第106回(R2) 保健師国家試験 解説【午後11~15】

 

11 歯科口腔保健の推進に関する法律に基づく基本的事項の目標とライフステージの組合せで正しいのはどれか。

1.口腔状態の向上:乳幼児期
2.歯の喪失防止:学童期
3.健全な歯・口腔の育成:成人期
4.口腔機能の維持・向上:高齢期

解答

解説
1.× 口腔状態の向上は、乳幼児期ではなく、学童期の目標である。ちなみに、乳幼児期の目標は、選択肢3.健全な歯・口腔の育成である。
2.× 歯の喪失防止は、学童期ではなく、高齢期の目標である。ちなみに、学童期の目標は、う蝕(虫歯)の予防である。
3.× 健全な歯・口腔の育成は、成人期ではなく、乳幼児期の目標である。ちなみに、成人期の目標は、健全な口腔状態の維持である。
4.〇 正しい。口腔機能の維持・向上は、高齢期の生活の質の向上に向けた目標である。

 

 

 

 

 

12 大型の石材を建築材料に加工する工場で、設置されている石材加工用の機械に防振ゴムを取り付け、工場内の騒音の低減を図った。
 この対策に該当するのはどれか。

1.健康管理
2.作業環境管理
3.作業管理
4.総括管理

解答

解説

労働衛生の3管理(作業環境管理、作業管理、健康管理)に、総括管理、労働衛生教育を加えた5管理を覚えておく。

1.× 健康管理は、健康診断やその事後措置、保健指導などを行うことである。つまり、労働者の健康状態を把握し、健康障害の予防を行う。
2.〇 正しい。作業環境管理に該当する。作業環境管理は、疾病の原因となる有害要因を作業環境から除去することである。本問では、石材加工用の機械に防振ゴムを取り付け、工場内の騒音の低減を図っているため、作業環境管理に該当する。
3.× 作業管理は、労働者の健康への影響を考慮し、作業自体を管理することである。
4.× 総括管理は、作業環境管理・作業管理・健康管理・労働衛生教育の実施体制を構築・管理することである。

 

 

 

 

 

13 腸管出血性大腸菌による食中毒で正しいのはどれか。

1.潜伏期は6〜24時間である。
2.加熱が不十分な牛肉が原因となることが多い。
3.合併症である溶血性尿毒症症候群(HUS)の発症は成人に多くみられる。
4.平成29年(2017年)の食中毒事件数はカンピロバクターが原因のものよりも多い。

解答

解説

腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌、志賀毒素産生性大腸菌)とは?

腸管出血性大腸菌(ベロ毒素産生性大腸菌、志賀毒素産生性大腸菌)は、赤痢菌が産生する志賀毒素類似のベロ毒素を産生し、激しい腹痛、水様性の下痢、血便を特徴とする。特に、小児や老人では、溶血性尿毒症症候群や脳症(けいれんや意識障害など)を引き起こしやすいので注意が必要である。
 近年、食中毒の原因となっているものとして、O157が多くを占めるが、腸管出血性大腸菌にはこの他にO26、O111、O121などがある。

1.× 潜伏期は、6〜24時間ではなく、3~5日である。
2.〇 正しい。加熱が不十分な牛肉が原因となることが多い。主な原因食品は生肉である。
3.× 合併症である溶血性尿毒症症候群(HUS)の発症は、成人ではなく、小児や高齢者に多くみられる。溶血性尿毒症症候群(HUS)は、主にベロ毒素が原因となり、溶血性貧血、血小板減少、急性腎障害を特徴とする症候群であり、腸管出血性大腸菌感染症の重篤な合併症である。
4.× 平成29年(2017年)の食中毒事件数は、カンピロバクターが原因のものよりも少ない。平成30(2018)年の食中毒事件数は、腸管出血性大腸菌が32件、カンピロバクターが319件で、カンピロバクターのほうが多い。

 

 

 

 

 

14 レジオネラ症患者発生の届出を受けた保健所が感染の原因を調査する際に、最も重要な情報はどれか。

1.入浴施設の利用歴
2.発症前の食事内容
3.蚊による刺咬の有無
4.レジオネラ症患者との接触歴の有無

解答

解説

レジオネラ症とは?

レジオネラ症は『感染症法』の4類感染症で、集団発生を引き起こすため、保健である所において注意すべき疾患である。レジオネラ症とは、レジオネラ属菌による感染症である。 病型は、劇症型のレジオネラ肺炎と一過性のポンティアック熱の二つに分類される。 流行は季節によらず、中高年に多く発生している。

1.〇 正しい。入浴施設の利用歴は、最も重要な情報である。なぜなら、レジオネラ菌は循環式浴槽(24時間風呂、ジャグジーなど)、超音波式加湿器、冷却塔などに発生しやすいため。
2~4.× 発症前の食事内容/蚊による刺咬の有無/レジオネラ症患者との接触歴の有無は優先度は低い。なぜなら、レジオネラ症は、レジオネラ菌を含むエアロゾル(水しぶきなど)の吸入による空気(飛沫核)感染であり、食物感染や媒介動物感染、接触感染による感染症ではないため。

 

 

 

 

 

15 厚生労働省が定める過重労働による健康障害防止のための総合対策はどれか。

1.毎月の健康診断
2.運動指導プログラムの作成
3.健康増進サービス機関の活用
4.時間外・休日労働時間の削減

解答

解説

過重労働による健康障害防止のための総合対策

過重労働による労働者の健康障害を防止することを目的として、事業者が講ずべき措置を定めたものである。

1.× 毎月の健康診断は、総合対策に含まれていない。総合対策では健康診断について、『労働安全衛生法』に基づく健康診断を確実に実施することが定められているが、毎月行うよう定められているものはない。
2~3.× 運動指導プログラムの作成/健康増進サービス機関の活用は、総合対策に含まれていない。これらは、「事業場における労働者の健康保持増進のための指針」に基づき、健康保持増進のための措置として行われている。
4.〇 正しい。時間外・休日労働時間の削減は、総合対策に含まれている。そのほか、年次有給休暇の取得促進、労働時間などの設定の改善、労働者の健康管理に係る措置の徹底が含まれる。

 

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