の5項目で、それぞれ2~0点で点数化する。5項目の合計点数が10~7点は正常、6~4点は第1度(仮死)、3~0点は第2度(重症)新生児仮死である。

本症例は、皮膚色のみ1点(四肢にはチアノーゼがみられる)で、他は2点、計9点である。したがって、選択肢5.9点が正しい。

 

 

 

 

 

80 関節リウマチで療養している人への日常生活指導で適切なのはどれか。

1.床に座って靴下を履く。
2.2階にある部屋を寝室にする。
3.水道の蛇口をレバー式にする。
4.ボタンで着脱する衣服を選択する。
5.寝具はやわらかいマットレスにする。

解答3

解説

 関節リウマチは、手関節・手指関節の関節破壊により、変形・拘縮を引き起こす。そのため、関節保護の原則に基づいて日常生活指導を実施する。

 

1.× 靴下を履くのは、床に座ってではなく、椅子に座ってのほうがよい。なぜなら、床に座って靴下を履くと、座るときも立つときも膝や手の関節に大きな負担がかかってしまうため。また、必要に応じて自助具の使用を勧める。
2.× 2階にある部屋を寝室は、2階ではなく1階のほうが望ましい。なぜなら、関節の痛みと腫れが症状としてあるため。また朝には、関節のこわばりも出現することが多い。したがって、転倒のリスクも上がる2階を寝室にするのは不適切である。
3.〇 正しい。水道の蛇口をレバー式にする。なぜなら、レバー式は上げ下げするだけでよく、少ない負担で動かすことができるため。蛇口の回転は、手指・手関節の動きが多く、関節への負担が大きい。
4.× 着脱する衣服は、ボタンよりもジッパーやマジックテープのほうが関節の動きが少なく簡便である。ちなみに、頭からかぶって着るトレーナーやパーカーなどの衣類は、肩や肘の可動制限があると困難であるため不適切である。
5.× 寝具はやわらかいマットレスより、比較的硬めで弾力のある素材がよい。なぜなら、やわらかいマットレスは身体が沈み込み、肩関節などに負担がかかりやすいため。

 

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