第106回(H29) 看護師国家試験 解説【午後16~20】

 

16 水痘の症状はどれか。

1.耳下腺の腫脹
2.両頰部のびまん性紅斑
3.水疱へと進行する紅斑
4.解熱前後の斑状丘疹性発疹

解答3

解説

水痘(みずぼうそう)とは?

水痘は、水痘・帯状庖疹ウイルスによる感染症で、急性期には空気感染により水痘を発症する。治癒後は、水痘・帯状庖疹ウイルスが三叉神経節や脊椎後根神経節に数年~数十年潜伏し、免疫力が低下したときに再活性化することで帯状疱疹を発症する疾患である。

1.× 耳下腺の腫脹は、流行性耳下腺炎(ムンプス、おたふくかぜ)の特徴的な症状である。
2.× 両頰部のびまん性紅斑は、伝染性紅斑(りんご病)の特徴的な症状である。
3.〇 正しい。水疱へと進行する紅斑は、水痘の症状である。水痘では、紅斑から盛り上がった赤い発疹である丘疹が出現し、次第に水庖へと進行し、痂皮化(かひか)する。
4.× 解熱前後の斑状丘疹性発疹は、突発性発疹の特徴的な症状である。

 

 

 

 

 

17 血漿と等張のブドウ糖溶液の濃度はどれか。

1.5%
2.10%
3.20%
4.50%

解答1

解説

血漿と等張とは、血漿と浸透圧が等しいという意味である。

 

1.〇 正しい。5%である。血漿の浸透圧は、約290mOsmで、これは5%のブドウ糖溶液に相当している。食塩水が血漿の浸透圧と等張になる塩化ナトリウム(NaCl)濃度は0.9%(154mEq/L)で、これを生理食塩水という。
2~4.× 10%~50%ではない。静脈に入れる点滴などの溶液の浸透圧が、血漿浸透圧の3倍を超えると、浸透圧差が大きくなり静脈炎を引き起こす危険がある。

 

 

 

 

 

18 ジャパン・コーマ・スケール<JCS>で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。

1.Ⅰ-3
2.Ⅱ-20
3.Ⅲ-100
4.Ⅲ-300

解答3

解説

1.× Ⅰ-3は、常に覚醒している状態であるが、自分の名前や生年月日が言えない状態である。Ⅰは、刺激しないでも覚醒している状態である。Ⅰの細分類では、1:意識清明とはいえない、2:見当識障害がある、3:自分の名前・生年月日が言えないとなる。
2.× Ⅱ-20は、大声で呼びかけたり、強く揺すったりすると開眼する状態である。Ⅱは、刺激をすると覚醒する状態である。Ⅱの細分類では、10:普通の呼びかけで容易に開眼する、20:大きな声または身体を揺さぶることにより開眼する、30:痛み刺激を加えつつ呼びかけを繰り返すと、かろうじて開眼するとなる。
3.〇 正しい。Ⅲ-100は、刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする状態である。
4.× Ⅲ-300は、痛み刺激に対し全く反応しない状態である。Ⅲは、刺激をしても覚醒しない状態である。Ⅲの細分類では、100:痛み刺激に対し、払いのけるような動作をする、200:痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめる、300:痛み刺激にまったく反応しないとなる。

 

 

 

 

 

19 グリセリン浣腸を実施する際、腸管穿孔の危険性が最も高い体位はどれか。

1.立位
2.仰臥位
3.腹臥位
4.左側臥位

解答1

解説

グリセリン洗腸を実施する際に発生のおそれがある腸管穿孔は、グリセリン涜腸のチューブが直腸前壁に当たって腸管粘膜を損傷することで起こる。肛門から直腸前壁までの長さが最も短いときに接触の危険性が高くなる。

 

1.〇 正しい。立位は、腸管穿孔の危険性が高い。なぜなら、腹圧がかかり、直腸前壁の角度が鋭くなり、チューブが直腸前壁に当たりやすくなるため。また、立位では肛門の位置が確認しにくいため、チューブの挿入が目視できず危険である。
2.3.× 仰臥位/腹臥位は、グリセリン院腸に最も適した体位ではないが、腸管穿孔の危険性が最も高い体位ではない。なぜなら、直腸前壁までの長さは臥位であれば変化はないため。
4.× 左側臥位は、腸管の走行どおりに院腸液を流すことができる。

 

 

 

 

 

20 体位を図に示す。
 Sims<シムス>位はどれか。

解答1

解説

うつぶせに近い側臥位のことを半腹臥位(シムス位)という。したがって、選択肢1が正しい。膣や直腸の診察や処置、妊婦の吸息の際の体位として用いられるほか、意識障害患者の舌根沈下予防などに用いられる。肘や膝を軽く折り曲げ腹臥位にならないように身体を支えたり、抱き枕などを使用するケースもある。

 

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