11 神経伝達物質はどれか。
1.アルブミン
2.フィブリン
3.アセチルコリン
4.エリスロポエチン
解答3
解説
神経伝達物質とは、神経終末で放出され、次の神経細胞や筋細胞に結合して情報を電伝達する物質である。アセチルコリン以外にもたくさんあるが、ノルアドレナリンやドーパミン、セロトニンなどが代表的である。
1.× アルブミンは、血漿タンパク質である。血漿タンパクの約60%を占め、血中の浸透圧を保つ役割があり、低栄養状態や肝機能障害によってこれが欠乏すると、浮腫の原因となる。
2.× フィブリンは、血液凝固タンパク質である。フィブリノーゲンからでき、血液凝固に関わる線維状のタンパク質である。
3.〇 正しい。アセチルコリンは、主に末梢神経と骨格筋の接合部(神経筋接合部)や副交感神経終末で放出され、情報を伝達する神経伝達物質である。
4.× エリスロポエチンは、腎臓から分泌される造血ホルモンである。赤血球産生を促進する。
12 キューブラー・ロス,E.による死にゆく人の心理過程で第2段階はどれか。
1.死ぬことへの諦め
2.延命のための取り引き
3.死を認めようとしない否認
4.死ななければならないことへの怒り
解答4
解説
死にゆく人の心理過程とは、キューブラー・ロスによって提唱され、人が死を自覚したときから死を受容するまでのこころの反応とその経過が示されている。第1段階「否認」、第2段階「怒り」、第3段階「取り引き」、第4段階「抑うつ」、第5段階「受容」とされているが、段階的に一方向に移行するというよりは、重なり合ったり、行ったり来たりを繰り返しながら進み、必ずしも「受容」に至るとは限らないとされている。
1.× 死ぬことへの諦めは、ほかの学説に含まれており、キューブラー・ロスの説には含まれていない。
2.× 延命のための取り引きは、第3段階である。
3.× 死を認めようとしない否認は、第1段階である。
4.〇 正しい。死ななければならないことへの怒りは、第2段階である。
13 下血がみられる疾患はどれか。
1.肝囊胞
2.大腸癌
3.卵巣癌
4.腎盂腎炎
解答2
解説
下血とは、肛門から血液が排泄されることをいう。消化管からの出血が原因となって起こる。色により分けられ、黒色便(タール便)と鮮血便がある。黒色便は、主に上部消化管からの出血である。色が黒くなるのは胃酸などの消化液で血液が酸化されるためである。一方、鮮血便は横行結腸以下の出血で起こる。
1.× 肝囊胞は、肝臓にできる袋状の構造物(嚢胞)であり、症状もなく、肝機能も正常な場合が多い。
2.〇 正しい。大腸癌は、下血の原因のひとつである。
3.× 卵巣癌は、初期の段階では無症状の場合が多く、進行してから発見されることが多い。症状として、腹部膨満、腹痛、胃腸障害、頻尿、体重減少などがみられる。不正出血として膣からの出血がみられることがある。
4.× 腎盂腎炎は、大腸菌などの細菌が上行性に腎盂まで到達し、そこで炎症を生じたもので、症状として、悪寒戦慄、高熱(39~40℃)、悪心・嘔吐、背部痛、腰痛などがある。肋骨脊椎角(CVA)叩打痛もみられる。血尿や濃尿はみられることがある。
14 無尿の定義となる1日の尿量はどれか。
1.0mL
2.100mL未満
3.400mL未満
4.700mL未満
解答2
解説
- 無尿:100 mL/日以下
- 乏尿:400 mL/日以下
- 多尿:3,000 mL/日以上
- 正常な1日の尿量:1.000~1500mL/日
1.4.× 0mL/700mL未満という基準はない。
2.〇 正しい。100mL未満の場合を無尿という。
3.× 400mL未満の場合を乏尿という。
15 飛沫感染するのはどれか。
1.疥癬
2.コレラ
3.A型肝炎
4.インフルエンザ
解答4
解説
1.× 疥癬(かいせん)は、ヒゼンダニが原因で、接触感染により発症する。
2.× コレラは、コレラ菌が原因で、経口感染により発症する。
3.× A型肝炎は、A型肝炎ウイルスが原因で、水や食べ物を介する経口感染により発症する。
4.〇 正しい。インフルエンザは、インフルエンザウイルスが原因で、主に飛沫感染、接触感染によって発症する。
106回午後12 解答間違いあります。
コメントありがとうございます。
ご指摘通り間違えておりました。
修正致しましたのでご確認ください。
今後ともよろしくお願いいたします。