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151.艾の製造過程で細かな不純物を除去する用具はどれか。
1.裁断機
2.石臼
3.けんどん(長唐箕)
4.唐箕
解答4
解説
①ヨモギを採集(5~8月頃)→②葉を乾燥→③石臼でひく→④篩(長唐箕(けんどん))にかける→⑤唐箕で不純物を除去する。
※ヨモギ:キク科の多年生植物。生産量は新湯県が最も多い。
1.× 裁断機は、乾燥ヨモギの葉をきざみ、細かく粉砕するために用いる。
2.× 石臼は、葉柄、葉脈、葉肉を粉砕し、葉から毛茸・綿毛を剥離するのに用いられる。
3.× けんどん(長唐箕)は、篩(ふるい)ともいい、円筒形で葉枝・葉脈などを落とすのに用いられる。
4.〇 正しい。唐箕は、艾の製造過程で細かな不純物を除去する用具である。唐箕は、風力で比重差による夾雑物の除去を行うために用いる。長時間かけると毛茸の表面付着物が除去されて、より純粋な毛茸となる。
152.粗悪艾の特徴で正しいのはどれか。
1.繊維が細かい。
2.乾燥している。
3.燃焼時の最高温度が低い。
4.燃焼時間が長い。
解答4
解説
良質艾:芳香、手触り良く柔らかい、線維が細かい、夾雑物が少ない、淡黄白色、煙と灰が少ない、熱感が緩和(燃焼温度が低い)、燃焼時間が短い、よく乾燥している、など
粗悪艾:青臭い、手触りが悪く固い、線維が粗い、夾雑物が多い、黒褐色、煙と灰が多い、熱感が強い(燃焼温度が高い)、燃焼時間が長い、湿気を帯びている、など
1~3.× 繊維が細かい/乾燥している/燃焼時の最高温度が低い。
これらは、良質艾の特徴である。
4.〇 正しい。燃焼時間が長い。
これは、粗悪艾の特徴である。
153.施灸部の組織を破壊する目的で行う灸法はどれか。
1.知熱灸
2.透熱灸
3.焦灼灸
4.押灸
解答3
解説
1.× 知熱灸
無痕灸である知熱灸は、半米粒~米粒大の艾炷に点火し、患者の気持ちの良い所で消火もしくは取り除く方法である。8割燃焼を八分灸ということもある。
2.× 透熱灸
有痕灸である透熱灸は、良質艾を米粒大前後で円錐形に捻り、経穴や圧痛点など皮膚上の治療点に直接施灸する。※糸状灸も含まれる。
3.〇 正しい。焦灼灸は、施灸部の組織を破壊する目的で行う灸法である。有痕灸である焦灼灸は、イボ、ウオノメ、タコなどに用いる灸法。施灸部の皮膚、組織を破壊する。タール成分(カテコール)の作用がある。
4.× 押灸
押灸は、隔物灸のひとつであり、艾炷と皮膚の間に物を置いて施灸する方法である。塩灸、韮灸、墨灸、ニンニク灸、味噌灸、生姜灸、ビワの葉灸、押灸などがあげられる。
154.艾を使用する灸法はどれか。
1.漆灸
2.塩灸
3.水灸
4.紅灸
解答2・3
解説
1.4.× 漆灸/紅灸は、艾を使用しない。漆灸/紅灸は、薬物灸に該当する。薬物灸は、艾を使用せず、薬物を塗布して刺激を皮膚に加える方法ある。紅灸、うるし灸、油灸、硫黄灸など。
2~3.〇 正しい。塩灸/水灸は、艾を使用する灸法である。隔物灸は、艾炷と皮膚の間に物を置いて施灸する方法である。塩灸、韮灸、墨灸、ニンニク灸、味噌灸、生姜灸、ビワの葉灸、押灸など。
155.WHOのガイドラインにおいて有痕灸を避ける部位にある経穴はどれか。
1.承泣
2.兪府
3.長強
4.労宮
解答1
解説
臓器や重要組織を損傷するあるいはその危険性が極めて高い部位、または病状を悪化させる可能性がある部位への施術は行ってはならない。
①新生児の大泉門・小泉門、外生殖器、乳頭、臍部、眼球、化膿部、急性炎症の患部、大血管、体腔内臓器、中枢神経、悪性腫瘍部に対して、刺鍼をしてはならない。
②顔面部、外生殖器、乳頭、臍部、化膿部、悪性腫瘍部、急性炎症の患部、皮膚病の患部に対して、直接灸(有痕灸)をしてはならない。
③上記部位の近傍に施術する場合も、特段の注意を払うべきである。
(※引用:「鍼灸安全対策ガイドライン2020 年版」公益社団法人 全日本鍼灸学会より)
1.〇 正しい。承泣は、WHOのガイドラインにおいて有痕灸を避ける部位にある経穴である。
・承泣は、顔面部、眼球と眼窩下緑の間、瞳孔線上に位置する。
2.× 兪府は、前胸部、鎖骨下縁、前正中線の外方2寸に位置する。
3.× 長強は、会陰部、尾骨の下方、尾骨端と肛門の中央に位置する。
4.× 労宮は、手掌、第2~3中手骨間、中手指節関節の近位陥凹部に位置する。