第106回(R2) 保健師国家試験 解説【午前21~25】

 

21 行政機関におけるアカウンタビリティで適切なのはどれか。

1.母子保健計画の中間評価を市のホームページで公開した。
2.新しい健康づくり計画の素案について市民から意見を求めた。
3.地域包括支援センターの運営業務を社会福祉法人へ委託した。
4.市のホームページをカラーユニバーサルデザインに基づく構成に変更した。

解答

解説

アカウンタビリティとは、説明責任のことである。

1.〇 正しい。母子保健計画の中間評価を市のホームページで公開したのは、行政機関におけるアカウンタビリティである。行政機関は、住民に対し、政策や施策、事業などの成果を事前・事後に説明する義務がある。
2.× 新しい健康づくり計画の素案について市民から意見を求めるのは、バブリックコメントであるバブリックコメントは、計画策定の過程で素案を提示したうえで、広く住民に意見を募集し、計画について合意形成を図る方法である。
3.× 地域包括支援センターの運営業務を社会福祉法人へ委託するのは、アウトソーシング(外部委託)である。地域包括支援センターは『介護保険法』に定められた施設である。実施主体は市町村であるが、社会福祉法人などの外部への委託も可能である。
4.× 市のホームページをカラーユニバーサルデザインに基づく構成に変更するのは、 アクセシビリティ(利用しやすさ)の向上に寄与するものである。カラーユニバーサルデザインは、多様な色覚(色の見え方)に配慮して情報がすべての人に正確に伝わるようにデザインするものである。カバーサルデザインは、年齢や身体障害の有無に関係なく誰でも必情報に簡単にたどり着け、利用できることを指す。

 

 

 

 

 

22 児童虐待を防止するため、平成28年(2016年)に改正された児童虐待防止対策の充実に向けた児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)及び児童福祉法の内容で正しいのはどれか。

1.児童の安全確認のための立ち入り調査の強化
2.しつけに際して必要な範囲を超えた懲戒の禁止
3.地方公共団体の要保護児童対策地域協議会設置の努力義務化
4.市町村等における児童虐待を受けたと思われる児童の安全確認の義務化

解答

解説
1.× 児童の安全確認のための立ち入り調査の強化は、平成19(2007)年の『児童虐待防止法』の改正事項[平成20(2008)年4月施行]である。
2.〇 正しい。しつけに際して必要な範囲を超えた懲戒の禁止は、平成28(2016)年の『児童虐待防止法』の改正事項[平成28(2016)年6月施行]で、親権者は、児童のしつけに際して、監護・教育に必要な範囲を超えて児童を懲戒してはならないことが定められた。
3.× 地方公共団体の要保護児童対策地域協議会設置の努力義務化は、平成19(2007)年の『児童福祉法』の改正事項[平成20(2008)年4月施行]である。ちなみに、それまでは任意設置であった。
4.× 市町村等における児童虐待を受けたと思われる児童の安全確認の義務化は、平成19(2007)年の『児童虐待防止法』の改正事項[平成20(2008)年4月施行]である。ちなみに、それまで努力義務であった。

 

 

 

 

 

23 介護保険法に基づく地域包括支援センターの基本機能で正しいのはどれか。

1.介護予防ケアマネジメント
2.高齢者の住まいの整備
3.要介護認定の実施
4.福祉用具の貸与

解答

解説
1.〇 正しい。介護予防ケアマネジメントは、地域包括支援センターの基本機能で正しい。介護予防ケアマネジメントは、地域包括支援センターが行う地域支援事業の介護予防・日常生活支援総合事業のひとつである。支援者や基本チェックリストで事業対象の基準に該当した者に対して介護予防・日常生活支援を目的として、訪問型サービス、通所型サービス、その他の生活支援サービスなどが包括的かつ効率的に提供されるよう、必要な援助を行う事業である。
2.× 高齢者の住まいの整備は、地域包括支援センターの業務ではない。『高齢者の居住の安定確保に関する法律(高齢者住まい法)』において、国の基本方針および地方自治体の計画に定められている内容である。
3.× 要介護認定の実施は、地域包括支援センターではなく、市町村の業務である。要介護認定は、認定調査、一次判定を経て、介護認定審査会の審査判定(二次判定)の結果に基づき、市町村が認定する。
4.× 福祉用具の貸与は、地域包括支援センターではなく、指定居宅サービス事業者が実施する。

 

 

 

 

 

24 災害対策基本法施行令に規定される福祉避難所の説明で適切なのはどれか。

1.都道府県知事が指定する。
2.所得に応じて利用費が発生する。
3.負傷者の救護活動が目的である。
4.特別な配慮を必要とする者が利用できる。

解答

解説
1.× 都道府県知事ではなく、『災害対策基本法』に基づき、市町村長が指定する。
2.× 福祉避難所を含む指定避難所の利用者に対して、所得に応じて利用費が発生しない
3.× 目的は、負傷者の救護活動ではなく、避難のために立退きを行った居住者などを避難のために必要な間、滞在させ、または自ら居住場所を確保することが困難な被災住民などを一時的に滞在させることである。
4.〇 正しい。特別な配慮を必要とする者が利用できる。根拠として、『災害対策基本法施行令』において福祉避難所は「主として高齢者、障害者、乳幼児その他の特に配慮を要する者(要配慮者)を滞在させることが想定されるもの」に該当する。

 

 

 

 

 

25 ソーシャルサポートにおける道具的(手段的)サポートはどれか。

1.称賛する。
2.愛情を伝える。
3.家事を手伝う。
4.情報提供する。
5.アドバイスする。

解答

解説

ソーシャルサポートとは?

ソーシャルサポート(社会的支援)は、個人のよりよい状態を支えるための心理的・物理的資源を指す。人間関係や社会的ネットワークも含まれる。種類は、(1)手段的サポート(①道具的サポート、②情報的サポート)、(2)情緒的サポート(③情緒的サポート、④評価的サポート)に分類される。

①道具的サポート:物資、金銭、労働等、形のある直接的な支援。
②情報的サポート:問題解決に役立つ情報提供、アドバイスなどの支援。
③情緒的サポート:愛情、共感等、他者との情緒的なつながりを築くための支援。
④評価的サポート:賛成、称賛等。自己評価のために役立つ支援

1.× 称賛するのは、評価的サボートである。
2.× 愛情を伝えるのは、情緒的サポートである。
3.〇 正しい。家事を手伝うのは、道具的サボートである。
4.× 情報提供するのは、情報的サポートである。
5.× アドバイスするのは、情報的サポートである。

 

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