第107回(H30) 看護師国家試験 解説【午前26~30】

 

26 健常な成人の血液中にみられる細胞のうち、核が無いのはどれか。

1.単球
2.好中球
3.赤血球
4.リンパ球

解答3

解説

血液中の血球成分は、赤血球、白血球、血小板の3種に分かれ、うち核をもつのは白血球のみである。つまり、選択肢3.赤血球が核を持たず正しい。なぜなら、赤血球は、骨髄中で成熟し、脱核して末梢血中に出るため。

1.× 単球は白血球の一種であり、核をもつ。
2.× 好中球は白血球のー種であり、核をもつ。
4.× リンパ球は白血球の一種であり、核をもつ。

 

 

 

 

 

27 自発呼吸時の胸腔内圧を示す曲線はどれか。

解答4

解説

呼吸運動による換気の仕組みをしっかりイメージする。胸腔をビンに、その中なる風船を肺とイメージしてみる。呼吸をして風船に空気が入って膨らんだとき、ビンの中の圧はどうなっているのか考える。

1~2.× 胸膜腔は通常陰圧の状態が保たれており、陽圧になるのは人工的な換気が行われた場合のみである縦軸の値に注目しつつグラフをみると、選択肢1、2はグラフに陽圧となる部分があるため誤りである。

3~4. 肺は能動的には動かず、横隔膜などの呼吸筋の動きとそれに伴う胸腔内圧の変化によって動かされている。吸気時には横隔膜が収縮することで胸腔の体積が増大し、胸腔内圧は低下する(陰圧が強まる)だめ肺が膨らむ。よってグラフは下に向かう。選択肢3は吸気相でグラフが上に向かっているため誤りである。一方、呼気時には横隔膜が弛緩し、肺はしぼんでいくため、胸腔内圧は上昇するのでグラフは上に向かう。これに当てはまる選択肢4が正解である。

 

 

 

 

 

28 急性大動脈解離について正しいのはどれか。

1.大動脈壁の外膜が解離する。
2.診断には造影剤を用いないCT検査を行う。
3.Stanford(スタンフォード)分類B型では緊急手術を要する。
4.若年者ではMarfan(マルファン)症候群の患者にみられることが多い。

解答4

解説

急性大動脈解離という疾患は、ほとんどの場合、高血圧症を基礎に持つ患者に突如発生する大動脈の恐ろしい病気である。 大動脈の内側に亀裂が入り、その裂け目から血液が大動脈の壁を裂いて壁内に流れ込む(1枚の大動脈壁の中に血液が裂け入って、壁を内側と外側の2枚の薄い膜に分離してしまう)病気である。

1.× 大動脈壁の外膜ではなく内膜が解離する。大動脈内膜に亀裂を生じ、亀裂から侵入する血流により中膜が2層に解離し、その間に偽腔(解離腔)が形成される。偽腔に対し、本来の血管腔を真腔といい、真腔と偽腔の間の隔壁をフラップという。
2.× 急性大動脈解離の確定診断はCT検査で行う。偽腔、真腔、フラップを証明するには造影剤を用いたCT検査が必要である。
3.× 緊急手術を要するのは、Stanford(スタンフォード)分類B型ではなくA型である。上行大動脈に解離が及ぶものをStanford分類A型、及ばないものをB型と呼ぶ。A型は大動脈弁閉鎖不全症や心タンポナーデなど重篤な合併症を起こしやすく、原則手術適応となる。B型はA型と比べて緊急性が低く、原則内科的治療(血圧管理、安静)を行う。
4.〇 正しい。若年者ではMarfan(マルファン)症候群の患者にみられることが多い。Marfan症候群は全身の結合組織がもろくなる遺伝性疾患で、大動脈癌や大動脈解離を生じやすい。高血圧やベーチェット病も大動脈解離を起こしやすい疾患である。

 

 

 

 

 

29 平成24年度(2012年度)における社会保障給付費の内訳で多い順に並んでいるのはどれか。

1.年金> 医療> 福祉その他
2.年金> 福祉その他> 医療
3.医療> 年金> 福祉その他
4.医療> 福祉その他> 年金

解答1

解説

総額112兆1,020のうち、年金が54兆3,429億円(48.5%)で最も多く、次が医療の36兆3,357億円(32.4%)、福祉その他の21兆4,234億円(19.1%)の順である。よって、選択肢1.年金> 医療> 福祉その他が正しい。

 

 

 

 

 

30 法律とその内容の組合せで正しいのはどれか。

1.児童福祉法:受胎調節の実地指導
2.地域保健法:市町村保健センターの設置
3.健康増進法:医療安全支援センターの設置
4.学校保健安全法:特定給食施設における栄養管理

解答2

解説

1.× 『児童福祉法』は、療育の給付、小児慢性特定疾病医療費の支給、障害児の通所事業、児童福祉施設などを定める。受胎調節の実地指導は、『母体保護法』である。

2.〇 正しい。市町村保健センターの設置は、『地域保健法』である。市町村が設置することができる。
3.× 『健康増進法』は、健康診査などに関する指針の策定、国民健康・栄養調査、受動喫煙の防止などを定める。医療安全支援センターは、『医療法』である。都道府県、保健所設置市等が設けるよう努めなければならない。
4.× 『学校保健安全法』は、学校感染症の出席停止基準、健康診断、保健室の設置などを定める。特定給食施設における栄養管理は『学校給食法』である。「学校給食実施基準」として定められており、学校給食栄養管理者が置かれる。

 

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