第106回(H29) 看護師国家試験 解説【午後86~90】

 

86 Aさん(50歳、女性)は、急に体が熱くなったり汗をかいたりし、夜は眠れなくなり疲れやすさを感じるようになった。月経はこの1年間で2回あった。
 Aさんのホルモンで上昇しているのはどれか。2つ選べ。

1.エストロゲン
2.プロラクチン
3.プロゲステロン
4.黄体形成ホルモン<LH>
5.卵胞刺激ホルモン<FSH>

解答4/5

解説

女性の閉経前後の数年間を更年期という。平均の閉経年齢は、おおよそ50歳とされ、1年間月経が認められなければ閉経とされる。閉経は卵巣機能の低下によって起こる。

 

1.× エストロゲン(卵胞ホルモン)は、卵巣機能の低下によって低下する。
2.× プロラクチンは、主に下垂体前葉のホルモンで乳汁分泌を促す働きを持つ。一般的に出産後などで上昇するが、更年期で高くなることはない。
3.× プロゲステロン(黄体ホルモン)は、卵巣機能の低下によって低下する。
4.〇 正しい。黄体形成ホルモン<LH>は、プロゲステロンの分泌を促す働きを持つ。更年期によるプロゲステロンの分泌低下に働きかけるため上昇する。(ネガティブフィードバック)
5.〇 正しい。卵胞刺激ホルモン<FSH>は、エストロゲンの分泌を促す働きを持つ。更年期によるエストロゲンの分泌低下に働きかけるため上昇する。(ネガティブフィードバック)

 

 

 

 

 

87 医療現場における暴力について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.精神科に特有のものである。
2.病室環境は誘因にならない。
3.目撃者は被害者に含まれない。
4.暴力予防プログラムに合わせて対処する。
5.発生を防止するためには組織的な体制の整備が重要である。

解答4/5

解説

1.× 精神科に特有のものではなく、あらゆる場面において発生する可能性がある。院内暴力は以前から精神科や救急外来で多いが、近年ではすべての診療科や介護関連施設でも増えている。
2.× 病室環境も誘因になる。それがストレスとなるため。
3.× 目撃者も被害者に含まれる。なぜなら、ハラスメントの場面を見たり聞いたりした人も、自責の念をもったりショックを受け心理的影響があるため。
4.〇 正しい。暴力予防プログラムに合わせて対処する。院内暴力の対策として対応マニュアルの作成が重要視されており、それに基づく対処が必要である。主に精神科医療領域の現場における暴力に対し、専門的な知識・技術に基づいた包括的な対処技能を習得することは有効である。
5.〇 正しい。発生を防止するためには、組織的な体制の整備が重要である。組織として暴力の発生予防に関する対策の方針を明確にし、対策マニュアルなどを作成することも必要である。

 

 

 

 

 

88 精神医療におけるピアサポーターの活動について正しいのはどれか。2つ選べ。

1.訪問活動は禁止されている。
2.活動には専門家の同行が条件となる。
3.ピアサポーター自身の回復が促進される。
4.精神保健医療福祉サービスの利用を終了していることが条件となる。
5.自分の精神障害の経験を活かして同様の体験をしている人を支援する。

解答3/5

解説

ピアサポートとは?

ピアサポートとは、同じ問題や疾患・障害をもつ仲間(ピア)同士による相互支援活動で、問題解決や精神的支援の効果を期待するものである。

1.× 訪問活動は、禁止されていない。なぜなら、精神障害者の自宅に出向いて生活支援を行うため。
2.× 活動には、必ずしも専門家の同行が条件とならない。なぜなら、専門家では提供できない当事者ならではの支援やサービスを提供することが、ピアサポーターには可能であるため。
3.〇 正しい。ピアサポーター自身の回復が促進される。自らの体験に基づいて仲間の精神障害者を支援することで、ピアサポーター自身のさらなる回復が期待される。
4.× 精神保健医療福祉サービスの利用を終了していることが、必ずしも条件となるわけではない。なぜなら、精神障害は固定されないという特徴を持つため。
5.〇 正しい。自分の精神障害の経験を活かして、同様の体験をしている人を支援する。ピアサポーター自身の経験を活かした患者の支援が、患者にとってのロールモデルとなることが期待される。

 

 

 

 

 

89 6%A消毒液を用いて、医療器材の消毒用の0.02%A消毒液を1,500mL作るために必要な6%A消毒液の量を求めよ。
 ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

解説:①.②mL
①: 0~9
② :0~9

解答①5.②0mL

解説

①希釈率を求める。
まず、6%を0.02%にするには、何倍希釈すればよいか?を考える。

原液の濃度 ÷ 希釈後の濃度
= 6 (%) ÷ 0.02(%)
= 300

つまり、300倍希釈すればよいということがわかる。

 

②希釈率から元の薬液量を求める。
300倍に希釈すると、1,500mLになると考えればよいので、

1,500(mL) ÷ 300
= 5.0mL

 

したがって、答え①.②mLは、①5、②0となる。

 

 

 

 

 

90 体重9.6kgの患児に、小児用輸液セットを用いて体重1kg当たり1日100mLの輸液を行う。
 このときの1分間の滴下数を求めよ。
 ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

解説:①②滴/分
①: 0~9
② :0~9

解答①4.②0

解説

①体重9.6㎏の患者に、必要な1日の輸液量を計算する。
9.6 ㎏ × 100 mL/㎏
960 mL

 

②1時間あたりの輸液量を計算する。
960 mL ÷ 24h
=40 mL/h

 

③1時間あたりの滴下数を計算する。小児用輸液セットは1mLで60滴である。
40 mL/h × 60滴/ml
=2,400 滴/h

 

④分間あたりの滴下数を計算する。
2,400 滴/h ÷ 60分
= 40 滴/分

 

したがって、したがって、答え①.②滴/分は、①4、②0となる。

 

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