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86.急性心筋梗塞後のリハビリテーションについて最も適切なのはどれか。
1.外来では行わない。
2.6週間プログラムで行う。
3.負荷試験をしながら進める。
4.最大酸素摂取量での心拍数まで行う。
解答3
解説
①体力が回復し、スムーズに動けるようになる(運動耐容能の改善)。
②筋肉や骨が鍛えられ、疲れにくくなるとともに心臓の働きを助ける(心拍数減少)。
③動脈硬化のもととなる危険因子(高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満)が軽減する(HDLコレステロール増加、中性脂肪の減少、肥満の改善)。
④血管が柔らかくなり、循環が良くなる(虚血徴候の軽減)。
⑤呼吸がゆっくりとして、息切れ感が軽減する(運動耐容能の改善)。
⑥自律神経を安定させ、動悸や不整脈が軽減する。
⑦不安やうつ状態が改善し気持ちが晴れやかになる。
⑧心筋梗塞の再発や突然死が減り、死亡率が減少する。
(参考:「心臓リハビリテーション(運動療法について)」神戸掖済会病院様HPより)
1.× 外来でも行うことがある。なぜなら、外来リハビリテーションでは、運動療法(運動の定着)、薬物治療の調整、生活習慣改善指導などを通じて、再発予防を目的とするため。
2.× 「6週間プログラム」と期間が固定されているわけではない。なぜなら、心臓リハビリテーションの期間は個々の患者の状態に応じて柔軟に設定されるため。一般的には8~12週間が標準である。リハビリテーションの進行は、患者の病状、体力、合併症の有無を考慮して計画され、臨機応変に変更される。
3.〇 正しい。負荷試験をしながら進める。なぜなら、負荷試験によりリハビリテーションの安全性を確保しながら、適切な運動強度を設定したリハビリテーションが行えるため。過剰な負荷だったり、過小な負荷を避けることができる。ちなみに、運動負荷試験とは、心臓の機能をモニタリングし、運動耐容能や全身持久力、有酸素能力を評価する検査である。
4.× 最大酸素摂取量での心拍数まで行う必要はない。むしろ、最大酸素摂取量での心拍数まで運動を行うと、過剰な負荷となり危険である。通常は、最大心拍数の50~70%程度、または自覚的運動強度(Borg Scale)で「ややきつい」程度を目安としている。
1. 積極的なリハを実施しない場合
[1] 安静時脈拍 40/分以下または 120/分以上
[2] 安静時収縮期血圧 70mmHg 以下または 200mmHg 以上
[3] 安静時拡張期血圧 120mmHg 以上
[4] 労作性狭心症の方
[5] 心房細動のある方で著しい徐脈または頻脈がある場合
[6] 心筋梗塞発症直後で循環動態が不良な場合
[7] 著しい不整脈がある場合
[8] 安静時胸痛がある場合
[9] リハ実施前にすでに動悸・息切れ・胸痛のある場合
[10] 座位でめまい,冷や汗,嘔気などがある場合
[11] 安静時体温が 38 度以上
[12] 安静時酸素飽和度(SpO2)90%以下
2. 途中でリハを中止する場合
[1] 中等度以上の呼吸困難,めまい,嘔気,狭心痛,頭痛,強い疲労感などが出現した場合
[2] 脈拍が 140/分を超えた場合
[3] 運動時収縮期血圧が 40mmHg 以上,または拡張期血圧が 20mmHg 以上上昇した場合
[4] 頻呼吸(30 回/分以上),息切れが出現した場合
[5] 運動により不整脈が増加した場合
[6] 徐脈が出現した場合
[7] 意識状態の悪化
3. いったんリハを中止し,回復を待って再開
