第108回(H31) 看護師国家試験 解説【午後31~35】

31 自殺対策基本法で都道府県に義務付けられているのはどれか。

1.自殺総合対策推進センターの設置
2.自殺総合対策大綱の策定
3.ゲートキーパーの養成
4.自殺対策計画の策定

解答4

解説

1.× 都道府県に、自殺総合対策推進センターの設置の義務はない。自殺総合対策推進センターは、平成28年(2016年)4月の『自殺対策基本法』改正による新しい理念と趣旨に基づき、我が国の自殺対策を推進する中核的存在であり、都道府県に設置義務はなく、国立精神・神経医療研究センター内に設置されている。
2.× 都道府県に、自殺総合対策大綱の策定の義務はない。政府は、自殺総合対策大綱は自殺対策基本法に基づき、政府が推進すべき自殺対策の指針として,自殺総合対策大綱を定めなければならない。
3.× 都道府県に、ゲートキーパーの養成の義務はない。ゲートキーパー(自殺の危険を示すサインに気づいて適切な対応ができる人)の養成は、自殺総合対策大綱に含まれており、都道府県ではなく、市町村などで定められている自殺総合対策における当面の重点施策である。
4.〇 正しい。自殺対策計画の策定は、都道府県で義務付けている。自殺対策計画は区域内の自殺対策の計画を定めるものであり、都道府県や市町村に策定を義務付けている。

 

 

 

 

 

32 ハヴィガースト,R.J.の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。

1.成長に伴い発達課題は消失する。
2.各発達段階の発達課題は独立している。
3.身体面の変化と発達課題は無関係である。
4.発達課題の達成は個人の生活と関連する。

解答4

解説

 ハヴィガースト,R.J.は,ライフサイクルを6つの段階に分け、その発達段階における代表的な発達課題を具体的に説明している。

 

1.× 成長に伴い発達課題は消失するのではなく、「成長し年齢を重ねても」各発達段階にそれぞれの発達課題が存在する
2.× 各発達段階の発達課題は、独立しているのではなく、「各発達段階の発達課題の達成」により、次の段階への移行できる。つまり、連結している。
3.× 身体面の変化と発達課題は無関係ではなく、関係する。各発達段階における身体面の変化と発達課題は関係がある。たとえば、老年期では、「肉体的な力と健康の衰退に適応する」ことが発達課題として説明されている。
4.〇 正しい。発達課題の達成は、個人の生活と関連する。発達段階の達成が、個人の生活スタイルと関連することはある。たとえば成人期以降など、社会的ストレスの多い発達段階では、飲酒の機会や量が増え、アルコール依存症といった健康問題が生じやすいと説明されている。

 

 

 

 

 

 

33 風疹の疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。

1.標準予防策
2.標準予防策と接触感染予防策
3.標準予防策と飛沫感染予防策
4.標準予防策と空気感染予防策

解答3

解説

風疹は、飛沫感染するものである。

 

1.× 標準予防策(スタンダードプリコーション)は、すべての医療現場において全患者に共通して実施される感染対策である。感染症または感染の疑いがある場合は、感染経路別予防策も加えて必要となる。
2.× 標準予防策と接触感染予防策は、不十分である。接触感染は、ロタウイルスやノロウイルスなどが該当する。
3.〇 正しい。標準予防策と飛沫感染予防策が必要である。なぜなら、風疹は、飛沫感染するものであり、患者の感染症が明らかな場合は、標準予防策に加えてその感染症の感染経路に応じた予防策を加えるため。
4.× 標準予防策と空気感染予防策は、過剰である。空気感染は、結核菌や麻疹ウイルス、水痘・帯状庖疹ウイルスなどが該当する。

 

 

 

 

 

34 死後の処置で適切なのはどれか。

1.枕は氷枕にする。
2.義歯を装着する。
3.肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める。
4.和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる。

解答2

解説

死後の処置が行われる目的

①死後に起こる身体的な変化を目立たないようにすること
②死後に行われる儀式にむけて生前の姿に近づけること
③患者の身体を清潔にし病原菌が飛散するのを防止すること

1.× 枕は氷枕にする必要はない。遺体が傷まないように部屋の温度を低めにするが、血液循環が停止することで死斑が生じ、かえって外見の変化が起こるおそれもある。主に胸部・腹部を冷やす。
2.〇 正しい。義歯を装着する。なぜなら、生前の姿に近づけるため。死後硬直は顎関節から始まり、体幹→上肢→下肢へと下方に広がっていく。筋肉が弛緩しているうちに装着しておくと良い。
3.× 順序が逆である。肛門には青梅綿、脱脂綿の順ではなく、肛門には脱脂綿青梅綿の順で詰める。なぜなら、青梅綿は水分をはじき、脱脂綿は水分を吸収するという性質があるため。
4.× 和装の更衣の場合、襟は右前ではなく、左前に合わせる(仏式の葬儀の場合、死者の和装)。また、ひもは縦結びにするのが習わしとなっている。

 

 

 

 

 

35 嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。

1.嚥下後10秒間で評価する。
2.嚥下動作の準備期を評価する。
3.嚥下後の呼吸状態を評価する。
4.80mLの水の嚥下状況を評価する。

解答3

解説

1.× 嚥下後10秒間で評価するという規定はない。全ての水を飲み込んだ後に、誤嚥がないか確認することが重要である。
2.× 嚥下動作の準備期(食物を口腔までもってくる動作期間)を評価するのではなく、咽頭期(咽頭から食道に送り込む期間)を評価する。
3.〇 正しい。嚥下後の呼吸状態を評価する。改訂水飲みテストは、嚥下の状態むせの有無呼吸の変化などを観察する検査である。
4.× 80mLではなく、3mLの水の嚥下状況を評価する。

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