第106回(H29) 看護師国家試験 解説【午前6~10】

 

6 標準的な発育をしている乳児の体重が出生時の体重の約2倍になる時期はどれか。

1.生後3か月
2.生後6か月
3.生後9か月
4.生後12か月

解答1

解説

 生後3~4か月で体重は出生児の約2倍(一般的に約6kgほど)となる。ちなみに、生後12か月(1年)で体重は出生児の約3倍(一般的に約9kgほど)となる。したがって、選択肢1.生後3か月が正しい。

 

 

 

 

 

7 第二次性徴による身体の変化で正しいのはどれか。

1.精通
2.体重減少
3.内臓脂肪の増加
4.第1大臼歯の萌出

解答1

解説

1.〇 正しい。精通は、第二次性徴による身体の変化でみられる。男子では、陰茎・精巣(睾丸)、陰嚢が大きくなり12~13歳頃から精通がみられる。ちなみに、女子では初潮(初経)がみられる。
2.× 体重減少ではなく、増加する。なぜなら、男子は筋肉や骨が発達、女子は皮下脂肪が増加するため。
3.× 内臓脂肪ではなく、皮下脂肪が増加する。
4.× 第1大臼歯の萌出(ほうしゅつ:歯が生えること)は、6~7歳頃に起こる。

二次性徴とは?

二次性徴とは性ホルモンの分泌が促進されることにより、性器および身体に現れる変化である。第二次性徴に関わるホルモンは、男性の場合はアンドロゲン、女性の場合はエストロゲンとプロゲステロンである。アンドロゲンは精巣から、エストロゲンとプロゲステロンは卵巣から分泌される。

 

 

 

 

 

8 老年期の身体的な特徴で正しいのはどれか。

1.尿量の増加
2.味覚の感度の向上
3.体温調節能の低下
4.外来抗原に対する抗体産生の亢進

解答3

解説

1.× 尿量は、増加ではなく減少する。なぜなら、加齢に伴う糸球体数の減少し、腎臓の濾過率は80歳過ぎに20歳代の約半分に減少するため。
2.× 味覚の感度は、向上ではなく低下する。さまざまな原因(加齢による味蕾細胞の減少や唾液分泌量の低下、薬剤の副作用、口腔内の異常など)によって味覚は全体的に低下する。
3.〇 正しい。体温調節能の低下する。なぜなら、加齢により皮膚血管反応低下や発汗の減少するため。
4.× 外来抗原に対する抗体産生は、亢進ではなく減少する。なぜなら、加齢により胸腺と脾臓の萎縮が進みT細胞が減少するため。B細胞から形質細胞への分化・増殖能が低下することで抗体の産生は減少する。

 

 

 

 

 

9 医療法で「地域の医療従事者の資質の向上を図るための研修を行わせる能力を有すること」と定められているのはどれか。

1.助産所
2.診療所
3.特定機能病院
4.地域医療支援病院

解答4

解説

1.× 助産所とは、助産師が公衆又は特定多数人のためその業務(病院又は診療所において行うものを除く)を行う場所をいう。
2.× 診療所とは、医師又は歯科医師が、公衆又は特定多数人のため医業又は歯科医業を行う場所である。患者を入院させるための施設を有しないもの又は、19人以下の患者を入院させるための施設を有するものをいう。ちなみに、20以上の病床がある医療機関を「病院」と定義されている。
3.× 特定機能病院は、一定の診療科名を有し、高度の医療を提供する能力などを有する病院として厚生労働大臣の承認を得たものである。
4.〇 正しい。地域医療支援病院は、地域における医療の確保のために必要な支援に関する要件に該当する病院として、都道府県知事の承認を得たものである。要件のひとつに「地域の医療従事者の資質の向上を図るための研修を行わせる能力を有すること」が定められている。年12回以上研修を開催し、医師のみでなく他の職種も対象とするよう定められている。

 

 

 

 

 

10 ヒューマンエラーによる医療事故を防止するための対策で最も適切なのはどれか。(※採点対象外)

1.性格検査の実施
2.事故発生時の罰則の規定
3.注意力強化のための訓練の実施
4.操作を誤りにくい医療機器の導入

解答4(※採点対象外)
理由:必修問題としては妥当でないため

解説

 ヒューマンエラーによる医療事故防止の対策を考えるうえで最も重要なのは、「人は誰でも間違える」という前提に立つこと。

1.× 性格検査の実施は優先度は低い。なぜなら、ヒューマンエラーによる医療事故防止の対策を考えるうえで最も重要なのは、「人は誰でも間違える」という前提に立つことであるため。人間はエラーを起こす存在であり、エラーの原因は、個々の性格のみに起因するものではない。
2.× 事故発生時の罰則の規定より、事故の状況報告原因究明再発防止に向けた取り組みが必要である。人は必ずミスをするという前提に立ち、インシデントやアクシデントが発生した場合は、その情報を共有したうえで、適切な対策を講じられる体制づくりが重要である。
3.× 注意力強化のための訓練の実施は優先度は低い。なぜなら、ヒューマンエラーによる医療事故防止の対策を考えるうえで最も重要なのは、「人は誰でも間違える」という前提に立つことであるため。組織的な対策や人が間違えても誤作動しないような機器の工夫が重要である。
4.〇 正しい。操作を誤りにくい医療機器の導入が大切である。人は誰でも間違えるので、ヒューマンエラーによる医療事故を防止するためには、人間側の問題となる部分に対する対策だけでは限界がある。したがって、エラー誘発の原因になっている因子(操作を誤りやすい医療機器など)に対する対策が重要となる。

 

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