第107回(R3) 保健師国家試験 解説【午前6~10】

 

6 昨年度の生活習慣病予防教室参加者から、自主グループとしてウォーキング愛好会を立ち上げたいと地区担当保健師に相談があった。
 このグループの発展段階の開始期に支援する内容で適切なのはどれか。

1.年間活動計画の立案
2.ウォーキングコースの設定
3.メンバー募集のチラシ作成
4.メンバーの役割分担

解答

解説
1.〇 正しい。年間活動計画の立案は、グループの発展段階の開始期に支援する内容で適切である。開始期は、グループの形成が始まる段階である。
2.× ウォーキングコースの設定などの具体的な活動内容の検討は、作業期に行う活動である。作業期は、グループ活動の目標達成に取り組む段階である。
3.× メンバー募集のチラシ作成は、準備期に行う活動である。準備期は、グループの立ち上げ準備を行う段階である。
4.× メンバーの役割分担が確立するのは、作業期である。

 

詳しくまとめました。参考にしてください↓

【保健師国家試験】グループの発達段階と主要課題について完全解説

 

 

 

 

 

7 A市の新生児訪問のデータを表に示す。
 このデータの統計分析に適切なのはどれか。

1.F 検定
2.t 検定
3.U 検定
4.χ2(カイ乗)検定

解答

解説

検定とは?

 検定とは、統計学的手法を用いて、帰無仮説が正しいか、正しくないかを判断することである。

検定の方法
①パラメトリック検定(母集団が正規分布をするという仮説のもとに行う)
例:パラメトリック検定には、①t検定(2群の平均値の差を検定する)、②分散分析(3群以上の平均値に差があるかどうかを検定する)などがある。

②ノンパラメトリック検定(母集団の分布にかかわらず用いることのできる)に大別される。
例:ノンパラメトリック検定には、①Mann-Whitney検定(2群の中央値の差を検定する)、②X2検定(割合の違いを求める)、③Wilcoxon符号付順位検定(一対の標本による中央値の差を検定する)などがある。

1.× F 検定は、2つのデータ群のばらつきが等しいかどうか(等分散)を検定する。
2.× t 検定は、2群間の平均値の差を検定する。
3.× U 検定は、2群をひとまとめにして順位をつけ、群ごとの順位の和を用いて比較する検定である。
4.〇 正しい。χ2(カイ乗)検定は、2つの変数カテゴリー同士の観察された頻度に、理論値との差(割合の差)があるかどうかを検定する。

 

 

 

 

 

8 平成29年(2017 年)の地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律で改正されたのはどれか。

1.介護医療院の創設
2.地域ケア会議の推進
3.全国一律の予防給付の地域支援事業への移行
4.一定以上所得のある者のサービス費の利用者負担2割

解答

解説
1.〇 正しい。介護医療院の創設は、平成29年(2017 年)の地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律で改正された。介護医療院の創設のほかにも、利用者負担2割の者のうち、特に所得が高い層における負担割合の3割への引き上げなどが行われた。
2~4.× 地域ケア会議の推進/全国一律の予防給付の地域支援事業への移行/一定以上所得のある者のサービス費の利用者負担2割は、いずれも、平成26(2014)年の改正内容である。このときの改正の目的は、『地域包括ケアンステムの構築と費用負担の公平化』である。

 

 

 

 

 

9 市の健康増進計画(3か年計画)を新たに策定することになり、市に健康増進計画審議会を設置することになった。
 審議会の説明として適切なのはどれか。

1.策定した計画の評価を目的とする。
2.審議会の決定は法的拘束力を持つ。
3.地域保健法に基づき設置される。
4.合議制の諮問機関である。

解答

解説
1.× 策定した計画の評価だけを目的としていない。健康増進計画審議会は、計画の評価だけでなく、①策定計画の目標、②具体的な内容の検討についても目的としている。
2.× 審議会の決定は、法的拘束力を持たない。審議会の答申を受け、施策などを最終的に決定するのは行政機関(本問の場合は市)である。
3.× 健康増進計画は、地域保健法ではなく『健康増進法』に基づき設置される。
4.〇 正しい。合議制の諮問機関である。諮問機関(しもんきかん)とは、国の行政機関である府・省・委員会・庁の長及び地方公共団体の執行機関の附属機関の一種であり、行政庁の意思決定に際して、専門的な立場から特別の事項を調査・審議する合議制の機関のことである。

 

 

 

 

 

10 がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針について、平成28年(2016年)改訂以降の内容で正しいのはどれか。

1.乳がん検診の対象者は20 歳以上である。
2.胃がん検診には胃内視鏡検査が含まれる。
3.肺がん検診の受診間隔は2年に1回である。
4.子宮頸がん検診の受診間隔は1年に1回である。

解答

解説

1.× 乳がん検診の対象者は、20 歳以上ではなく、当該市町村の区域内に居住地がある40歳以上の女性となっている。
2.〇 正しい。胃がん検診には胃内視鏡検査が含まれる。平成28(2016)年改正により、胃癌検診の検診項目は、①問診、②胃部エックス線検査または③胃内視鏡検査のいずれかとなった。
3.× 肺がん検診の受診間隔は、2年に1回ではなく原則として年1回行うことになっている。
4.× 子宮頸がん検診の受診間隔は、1年に1回ではなく、原則として2年に1回行うことになっている。

 

参考資料:「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針(厚生労働省)」

 

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