第110回(R3) 看護師国家試験 解説【午後21~25】

 

21 空気感染を予防するための医療者の個人防護具で適切なのはどれか。

1.手袋
2.N95マスク
3.シューズカバー
4.フェイスシールド

解答2

解説
1.× 手袋は空気感染を予防するためのものではない。手袋は、医療者の手指汚染を防ぐため、手指を媒体とした交差感染を防ぐために使用する。
2.〇 正しい。N95マスクは空気感染を予防するためのものである。N95マスクは、0.3μmの微粒子を95%以上除去することができる。
3.× シューズカバー(個人防護具のひとつ)は、履物を汚染しないために用いる。感染経路別予防策として一律の規定はない。
4.× フェイスシールドは、飛沫予防策として着用する。

 

 

 

 

 

 

22 薬物の有害な作用を予測するために収集する情報はどれか。

1.居住地
2.家族構成
3.運動障害の有無
4.アレルギーの既往

解答4

解説
1.× 居住地を収集する優先度は低い。なぜなら、居住地が問題となるのは、ある種の感染症(HTLV-1など)や、公害(水質汚濁など)などであるため。
2.× 家族構成を収集する優先度は低い。家族構成は、患者の家庭内での役割や治療において家族からのサポートを受けられるかどうかなどをアセスメントするために重要な情報となる。
3.× 運動障害の有無を収集する優先度は低い。本問題は、「薬物の有害な作用を予測するため」に必要な情報である。運動障害の有無を参考にする場合は、精神疾患治療薬には運動失調、振戦などの副作用が問題となるケースである。つまり、あらかじめ判明している薬物の副作用を考慮した情報収集である。
4.〇 正しい。アレルギーの既往は、薬物の有害な作用を予測するために収集する情報である。特定の薬物にアレルギーがある場合は、基本的にその薬剤は投与禁忌である。すべての薬物が、アレルギー反応を引き起こす可能性がある。

 

 

 

 

 

 

23 成人の持続点滴静脈内注射のために選択される部位で最も適切なのはどれか。

1.足背
2.鼠径
3.前腕内側
4.肘関節付近

解答3

解説

持続点滴静脈内注射

持続点滴静脈内注射の際は、針の固定が容易で、太く弾力のある血管を選択する。麻痺側、利き手などを避けることが推奨されている。

1.× 足背は、末梢血管(特に細い)であるため血管外漏出を起こしやすい。布団による摩擦の影響も受けやすい。
2.× 鼠径部は、陰部からの汚染を受ける可能性が高い。また、可動性があり留置針の固定が難しい。また、不十分な固定によって血管内の針先が動き血管内膜の損傷(機械的静脈炎)を起こしやすい。
3.〇 正しい。前腕内側は、成人の持続点滴静脈内注射のために選択される部位で最も適切である。前腕内側は留置針の固定が容易で、刺入部を観察しやすい。
4.× 肘関節付近は、可動性があり留置針の固定が難しく、血管外漏出や機械的静脈炎を起こしやすい。また、正中神経が走行しているため尺側への穿刺は避ける必要がある。

 

 

 

 

 

 

24 自動体外式除細動器〈AED〉の電極パッドの貼付位置を図に示す。
 適切なのはどれか。

解答1

解説

1.〇 正しい。電極パッドは、心臓を挟むように、右前胸部(右鎖骨の下で胸骨の右)および左側胸部(脇の5~8cm下)の位置に貼り付ける。そのほかの注意点として、電極パッドは肌との間にすき間をつくらないように貼り付ける。
2.× この貼り方は、心臓に最大限な電流を心臓に通すことができない。
3.× この貼り方は、電極で心臓を挟んでいない。
4.× この貼り方でも、心電図の測定・除細動は可能である(心電図は反転するが問題はない)。しかし、最も推奨されている貼り方を問われているため、選択肢1のほうが良い。
ちなみに、未就学児(就学前の小児)も成人と同様の位置、あるいは胸部前面背面に貼付する。

 

 

 

 

 

25 巨赤芽球性貧血の原因はどれか。

1.ビタミンA欠乏
2.ビタミンB12欠乏
3.ビタミンC欠乏
4.ビタミンE欠乏
5.ビタミンK欠乏

解答2

解説

巨赤芽球性貧血とは?

巨赤芽球性貧血とは、種々の原因により骨髄に巨赤芽球が出現する貧血の総称である。飽食の時代といわれる現代においても、偏食や過度の飲酒などを背景にビタミン欠乏症の患者がみられる。ビタミンB12欠乏や葉酸欠乏などにより、DNA合成が障害され核の成熟障害をきたし、異常な巨赤芽球が産生される。

1.× ビタミンA欠乏が欠乏すると、眼球乾燥症・夜盲症を生じる。
2.〇 正しい。ビタミンB12欠乏(胃全摘後)は巨赤芽球性貧血の原因となる。また、他にも葉酸欠乏により巨赤芽球性貧血がみられる。
3.× ビタミンC欠乏は、壊血病を生じる。壊血病は、結合組織の異常から毛細血管が脆弱化して出血しやすくなる。
4.× ビタミンE欠乏は、溶血性貧血神経障害の原因となる。
5.× ビタミンK欠乏は、出血傾向となる。新生児ではこれを予防するためシロップなどにより補充を行うことが一般的である。

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【看護師国家試験】主なビタミンの種類と働きについて完全解説

 

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