第110回(R3) 看護師国家試験 解説【午前51~55】

 

51 高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。

1.「夜はよく眠れますか」
2.「義歯を装着していますか」
3.「呼吸が苦しいことはありますか」
4.「水を飲むときにむせることはありますか」

解答2

解説
1.× 夜はよく眠れることを聞く優先度は低い。MRI検査は、身体侵襲を伴わない検査である。
2.〇 正しい。義歯を装着していることを聞くのは必須である。なぜなら、強い磁力の発生するMRI検査室では、金属類の持ち込みが禁忌であるため。
3.× 呼吸が苦しいことを聞く優先度は低い。MRI検査は、身体侵襲を伴わない検査である。
4.× 水を飲むときにむせることを聞く優先度は低い。なぜなら、MRI検査による誤嚥のリスクはないため。しかし造影MRIの場合は、副作用である嘔吐による誤嚥リスクがあるため、注意が必要である。造影剤を用いるCT、MRI検査では、副作用である嘔吐による誤嚥を防ぐため検査前4時問程度は禁飲食とする。造影剤を用いない場合、食事制限はない。

 

 

 

 

 

 

52 養育医療が定められている法律はどれか。

1.児童福祉法
2.母子保健法
3.発達障害者支援法
4.児童虐待の防止等に関する法律

解答2

解説

養育医療とは?

養育医療とは、入院治療を必要とする下記対象者に該当する乳児に対して、健やかに成長できるよう、その養育に必要な医療を給付するものである。 指定医療機関において、診察・医学的処置・治療等の給付が受けられる。養育医療は、出生時体重が2000g以下だった乳児、低体温、強い黄疸などの症状を示す乳児を対象とした医療の給付である、

1.× 児童福祉法は、すべての児童の健全な育成・生活の保障・児童の福祉の推進を目的とする法律である。児童相談所の設置や小児慢性特定疾病医療費の支給などが規定されている
2.〇 正しい。母子保健法は、母性・乳幼児の健康の保持および増進を目的とする法律である。養育医療のほかに、妊婦健康診査や母子健康手帳の交付、子育て世代包括支援センターの設置などが規定されている。
3.× 発達障害者支援法は、発達障害を早期に発見し支援することで、発達障害者の自立および社会参加のための生活支援と共生社会の実現を目的とする法律である。発達障害の定義や発達障害者支援センターなどが規定されている。
4.× 児童虐待の防止等に関する法律(児童虐待防止法)は、児童虐待防止に関する施策の促進、児童の権利・利益の擁護を目的とする法律である。児童に対する虐待の禁止、虐待に関する地方自治体の責務、児童の保護措置などが規定されている。

 

 

 

 

 

 

53 乳幼児身体発育調査による、身体発育曲線のパーセンタイル値で正しいのはどれか。

1.3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。
2.50パーセンタイルは同年齢同性の児の平均値を示す。
3.10パーセンタイルは同年齢同性の児の平均より10%小さいことを示す。
4.75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察となる。

解答1

解説

パーセンタイル値とは?

パーセンタイル値は、乳幼児の身長・体重・頭囲・胸囲について評価するための指標のひとつである。計測値を小さいものから大きいものへと順番に並べ、全体を100として何番目であるかを表したものである。10パーセンタイルから90パーセンタイルまでは正常範囲とされる。

1.〇 正しい。3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。要精密検査と判断する基準として、3パーセンタイル未満97パーセンタイルを超える場合であり、乳幼児健診では病院の受診を勧める。
2.× 50パーセンタイルは、同年齢同性の児の平均値ではなく、中央値を示す。50パーセンタイルは、全体を100とした場合に計測値の小さいものから数えて50番目に位置することを示しているため。
3.× 10パーセンタイルは、同年齢同性の児の平均より10%小さいことではなく、「全体を100とした場合に計測値の小さいものから10番目に位置する」ことを示す。
4.× 75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察ではなく、正常範囲である。ちなみに、要経過観察は、10パーセンタイル未満90パーセンタイルを超える場合である。

 

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看護師国家試験解説 公式を使用した問題6選「まとめ・解説」

 

 

 

 

 

 

54 Aちゃん(11歳、女児)は、5日前から両側の眼瞼浮腫と急な体重増加があり、尿量が少ないため来院した。高度の蛋白尿もみられたため入院し、ネフローゼ症候群と診断されステロイド治療の方針となった。
 現時点でのAちゃんへの看護で適切なのはどれか。

1.水分摂取を促す。
2.病院内を散歩して良いと伝える。
3.糖分の摂取制限があることを伝える。
4.一時的に満月様顔貌になることを説明する。

解答4

解説

ネフローゼ症候群とは?

ネフローゼ症候群とは、尿から大量の蛋白が漏れ出すことで血液中の蛋白が減少、血液の浸透圧が低下し水分が血管内から血管外へ移動することで、全身の浮腫や腹水・胸水などを引き起こすものである。小児の治療として、ステロイド治療により改善するが多い。

1.× 水分摂取を促すのではなく、制限する。なぜなら、水分摂取を促すと、全身の浮腫や腹水・胸水などが悪化するため。
2.× 病院内を散歩するより、原則は安静である。ただし、安静により血栓などを合併することがあるため、注意が必要である。
3.× 糖分の摂取制限は必要ない。なぜなら、糖尿病の合併がある場合は塩分制限を行う。
4.〇 正しい。一時的に満月様顔貌(ムーンフェイス)になることを説明する。ステロイド治療により、満月様顔貌(ムーンフェイス)やにきび・肌荒れなどを一時的に生じる。多くは薬剤の減量により改善するが、美容的な観点から自己判断で治療を中止をすることもあるため注意が必要である。副腎皮質ステロイドの副作用はこの他に、易感染、中心性肥満、満月様顔貌、高血糖、筋萎縮、赤色皮膚線条、多毛症、精神症状などがみられる。

 

 

 

 

 

 

55 子どもの遊びで正しいのはどれか。

1.身体機能の発達を促す。
2.1歳でごっこ遊びが多くみられる。
3.感覚遊びは8歳ころからみられるようになる。
4.テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す。

解答1

解説

1.〇 正しい。身体機能の発達を促す。子どもは遊びを通して、身体機能、知的機能、情緒・社会性が発達していく。手遊び、手押し車、かけっこなど手足や身体全体を動かして遊ぶことで、微細運動機能、粗大運動機能の発達を促す。
2.× ままごとなどのごっこ遊びは、1歳半頃から始まり、3~4歳に最も盛んに行うようになる。
3.× 感覚遊びは、8歳ころからではなく、乳児期を中心に1歳半頃までみられる。感覚遊びとは、目で見たり、耳で聞いたりと感覚機能を働かせて楽しさを感じる遊びのことである。
4.× テレビの長時間視聴は、乳児の言語発達を妨げることが多い。テレビや動画の長時間視聴は、人とのかかわり体験を不足させ、言葉やこころの発達を妨げる。そのため、2歳までのテレビや動画の視聴は控えるのがよい。

 

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