第110回(R3) 看護師国家試験 解説【午前26~30】

 

26 複数の筋腹が腱で直列につながっている筋はどれか。

1.咬筋
2.上腕二頭筋
3.腹直筋
4.大腿四頭筋

解答3

解説

(※写真参照:Tarzan様HP)

腱は、解剖学において骨格筋が骨に付着する部分の筋肉主体部寄りにある結合組織のひとつである。ちなみに、骨と骨とを結合させているものは靱帯という。腹直筋の腱画は、筋線維の集まりの中で横に3本走る短い腱のことをいう。 腹直筋の表面から深い部分にかけて複数の筋腹に区切っている。したがって、選択肢3.腹直筋は、複数の筋腹が腱(腱画)で直列につながっている筋である。

【起始】恥骨結合と恥骨結節との間
【停止】第5~第7肋軟骨。剣状突起の前面。
【作用】胸郭の前部を引き下げまたは骨盤の前部を引き上げ、また脊柱を前方に曲げる。
ポイント:左右2つに分かれており、それぞれ「腱画」という腱で3~4つに縦に分画されている。すなわち、筋腹は腱で直列につながっている。

1.× 咬筋の【起始】浅側:頬骨弓の前2/3の下縁と内面、深側:頬骨弓の後ろ2/3の下縁、【停止】下顎骨の外面。浅側は咬筋粗面の下部、深側はその上方、【作用】下顎骨を上げて、歯をかみ合わせる(閉口)である。筋腹は並列につながっている。
2.× 上腕二頭筋の【起始】長頭:肩甲骨の関節上結節、短頭:肩甲骨の烏口突起、【停止】橈骨粗面、腱の一部は薄い上腕二頭筋腱膜となって前腕筋膜の上内側に放散、【作用】肘関節屈曲、回外(長頭:肩関節外転、短頭:肩関節内転)である。筋腹は並列につながっている
4.× 大腿四頭筋は、大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つの筋の総称である。大腿骨を四方から挟む。筋腹は並列につながっている。

 

 

 

 

 

 

27 ウイルス性肝炎の起炎ウイルスでDNAウイルスはどれか。

1.A型肝炎ウイルス
2.B型肝炎ウイルス
3.C型肝炎ウイルス
4.E型肝炎ウイルス

解答2

解説
l.× A型肝炎ウイルスは、急性肝炎の原因となるRNAウイルスである。生ガキの摂取など経口感染が主な感染経路である。
2.〇 正しい。B型肝炎ウイルスは、ウイルス性肝炎の起炎ウイルスである。母子感染、体液感染、血液感染が主な感染経路であり、母子感染、乳幼児感染では無症候性キャリアを経て慢性化し、肝硬変や肝細胞癌に至ることもある。さらに劇症肝炎の原因として最多でもある。
3.× C型肝炎ウイルスは、主に血液感染するRNAウイルスである。感染にて容易に慢性化し、肝硬変や肝細胞癌に至る。
4.× E型肝炎ウイルスは、急性肝炎の原因となるRNAウイルスである。水や豚・猪のレバーなど食物を介して経口感染する。

詳しくまとめました。参考にしてください。

【看護師国家試験】主な感染経路とその特徴について完全解説

 

 

 

 

 

 

28 成人の敗血症について正しいのはどれか。

1.徐脈となる。
2.高血圧となる。
3.血管透過性が低下する。
4.全身炎症性反応を認める。

解答4

解説

敗血症とは?

敗血症とは、「感染症によって重篤な臓器障害が引き起こされる状態」のことをいう。
敗血症性ショックはそのなかでも「急性循環不全により細胞障害および代謝異常が重度となり、死亡率を増加させる可能性のある状態」と定義される。

1~3.× 徐脈ではなく頻脈となる。/高血圧ではなく低血圧となる。/血管透過性が低下ではなく亢進する。感染に対する宿主の反応として血管透過性の亢進がみられ、血漿成分が間質へと移動するため、循環血液量が減少し、循環不全が生じる。その結果として低血圧、頻脈がみられる。
4.〇 正しい。全身炎症性反応を認める。感染に対する宿主の反応として全身炎症性反応、つまり発熱や白血球増加などが生じる。全身性炎症反応症候群とは、侵襲に対して、免 疫細胞から過剰に産生されたサイトカインによる『高サイトカイン血症』に伴う全身への影響の総称である。

 

 

 

 

 

 

29 医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めているのはどれか。

1.医療法
2.健康保険法
3.地域保健法
4.個人情報の保護に関する法律

解答1

解説

「医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めている」=【インフォームドコンセント】のことである。

1.〇 正しい。医療法(1条の4)で定められている。ほかに、医師等の医療従事者の努力義務と、医療提供施設の開設者・管理者の配慮義務とが定められている。
2.× 健康保険法は、医療保険の一種である健康保険の根拠法である。
3.× 地域保健法は、地域保健対策の推進に関する基本となる事項を定める法律である。保健所と市町村保健センターの設置の根拠法である。
4.× 個人情報の保護に関する法律は、個人情報の保護に関する施策の基本となる事項を定める法律である。

 

 

 

 

 

 

30 食中毒予防の原則である「中心温度75℃以上1分以上の加熱」が有効なのはどれか。

1.フグ毒
2.毒キノコ
3.黄色ブドウ球菌
4.サルモネラ属菌

解答4

解説

食中毒は、細菌、ウイルス、キノコなどの自然毒が原因で起こる。なかでも細菌性の食中毒は感染型と毒素型に大きく分類される。加熱が有効なのは感染型であり、毒素型に加熱は無効である。

1.× フグ毒は、加熱は無効である。なぜなら、動物性の自然毒であるため。自然毒性食中毒は天然の毒素を摂取することで発症する。
2.× 毒キノコは、加熱は無効である。なぜなら、植物性の自然毒であるため。自然毒性食中毒は天然の毒素を摂取することで発症する。
3.× 黄色ブドウ球菌は、加熱は無効である。なぜなら、毒素型の細菌性食中毒を生じるため。
4.〇 正しい。サルモネラ属菌は、加熱は有効である。なぜなら、感染型の細菌性食中毒であるため。

詳しく勉強したい方はこちら↓

【看護師国家試験】食中毒の原因菌と特徴について完全解説

 

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