第109回(R2) 看護師国家試験 解説【午前76~80】

 

76 眼球に入る光の量を調節するのはどれか。

1.角膜
2.虹彩
3.瞳孔
4.水晶体
5.毛様体

解答2

解説

1.× 角膜の役割は、外界からの光線の通過・屈折である。
2.〇 正しい。虹彩の役割は、眼球に入る光の量の調節である。虹彩にある瞳孔括約筋と瞳孔散大筋により、瞳孔の大きさが変化し、結果として光量が調節されることになる。
3.× 瞳孔とは、虹彩の中心の孔である。虹彩にある瞳孔括約筋と瞳孔散大筋により瞳孔の大きさが変化し、結果として光量が調節されることになるが、瞳孔自体に光量の調節などの特定の機能はない
4.× 水晶体の役割は、角膜とともに外界からの光線の通過・屈折である。
5.× 毛様体の役割は、房水の産生である。

 

 

 

 

 

77 最終代謝産物に尿酸が含まれるのはどれか。

1.核酸
2.リン脂質
3.中性脂肪
4.グルコース
5.コレステロール

解答1

解説

 尿酸は、プリン体を代謝した際に最終産物として産生される物質である。プリン体とは、プリン塩基と呼ばれる化学構造をもつ物質の総称である。

 

1.〇 正しい。核酸は、最終代謝産物に尿酸が含まれる。核酸とは、RNAとDNAの総称で、ヌクレオチド(塩基+糖+リン酸)により構成されている。ヌクレオチドがもつ塩基のうち、アデニンとグアニンはプリン塩基である。したがって、それらを含むヌクレオチドや核酸は、プリン体のひとつであり、プリン体は分解されると尿酸となる。
2.× リン脂質は、細胞膜の主要な構成成分である。リン酸と脂質から構成されている。
3.× 中性脂肪(トリグリセリド)は、3つの脂肪酸がグリセロールから構成されている。
4.× グルコース(ブドウ糖)は、エネルギー産生のもととなる。
5.× コレステロールは、脂質の一種でコレステロール骨格をもつ化合物である。

 

 

 

 

 

78 排尿時に収縮するのはどれか。

1.尿管
2.尿道
3.膀胱平滑筋
4.内尿道括約筋
5.外尿道括約筋

解答3

解説

1.× 尿管は、腎臓から膀胱へ尿を輸送するための平滑筋である。膀胱にたまっている尿の排泄には関与しない。
2.× 尿道は、排尿において膀胱から外尿道口までの排泄路である。尿道平滑筋に存在する交感神経の働きにより、蓄尿時には収縮し、排尿時には弛緩する。
3.〇 正しい。膀胱平滑筋は、排尿時に収縮する。排尿時には中枢からの指令で、膀胱に分布する副交感神経が興奮して膀胱平滑筋が収縮し、膀胱内の尿を排泄する。
4.× 内尿道括約筋は、膀胱の出口部に存在する平滑筋(不随筋)である。蓄尿時に収縮し、排尿時に弛緩する。
5.× 外尿道括約筋は、男性では前立腺の末梢側にあり、女性では尿道を取り囲むように存在する横紋筋(随意筋)である。蓄尿時に収縮し、排尿時に弛緩する。

 

 

 

 

 

79 重症筋無力症で正しいのはどれか。

1.男性に多い。
2.心肥大を生じる。
3.朝に症状が強くなる。
4.自己免疫疾患である。
5.70歳以上に好発する。

解答4

解説

1.× 男性ではなく、女性に多い。男女比は、1:1.7である。
2.× 心肥大は生じない。重症筋無力症の合併症には、胸腺の過形成胸腺腫がある。また、ほかの合併症としてバセドウ病や橋本病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどがある。
3.× 朝に症状が軽く、夕方になるにつれ強くなる。朝よりもタ方に易疲労感・眼険下垂や複視といった症状が強くなる。
4.〇 正しい。自己免疫疾患である。主に、抗アセチルコリン受容体抗体という自己抗体がつくられる。
5.× 70歳以上ではなく、5歳未満に一度ピークがあり、女性では30歳代から50歳代男性では女性より高く50歳代から60歳代に好発する。

 

 

 

 

 

80 成人の気管内吸引の方法で適切なのはどれか。

1.実施前に咽頭部の分泌物を吸引する。
2.吸引圧は-40kPa(300mmHg)に調整する。
3.気管チューブと同じ内径のカテーテルを用いる。
4.カテーテルの挿入開始から終了まで30秒で行う。
5.カテーテルは気管分岐部より深い位置まで挿入する。

解答1

解説

1.〇 正しい。実施前に咽頭部の分泌物を吸引する。なぜなら、咽頭部に貯留した分泌物には、原因菌を含む可能性があり、気管吸引に伴う咳嗽で分泌物が下気道に流れ込むと、肺炎を起こすおそれがあるため。
2.× 吸引圧は、-40kPa(300mmHg)ではなく、-20kPa(150mmHg)を超えないように調整する。なぜなら、吸引圧が高いと気道粘膜の損傷肺胞虚脱のおそれがあるため。
3.× 気管チューブと同じ内径のカテーテルを用いることはない。なぜなら、吸引カテーテルのサイズが大きいと、気道内に過度の陰圧がかかるおそれがあるため。吸引カテーテルのサイズ(外径)は、気管チューブ内径の1/2以下を用いる。
4.× カテーテルの挿入開始から終了まで、30秒ではなく15秒以内(1回の吸引時間は10秒以内)で行う。なぜなら、吸引時間が長いと動脈血酸素飽和度が低下するため。
5.× カテーテルは、気管分岐部より深い位置ではなく、「気管分岐部に当たらない位置」まで挿入する。

 

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