第108回(H31) 看護師国家試験 解説【午前16~20】

16 骨髄抑制が出現するのはどれか。

1.麻薬
2.利尿薬
3.抗癌薬
4.強心薬

解答3

解説

 骨髄抑制とは、骨髄機能の抑制により末梢血中の白血球・赤血球・血小板の数が減少することである。

 

1.× 麻薬の副作用は、呼吸抑制・便秘・悪心・嘔吐・眠気などである。麻薬は主にがんの痛みの治療に使う薬剤である。
2.× 利尿薬の副作用は、電解質異常・脱力感・吐き気・下痢・頭痛などである。利尿薬は主に、体内の過剰な水分を尿として排泄させる薬剤である。
3.〇 正しい。抗癌薬の副作用は、骨髄抑制である。なぜなら、抗癌薬は、癌細胞だけでなく、細胞分裂が活発な正常細胞にも作用するため。詳しい機序として、骨髄中の造血細胞は、血球やリンパ球へ分化する過程で盛んに細胞分裂しており、抗がん薬が造血細胞に作用すると正常な造血が行えなくなるため、骨髄抑制が起こる。
4.× 強心薬の副作用は、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢、めまい、頭痛などである。強心薬は、心筋収縮力を増強する作用(強心作用)により、心臓の機能不全を回復させる薬剤である。

 

 

 

 

 

17 心音の聴取でⅠ音がⅡ音より大きく聴取されるのはどれか。
ただし、●は聴取部位を示す。

解答1

解説

Ⅰ音は僧帽弁と三尖弁の閉鎖、
Ⅱ音は大動脈弁と肺動脈弁の閉鎖により生じる。

 

1.〇 正しい。左第5肋間鎖骨中線(心尖部)の僧帽弁領域を示しており、これはⅠ音の聴取部位でⅠ音が強くはっきり聞こえる。
2.× 心音の聴取部位には含まれない。
3.× 第2肋間胸骨左縁は、大動脈弁領域と呼ばれる。この部位では、Ⅱ音が強くはっきり聞こえる。
4.× 第2肋間胸骨右縁は、大動脈弁領域と呼ばれる。この部位では、Ⅱ音が強くはっきり聞こえる。

 

 

 

 

 

18 成人において胃食道逆流を防ぐために食後30分から1時間程度とるとよい体位はどれか。

1.左側臥位
2.半側臥位
3.仰臥位
4.坐位

解答4

解説

1~3.× 左側臥位/半側臥位/仰臥位は、適切ではない。なぜなら、半側臥位では胃と食道が水平になってしまうため。
4.〇 正しい。坐位は、重力がはたらき、胃と食道は直角となり、胃内容物の食道への逆流は起こりにくくなる。

 

 

 

 

 

19 動作を安定させるために行うのはどれか。

1.重心位置を低くする。
2.足を閉じた姿勢にする。
3.底が滑らかな素材の靴を履く。
4.重心線を支持基底面の中心より遠くする。

解答1

解説

1.〇 正しい。重心位置を低くする。
2.× 足を閉じたではなく、広げた姿勢にする。その方が支持基底面が大きくなり安定する。
3.× 底が滑らかな素材ではなく、摩擦の大きい靴底の靴を履く。その方が、踏ん張りが効き安定する。
4.× 重心線を支持基底面の中心より遠くではなく、近くにする。その方が力を使わなくて済む。

ボディメカニクス

ボディメカニクスとは、「body=身体」と「mechanics=機械学」の造語で、人間が動作するときに骨や筋肉、関節が相互にどのように作用するかといった力学的関係を活用したものである。介護を行うときには、介護者の負担の軽減のためにも身につけておきたい。

①重心の高さは、低い方が安定する。
②支持基底面の広さは、広い方が安定する。
③摩擦抵抗の有無は、有った方が踏ん張りが効き安定する。
④支持基底面と重心の距離は、短い方が力を使わなく済む。

 

 

 

 

 

20 一般的な病室における冬季の湿度で適切なのはどれか。

1.約10%
2.約30%
3.約50%
4.約70%

解答3

解説

適切な湿度は、四季によって異なる。夏季の適切な湿度は45~65%である。冬季の適切な湿度は40~60%である。よって、選択肢3.約50%が正しい。

 

1~2.約10%/約30%は、湿度が低すぎる。室内の湿度が低すぎるとウイルスが蔓延しやすい。
4.約70%は、湿度が高すぎる。室内の湿度が高すぎるとカビやダニが繁殖しやすい。

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