第109回(R2) 看護師国家試験 解説【午前31~35】

 

31 患者と看護師の間の専門的な援助関係で適切なのはどれか。

1.自然発生的に成立する。
2.援助方法は看護師に一任される。
3.患者のニーズに焦点がおかれる。
4.日常的な会話を中心に展開する。

解答3

解説

1.× 援助関係は、自然発生的に成立するものではない。なぜなら、援助関係は、看護師が対象となる患者との間に信頼関係を築き、それに基づいた看護が提供されることによって成立するものであるため。
2.× 援助方法は、看護師に一任されるものではない。なぜなら、患者が、自分に提供される治療や看護ケアを選んで意思決定することが保証されているため。看護師は、患者に十分な情報提供と選択肢・自己決定権を与え、看護援助の過程に患者の参加を促す必要がある。
3.〇 正しい。患者のニーズに焦点がおかれる。なぜなら、援助関係には、看護ケアの提供という側面があるため。
4.× 援助関係は、日常的な会話を中心に展開するものではない専門的な内容を理解しやすい表現にかみくだいて説明することなどが求められる。

 

 

 

 

 

32 細菌の芽胞を死滅させるのはどれか。

1.紫外線
2.ポビドンヨード
3.70%アルコール
4.酸化エチレンガス

解答4

解説

 芽胞とは、一部の細菌が形づくる、極めて耐久性の高い細胞構造のことである。

 

1.× 紫外線は、芽胞には効果がないが、殺菌作用がある。
2.× ポビドンヨードは、芽胞には効果がないが、殺菌に効果を発揮する中水準使用毒薬である。
3.× 70%アルコールは、芽胞には効果がない。中水準消毒薬である。
4.〇 正しい。酸化エチレンガスは、芽胞に効果がある。

 

 

 

 

 

33 クロストリジウム・ディフィシレ(ディフィシル)による下痢を発症している患者の陰部洗浄をベッド上で行う際の個人防護具を着用した看護師の写真を下図に示す。
 適切なのはどれか。

1.A
2.B
3.C
4.D

解答4

解説

 クロストリジウム・ディフィシレ(ディフィシル)とは、健常者の腸管内に少数生息している細菌である。

1~2.× A/Bは、標準予防策であるため不適切である。 
3.× Cは不適切である。なぜなら、、陰部洗浄時は眼球結膜への飛散が考えられるため、ゴーグルが必要となる。
4.〇 正しい。D「ガウン・マスク・手袋・ゴーグル」が正しい。なぜなら、クロストリジウム・ディフィシレ(ディフィシル)には、感染経路別予防策の接触感染予防策が適応となり、感染源である下痢便への直接接触、あるいは物品や環境表面から感染する可能性があるため。さらに、陰部洗浄時は眼球結膜への飛散が考えられるため、ゴーグルが必要となる。

 

 

 

 

 

34 インシデントレポートで適切なのはどれか。

1.責任追及のためには使用されない。
2.インシデントの発生から1か月後に提出する。
3.主な記述内容はインシデントの再発防止策である。
4.実施前に発見されたインシデントの報告は不要である。

解答1

解説

1.〇 正しい。責任追及のためには使用されない。なぜなら、インシデントレポートの目的は、状況報告原因究明再発防止策の検討であるため。
2.× インシデントの発生から、1か月後ではなく発生した段階で提出する。なぜなら、1か月後だと再び同じ事故が1か月以内に起こる可能性があるため。
3.× 主な記述内容は、インシデントの再発防止策ではなく、具体的で正確なインシデントの内容についてである。
4.× 実施前に発見されたインシデントの報告も、必要である。なぜなら、実際に患者に被害を及ぼすことがなかったケースでも、インシデントレポートとして報告することで、今後起こりうる重大なインシデントを予防できる可能性が高くなるため。

 

 

 

 

 

35 成人の睡眠で正しいのはどれか。

1.レム睡眠中は骨格筋が弛緩する。
2.入眠前の喫煙は睡眠導入時間を短くする。
3.ノンレム睡眠中はエネルギー代謝が亢進する。
4.睡眠周期は90分のレム睡眠と数分のノンレム睡眠を繰り返す。

解答1

解説

1.〇 正しい。レム睡眠中は、骨格筋が弛緩する。なぜなら、レム睡眠は身体の睡眠ともいわれるため。一方、ノンレム睡眠は脳の睡眠といわれる。
2.× 入眠前の喫煙は、睡眠導入時間を短くではなく、長くする可能性が高い。なぜなら、たばこに含まれるニコチンにはカフエインと同様に覚醒効果があるため。しかし、喫煙でリラックスすることが入眠誘導に効果的な場合もあり、状況や個人により喫煙の効果は異なる。
3.× ノンレム睡眠中のエネルギー代謝は、亢進ではなく抑制される。ノンレム睡眠の特徴は、①新陳代謝を促進する成長ホルモンの分泌が増加、②エネルギー代謝の抑制、③体温の低下があげられる。
4.× 睡眠周期は、「90分のレム睡眠と数分のノンレム睡眠を繰り返す」のではなく、「レム睡眠+ノンレム睡眠」で約90分周期を繰り返す。ノンレム睡眠と比較するとレム睡眠のほうが短い。通常の夜間睡眠の場合には、レム睡眠は、1回目は5~10分程度であるが、次第に延長し、明け方は30分程度となる。

 

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