第108回(H31) 看護師国家試験 解説【午前61~65】

61 新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。

1.「脂漏性湿疹は石けんで洗いましょう」
2.「臍帯はおむつで覆いましょう」
3.「うつぶせ寝にしましょう」
4.「日光浴をしましょう」

解答1

解説

1.〇 正しい。脂漏性湿疹は石けんで洗う。脂漏性湿疹とは、生後2~4週間頃に皮脂分泌の活発な部位に出現する湿疹性病変である。新生児期は皮脂分泌が最も盛んな時期であることから、顔面や頭部に脂漏性湿疹を引き起こすことがある。そのため、ガーゼやタオルでこすると児の皮膚に小さな傷をつけるので、指の腹に石けんをつけて洗うと良い。
2.× 臍帯はおむつで覆う必要はない。なぜなら、尿による汚染を防ぎ、臍を乾燥させるため。おむつは臍を隠さないように折り曲げて留めると良い。
3.× うつぶせ寝ではなく、仰臥位(1歳まで)にする。なぜなら、うつぶせ寝(腹臥位)は、乳幼児突然死症候群(SIDS)を発症する危険性が高まるため。
4.× 日光浴は積極的に行わない。なぜなら、新生児期の皮膚は弱く、紫外線の影響が考えられるため。日光浴を行う場合は、生後1か月頃より日当たりのよい部屋や縁側で行う。

 

 

 

 

 

62 先天異常で正しいのはどれか。

1.軟骨無形成症は低身長になる。
2.Turner(ターナー)症候群は高身長になる。
3.Klinefelter(クラインフェルター)症候群は低身長になる。
4.Pierre Robin(ピエール・ロバン)症候群は巨舌症がある。

解答1

解説

1.〇 正しい。軟骨無形成症は低身長になる。軟骨無形成症とは、先天異常で、低身長・著明な四肢短縮・特異顔貌が特徴である。
2.× Turner(ターナー)症候群は、高身長ではなく低身長になる。Turner(ターナー)症候群とは、性染色体異常により生じる先天異常で、低身長・原発性無月経などの性腺機能不全、特徴的な身体徴候、内臓奇形が特徴である.
3.× Klinefelter(クラインフェルター)症候群は、低身長ではなく高身長になる。Klinefelter(クラインフェルター)症候群とは、性染色体異常により生じる先天異常で、高身長・精子形成不全・無精子症などの性腺機能不全、言語発達遅延、女性化乳房が特徴である。
4.× Pierre Robin(ピエール・ロバン)症候群は、巨舌症ではなく舌骨沈下がある。Pierre Robin(ピエール・ロバン)症候群とは、先天異常で舌根沈下による吸気性喘鳴、小下顎症、気道狭窄などが特徴である。

 

 

 

 

 

63 平成16年(2004年)に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、戸籍上の性別を変更することが可能になった。
 その変更の条件で正しいのはどれか。

1.15歳以上であること
2.うつ症状を呈していること
3.現に未成年の子がいないこと
4.両親の同意が得られていること

解答3

解説

1.× 15歳以上ではなく、20歳以上であることが戸籍上の性別の変更の条件として求められる。
2.× うつ症状を呈していることは、戸籍上の性別の変更の条件として求められていない
3.〇 正しい。現に未成年の子がいないことが戸籍上の性別の変更の条件として求められる。この法律の成立当初は「現に子がいないこと」とされ、1人も子どもがいないことを求められていたが、平成20(2008)年に「未成年の子がいないこと」に改正され、申請の要件が緩和された。
4.× 両親の同意が得られていることは、戸籍上の性別の変更の条件として求められていない

性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律

この法律によって、性同一性障害者のうち一定の要件を満たす者について、家庭裁判所の審判により、戸籍上の性別を変更することが認められるようになった。この法律では、性別変更の要件として5つを掲げて、これらをすべて満たす必要があると規定している。

①年齢(20歳以上であること)
②婚姻(現に婚姻をしていないこと)
③子ども(現に未成年の子がいないこと)
④生殖能力(生殖腺がないことまたは生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること)
⑤外観(その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること)

 

 

 

 

 

64 日本における母の年齢階級別出生率の推移を図に示す。
 図の矢印で示してある年齢階級はどれか。

1.20〜24歳
2.25〜29歳
3.30〜34歳
4.35〜39歳

解答3

解説

1.× 20〜24歳の母親の出生率(平成29年)は、0.13であり年々減少している。
2.× 25〜29歳の母親の出生率(平成29年)は、0.40でありほぼ横ばいである。
3.〇 正しい。図の矢印は、30〜34歳である。30〜34歳の母親の出生率(平成29年)は、0.51で上昇傾向である。
4.× 35〜39歳の母親の出生率(平成29年)は、0.29で上昇傾向である。

 

 

 

 

 

65 女性を中心としたケア(Women centered care)の概念で適切なのはどれか。

1.父権主義を否定している。
2.周産期にある女性を対象とする。
3.全人的な女性という視点を重視する。
4.女性特有の疾患に関する看護を行う。

解答3

解説

女性を中心としたケアは,女性の身体的・精神的・社会的な健康状態を高めることを目的とする概念である。

 

1.× 父権主義の否定ではない。なぜなら、女性を中心としたケアは、女性の意思決定を促し、その決定を尊重するということが特徴のひとつであるため。
2.× 周産期の女性を対象としたものではない。なぜなら、女性の健康支援のすべての時期に共通する概念であるため。
3.〇 正しい。全人的な女性という視点を重視する。女性を中心としたケアは、女性の全人的(身体的、精神的、社会的)な健康を達成するという視点を重視している。
4.× 女性特有の疾患に関する看護を行うものではない。なぜなら、女性を中心としたケアは、女性特有の疾患に限らず、女性の健康に影響を及ぼす健康問題に対するケアである。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。