[1] 脈拍数が運動前の 30%を超えた場合。ただし,2 分間の安静で 10%以下に戻らないときは以後のリハを中止するか,または極めて軽労作のものに切り替える
[2] 脈拍が 120/分を越えた場合
[3] 1 分間 10 回以上の期外収縮が出現した場合
[4] 軽い動悸,息切れが出現した場合
87.変形性股関節症に対する運動療法で最も適切なのはどれか。
1.階段昇降
2.水中歩行
3.ジョギング
4.トランポリン
解答2
解説
一次性変形性股関節症とは、原因がわからずに関節軟骨がすり減り、骨が変形するもの。二次性変形性股関節症とは、何らかの病気(ペルテス病や先天性股関節脱臼)やケガが原因でおこっているものをいう。日本では、この二次性が大半を占め、先天性股関節脱臼と臼蓋形成不全によるものが約90%、圧倒的に女性に多い。壊死部は修復過程を経て正常の骨組織に戻るが、形態異常を伴って修復完了した場合、将来的に変形性股関節症を生じる可能性がある。
1.3~4.× 階段昇降/ジョギング/トランポリンより優先されるものが他にある。なぜなら、これらは股関節に負荷がかかりやすく、痛みが発生しやすいため。
2.〇 正しい。水中歩行は、変形性股関節症に対する運動療法で最も適切である。なぜなら、水による浮力が働くことで、股関節への負荷を軽減しつつ、全身運動や筋力トレーニングが可能であるため。また、全身の血流促進や可動域の改善も図れる。
88.パーキンソン病のヤール分類とリハビリテーションの組合せで最も適切なのはどれか。
1.ステージⅠ:歩行訓練
2.ステージⅡ:立ち上がり動作訓練
3.ステージⅢ:立位バランス訓練
4.ステージⅣ:電動車椅子操作訓練
解答3
解説
ステージⅠ:片側のみの症状がみられる。軽症で機能障害はない。
ステージⅡ:両側の症状がみられるが、バランス障害はない。また日常生活・通院にほとんど介助を要さない。
ステージⅢ:歩行障害、姿勢保持反射障害が出現し、ADLの一部に介助が必要になる。
ステージⅣ:日常生活・通院に介助を必要とする。立位・歩行はどうにか可能。
ステージⅤ:寝たきりあるいは車いすで、全面的に介助を要する。歩行・起立は不能。
1.× ステージⅠは、「歩行訓練」ではなく柔軟性や筋力維持の方が優先される。なぜなら、ステージⅠは、ほとんど機能障害は見られないため。ちなみに、歩行障害がみられるのは、ステージⅢごろである。
2.× ステージⅡは、「立ち上がり動作訓練」ではなく柔軟性や筋力維持の方が優先される。なぜなら、ステージⅡは、日常生活・通院にほとんど介助を要さないため。
3.〇 正しい。ステージⅢは、立位バランス訓練を実施する。なぜなら、ステージⅢは、歩行障害、姿勢保持反射障害が出現する時期であるため。
4.× 電動車椅子操作訓練は、「ステージⅣ」ではなくステージⅤの方が優先される。ステージⅤは、寝たきりあるいは車いすレベルであるため。ただし、パーキンソン病の進行スピードによって、患者から電動車いすの操作訓練の希望があれば実施することもある。
89.陰陽学説で同じ属性の組合せはどれか。
1.内部:上部
2.奇数:老年
3.左側:衛気
4.静止:急性
解答3
解説
1.× 内部:上部
・内部:陰
・上部:陽
2.× 奇数:老年
・奇数:陽
・老年:陰
3.〇 正しい。左側:衛気は、陰陽学説で同じ属性の組合せである。
・左側:陽
・衛気:陽
4.× 静止:急性
・静止:陰
・急性:陽
90.五行色体の組合せで正しいのはどれか。
1.唾:呻
2.香:鼻
3.辛:思
4.爪:神
解答1
解説
1.〇 正しい。唾:呻は、五行色体の組合せである。
・唾:五液の水
・呻:五声の水
2.× 香:鼻
・香:五臭の土
・鼻:五官の金
3.× 辛:思
・辛:五味の金
・思:五志の土
4.× 爪:神
・爪:五華の木
・神:五神の火