第106回(R2) 保健師国家試験 解説【午後21~25】

 

21 1歳6か月児健康診査で確認するのはどれか。

1.丸を描ける。
2.自分の名前が言える。
3.一人でパンツが脱げる。
4.自分でコップを持って水が飲める。
5.ままごとなどのごっこ遊びができる。

解答

解説
1.× 丸を描けるのは、3歳頃である。
2.× 自分の名前が言えるのは、3歳頃である。
3.× 一人でパンツが脱げるのは、3歳頃である。
4.〇 正しい。自分でコップを持って水が飲めるかどうかは、1歳6か月健康診査で確認する。
5.× ままごとなどのごっこ遊びができるのは、3歳頃である。

子どもの発達のポイント

【1歳6か月】
・コップで水を飲む。
・スプーンを使って食べようとする。
・積み木を2~3個積むことができる。
・意味のある言葉を2~3語話す(パパ, ママ, ブーブー)。
・簡単な指示に従うことができる(おいで、○○をとって)。
・離乳が完了する。

【3歳】
・自分の名前を言う。
・簡単な文章を話す。
・指示に従う。
・物の大小や長短、色を区別できる。
・箸を持って食べる。
・手を洗う。
・ままごとやごっこ遊びをする。

 

 

 

 

 

22 乳児期の育児支援について検討するために、4か月児の保護者を対象にグループインタビューを実施した。
 その結果から得られた事項で、プリシード・プロシードモデルの準備要因はどれか。

1.育児は楽しいと思う。
2.家事は夫婦で分担する。
3.子育てサークルに参加する。
4.かかりつけの小児科医がいる。
5.父親を対象とした育児教室に参加する。

解答

解説

プリシード・プロシードモデルとは?

プリシード・プロシードモデルとは、グリーン(Green LW)とクルーター(Kreuter MW)によって開発されたヘルスプロモーション活動を展開するためのモデルの1つである。プリシード・プロシードモデルの目的は、人々の生活の質の向上であり、目的を達成するためには行動と環境をより良く変化させる必要がある。この変化を可能にし、①準備要因、②実現要因、③強化要因は、維持するための3つの要因としてあげられる。

1.〇 正しい。育児は楽しいと思うのは、プリシード・プロシードモデルの準備要因として適切である。育児は楽しいと思うという育児に対する肯定的な感情は、行動を起こすのに必要な信念、価値観、態度などの準備要因にあたる。
2.× 家事は夫婦で分担するのは、保健行動の継続に影響する周囲の人の支援やフィードバックなどの強化要因にあたる。

3~5.× 子育てサークルに参加する/かかりつけの小児科医がいる/父親を対象とした育児教室に参加するのは、保健行動を補助する技術・設備・資源・受け皿などの実現要因にあたる。実現要因には、保健行動を実現するための地域資源の利便性や入手可能性、近接性などの環境条件が含まれる。

 

 

 

 

 

23 高齢者の医療の確保に関する法律に基づいて市町村が行う事業はどれか。

1.がん検診
2.歯周疾患検診
3.特定健康診査
4.就労者の定期健康診査
5.生活保護受給者の検診

解答

解説

『高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)』は、国民保健の向上および高齢者の福祉の増進を図ることを目的とする法律である。

1.× がん検診は、『健康増進法』に基づき市町村が健康増進事業として実施する。健康増進法は、国民の健康維持と現代病予防を目的として制定された日本の法律である。
2.× 歯周疾患検診は、『健康増進法』に基づき市町村が健康増進事業として実施する。健康増進法は、国民の健康維持と現代病予防を目的として制定された日本の法律である。
3.〇 正しい。特定健康診査は、高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法)に基づいて市町村が行う事業である。その者が加入する医療保険者が実施する。国民健康保険の保険者は都道府県と市町村であり、40歳以上75歳未満の国民健康保険加入者の特定健康診査は、市町村が行う。
4.× 就労者の定期健康診査は、『労働安全衛生法』に基づき事業者の義務として行う。
5.× 生活保護受給者の検診は、『生活保護法』に基づき行われる。保護の実施機関(都道府県知事、市長、福祉事務所を管理する町村長)が必要があると認めるときは、生活保護受給者に対して、保護の実施機関の指定する医師もしくは歯科医師の検診を受けるべき旨を命ずることができる。

 

 

 

 

 

24 市では、生活習慣病のハイリスク者である40歳から60歳でBMI 25以上の者を対象に、行動変容を促し肥満を改善することを目的として、毎週1回、1クール6回の生活習慣病予防教室を開催した。
 アウトカム評価のための指標はどれか。

1.各回の参加率
2.参加者の満足度
3.運営にかかった費用
4.教室を担当した職員数
5.参加者の6か月後のBMI

解答

解説

生活習慣病予防教室の事業評価には、大きく分けて3種類ある。①企画評価、②実施評価、③結果(アウトカム)評価がある。

1.× 各回の参加率は、事業の実施状況の指標(実施評価)である。
2.× 参加者の満足度は、事業に対する参加者の反応の指標(実施評価)である。
3.× 運営にかかった費用は、企画段階の予算と比較して評価(企画評価)する。
4.× 教室を担当した職員数は、事業の実施状況の指標(実施評価)である。
5.〇 正しい。参加者の6か月後のBMIは、アウトカム評価のための指標である。アウトカム評価とは、結果評価のうち、事業の目的を達成したかどう最終的な成果を判断するものである。

 

 

 

 

 

25 地域ケアシステムの発展過程で、第1段階に含まれる活動内容はどれか。

1.ケアサービスの量的拡大
2.住民の健康課題とニーズの把握
3.地域課題に必要なケアシステムの予算確保
4.ケアサービスの質向上のための定期的な会議の開催
5.地域ケアシステムの運営に必要なマンパワーの確保

解答

解説

地域ケアシステムとは?

地域ケアシステムとは、住民が住み慣れた地域で暮らせるようにケアシステムを構築することである。

第1段階:フォーマルなサービスの充実。
第2段階:関係機関及び地域住民の組織化。
第3段階:地域での支援のネットワーク化。

1.× ケアサービスの量的拡大は、第2段階の「関係機関および地域住民の組織化」である。なぜなら、インフォーマルなものを含めたサービスを増やしていく活動であるため。
2.〇 正しい。住民の健康課題とニーズの把握は、第1段階の「フォーマルなサービスの充実」である。なぜなら、住民の健康課題とニーズを把握することは、既存のサービスの充実や新たなサービスの必要性の認識につながる活動であるため。
3.× 地域課題に必要なケアシステムの予算確保は、第2段階の「関係機関および地域住民の組織化」である。なぜなら、地域課題に必要なケアシステムの予算の確保は、サービスシステムの確立に必要な予算を確保するものであるため。
4.× ケアサービスの質向上のための定期的な会議の開催は、第3段階の「地域での支援のネットワーク化」である。なぜなら、ケアサービスの質向上のための定期的な会議はサービス同士の支援ネットワークを強化することによってケアの質を向上させることが目的であるため。
5.× 地域ケアシステムの運営に必要なマンパワーの確保は、第2段階の「関係機関および地域住民の組織化」である。なぜなら、地域ケアシステムの運営に必要なマンパワーの確保は、サービスシステムの確立に必要な人材を確保するものであるため。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)