第108回(H31) 看護師国家試験 解説【午後21~25】

21 中心静脈から投与しなければならないのはどれか。

1.脂肪乳剤
2.生理食塩液
3.5%ブドウ糖液
4.高カロリー輸液

解答4

解説

 中心静脈は、末梢静脈に比べて血管が太く、血液流量も多いため、薬剤を投与してもすぐに希釈される特徴を持つ。よって、血管外漏出が問題となる薬剤高濃度の薬剤などを投与することができる。

 

1~3.× 脂肪乳剤/生理食塩液/5%ブドウ糖液/は、ほぽ血漿と等しい浸透圧濃度である。そのため、末梢静脈からの投与が可能である。
4.〇 正しい。高カロリー輸液は、中心静脈から投与する。なぜなら、血漿よりも浸透圧が高く、末梢静脈から投与すると、血流が少ないために十分に希釈されず、血管障害を引き起こす可能性があるため。高カロリー輸液は、糖質、アミノ酸、電解質などを含む輸液で、経口での栄養摂取が不能、あるいは不十分な患者への栄養補給を目的として使用される。

 

 

 

 

 

22 赤色のトリアージタグが意味するのはどれか。

1.死亡群
2.保留群
3.最優先治療群
4.待機的治療群

解答3

解説

1.× 死亡群は、黒色に分類される。生命徴候がないなど、その状況では救命不可能な傷病者が該当する。
2.× 保留群は、緑色に分類される。歩行可能など、専門医の治療をほぼ必要としないか、外来処置が可能な傷病者が該当する。
3.〇 正しい。最優先治療群は、赤色に分類される。生命・四肢が危機的状態にあり、直ちに処置が必要である傷病者が該当する。
4.× 待機的治療群は、黄色に分類される。入院治療が必要だが、生命に危険性がなくバイタルサインが安定している傷病者が該当する。

 

 

 

 

 

23 温罨法の作用で正しいのはどれか。

1.平滑筋が緊張する。
2.局所の血管が収縮する。
3.還流血流量が減少する。
4.痛覚神経の興奮を鎮静する。

解答4

解説

1.× 平滑筋が緊張ではなく、弛緩する。
2.× 局所の血管が収縮ではなく、拡張する。
3.× 還流血流量が減少するのではなく、増加する。
4.〇 正しい。痛覚神経の興奮を鎮静する。温熱刺激により、痛覚神経の興奮が鎮静され、疼痛緩和作用をもたらす。

温罨法の作用(局所)の効果

血管拡張、循環促進、細胞の新陳代謝促進、筋の緊張緩和、鎮痛など。

 

 

 

 

 

24 体温調節中枢があるのはどれか。

1.橋
2.延髄
3.小脳
4.大脳皮質
5.視床下部

解答5

解説

1.× 橋は、排尿と排便の上位中枢、呼吸調節の中枢がある。
2.× 延髄は、呼吸や循環、消化機能などの生命維持に関係する様々な中枢が集まっている。橋や延髄は脳幹と呼ばれる。
3.× 小脳は、筋緊張や身体の平衡の情報を処理し運動や姿勢を制御(運動系の統合的な調節)を行っている.
4.× 大脳皮質は、全身から送られてくる外界の情報を処理して思考・判断を行い、随意運動の指令を送り出している。
5.〇 正しい。視床下部に、体温調節中枢がある。視床下部は、自律神経や内分泌系の中枢である。また、体温の他にも、体液(水分)調節の中枢もある。

 

 

 

 

 

25 腎機能を示す血液検査項目はどれか。

1.中性脂肪
2.ビリルビン
3.AST(GOT)
4.クレアチニン
5.LDLコレステロール

解答4

解説

1.× 中性脂肪は、肝臓で主に代謝され、脂質代謝の異常を知るための指標となる。
2.× ビリルビン(赤血球やコレステロールが壊れたときに出る物質)は、腎臓からも排泄され、主に肝臓で代謝される。肝臓や胆嚢の状態を知るための重要な指標となる。
3.× AST(GOT)は、肝細胞でつくられる酵素で、肝細胞が破壊された際に血液中に放出される。したがって、放出量によって肝機能を評価することができる。
4.〇 正しい。クレアチニン(筋肉からの老廃物)は、糸球体を自由に波過し、さらに尿細管から再吸収も排泄もされない。そのため、クレアチニンクリアランスを測定することで腎機能を評価ができる。
5.× LDLコレステロール(全身の末梢血管にコレステロールを運ぶため悪玉コレステロール)は、肝臓で主に代謝される。140mg/dL以上あると脂質異常症と診断される。

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