第108回(H31) 看護師国家試験 解説【午前11~15】

11 平成18年(2006年)の介護保険法改正で、地域住民の保健医療の向上および福祉の増進を支援することを目的として市町村に設置されたのはどれか。

1.保健所
2.市町村保健センター
3.地域包括支援センター
4.訪問看護ステーション

解答3

解説

1.× 保健所の設置は、『地域保健法』により定められている。都道府県・政令指定都市・中核市・特別区等で設置できる。
2.× 市町村保健センターは、『地域保健法』により定められている。市町村が設置することができる。
3.〇 正しい。地域包括支援センターは、平成18年(2006年)の介護保険法改正で、地域住民の保健医療の向上および福祉の増進を支援することを目的として市町村に設置された。
4.× 訪問看護ステーションは、介護保険が開始される前から設置されており、健康保険などの医療保険介護保険とで使われる。

 

 

 

 

 

12 胆汁の作用はどれか。

1.殺菌
2.脂肪の乳化
3.蛋白質の分解
4.炭水化物の分解

解答2

解説

胆汁は、脂肪を乳化して消化酵素の働きを助ける。更に脂肪の分解産物に作用して小腸から吸収されやすく変化させる。

 

1.× 殺菌作用はしない。殺菌作用は、唾液などに有する。
2.〇 正しい。胆汁は、脂肪の乳化の作用がある。胆汁中の胆汁酸は、食物に含まれる脂肪を乳化(ミセル形成)して、消化酵素の働きを助ける。
3.× タンパク質の分解はしない。蛋白質の分解は、胃液中のペプシンや膵液中のトリプシンやエラスターゼ、腸液中のアミノペプチターゼNなどにより分解される。
4.× 炭水化物の分解はしない。炭水化物の分解は、唾液膵液中のアミラーゼ、腸液中のサッカラーゼ、スクラーゼ、マルターゼ、ラクターゼなどにより分解される。

 

 

 

 

 

13 チアノーゼで増加しているのはどれか。

1.血中酸素分圧
2.還元ヘモグロビン
3.酸化ヘモグロビン
4.血中二酸化炭素分圧

解答2

解説

チアノーゼとは、毛細血管血液中の還元ヘモグロビンが、5g/dL以上に増加すると出現する皮膚の青紫調変化である。

 

1.× 血中酸素分圧は、正常あるいは低下している。なぜなら、血中酸素分圧は血中酸素飽和度と相関するため。
2.〇 正しい。還元ヘモグロビンは、増加する。全身の組織に酸素を運ぶという赤血球の働きは、主にこのヘモグロビンによって行われる。 ヘモグロビンが肺で酸素に触れると、これと結合して酸化ヘモグロビンになる。 赤血球が血液に乗って酸素の少ない組織に行くと、ヘモグロビンから酸素が放出される。 この酸素を放出したヘモグロビンのことを、還元型ヘモグロビンという。
3.× 酸化ヘモグロビンは、減少する。チアノーゼでは、酸素と結合した酸化ヘモグロビンが減少し、脱酸素化した還元ヘモグロビンが増加する。
4.× 血中二酸化炭素分圧は、正常のままである。なぜなら、ヘモグロビン運搬に関与しないため。

 

 

 

 

 

14 鮮紅色の下血が見られた時の出血部位で正しいのはどれか。

1.胃
2.食道
3.直腸
4.十二指腸

解答3

解説

一般的に食道、胃、十二指腸からの出血は、ヘモグロビンの鉄が胃酸で酸化され、タール便(黒色)となる。
結腸(特に直腸)からの出血は、ヘモグロビンの鉄が酸化されず、血液そのままの色を維持するため、鮮紅色となる。

 

1.2.4.× 胃/食道/十二指腸/からの出血は、ヘモグロビンの鉄が胃酸で酸化され、タール便(黒色)となる。
3.〇 正しい。直腸からの出血は、ヘモグロビンの鉄が酸化されず、血液そのままの色を維持するため、鮮紅色となる。

 

 

 

 

 

15 感染症の潜伏期間で最も長いのはどれか。

1.インフルエンザ
2.結核
3.ノロウイルス性胃腸炎
4.流行性耳下腺炎

解答2

解説

1.× インフルエンザの潜伏期間は、1~3日である。症状は、38℃以上の発熱、頭痛、上気道炎症状、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛などである。突然発症し、約1週間で軽快する。
2.〇 正しい。結核は、感染が成立するまでの期間は4~8週間、発病するまでの期間は6か月~2年とされている。結核菌による感染が成立したあと発病するまでの期間がかなり長いのが特徴である。
3.× ノロウイルス性胃腸炎の潜伏期間は、1~2日である。症状は、嘔吐、下痢、腹痛、発熱などある。発症後、1~2日で軽快する。
4.× 流行性耳下腺炎(ムンプス/おたふくかぜ)の潜伏期間は、2~3週間である。症状は、片側あるいは両側の耳下腺や顎下腺の腫脹を特徴する。発症後、通常1~2週間で軽快する。

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