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問題6 我が国の2014年の患者調査で医療機関を受診している総患者数が最も多いのはどれか。
1.高血圧性疾患
2.糖尿病
3.脳血管疾患
4.悪性新生物
解答1
解説
1.〇 正しい。高血圧性疾患は、我が国の2014年の患者調査で医療機関を受診している総患者数が最も多い。
高血圧性疾患は、10108千人である。主な傷病についての全国の総患者数は、「悪性新生物」1,626 千人、「心疾患(高血圧性のものを除く)」1,729 千人、「脳血管疾患」1,179 千人となっている。
2.× 糖尿病
糖尿病は、3166千人である。
3.× 脳血管疾患
脳血管疾患は、1179千人である。
4.× 悪性新生物
悪性新生物は、1626千人である。
(※図引用:「主な傷病の総患者数」厚生労働省HPより)
目的:病院・診療所を利用する患者について、傷病状況の実態を明らかにする。
調査頻度:3年に1回、医療施設静態調査と同時期に実施している。
調査対象:標本調査(全国の病院、一般診療所、歯科診療所から層化無作為により抽出した医療施設の患者)
調査項目:患者の性別、出生年月日、住所、入院・外来の種別、受療の状況等。
調査方法:医療施設の管理者が記入。
(参考:「患者調査(基幹統計)」厚生労働省HPより)
問題7 二次予防はどれか。
1.栄養指導
2.検疫
3.健康診断
4.後遺症予防
解答3
解説
疾病の進行段階に対応した予防方法を一次予防、二次予防、三次予防と呼ぶ。
一次予防:「生活習慣を改善して健康を増進し、生活習慣病等を予防すること」
二次予防:「健康診査等による早期発見・早期治療」
三次予防:「疾病が発症した後、必要な治療を受け、機能の維持・回復を図ること」と定義している。
(※健康日本21において)
1.× 栄養指導は、一次予防である。
2.× 検疫は、一次予防である。
検疫とは、港湾や空港で、海外から持ち込まれた、もしくは海外へ持ち出す動物・植物・食品などが、病原体や有害物質に汚染されていないかどうかを確認することである。
3.〇 正しい。健康診断は、二次予防である。
4.× 後遺症予防は、三次予防である。
問題8 生体内でホルモンの作用に影響を与える外因性物質の総称はどれか。
1.大気汚染物質
2.浮遊粒子状物質
3.内分泌撹乱化学物質
4.揮発性有機化合物
解答3
解説
1.× 大気汚染物質
大気汚染物質とは、大気中に存在する物質のうち、人や動植物、生活環境にとって好ましくない影響を与えるものをいう。具体的には、硫黄酸化物、窒素酸化物、浮遊粒子状物質、光化学オキシダント、ばい煙、大気汚染防止法の特定物質に定められているベンゼンなどである。(※参考:「大気汚染物質について」福生市役所様HPより)
2.× 浮遊粒子状物質
粒子状物質とは、マイクロメートル の大きさの固体や液体の微粒子のことをいう。主に、風で舞い上がった土壌粒子、工場や建設現場で生じる粉塵のほか、燃焼で生じた煤や排出ガス、石油からの揮発成分が大気中で変質してできる粒子などからなる。
3.〇 正しい。内分泌撹乱化学物質は、生体内でホルモンの作用に影響を与える外因性物質の総称である。
内分泌攪乱物質とは、環境中に存在する化学物質のうち、生体にホルモン作用をおこしたり、逆にホルモン作用を阻害するもの。例えば、ダイオキシン類、ポリ塩化ビフェニール類などがあげられる。
4.× 揮発性有機化合物
揮発性有機化合物とは、常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称のことである。例えば、トルエン、ベンゼン、フロン類、ジクロロメタンなどがあげられる。
【大気汚染の定義】大気中に排出された物質が自然の物理的な拡散・沈着機能や化学的な除去機能、及び生物的な浄化機能を上回って大気中に存在し、その量が自然の状態より増加し、これらが人を含む生態系や物などに直接的、間接的に影響を及ぼすこと。自然一般にある空気組成を変化させる物質は総て広い意味での大気汚染物質である。
【発生源と種類】発生源は①自然起源と②人為起源に分けられる。①自然起源:火山排出物、森林火災、花粉の飛散、砂座・黄砂などの風による地面からの巻き上げ、海塩粒子などの風による海面からの巻き上げ、成層圏から対流闘に沈降するオゾンなどが上げられる。②人為起源:工場や火力発電所、自動車などの化石燃料の燃焼による排出物、生産活動により生成するガスや粒子状物質、廃楽物の処理に伴う粒子状物質や化学物質などが上げられる。
【一次汚染物質】発生源から直接発生する(一酸化炭素、二酸化硫黄、炭化水素、粉塵など)。
【二次汚染物質】環境大気中において化学変化により生成する(二酸化窒素、光化学オゾン、エアロゾルなど)
【ガス状大気汚染物質】①二酸化硫黄、②二酸化窒素、③浮遊粒子状物質、④一酸化炭素、(その他:一酸化窒素、ガス状硝酸、PAN、ガス状フッ素、塩化水素、アンモニア、メチルメルカブタン、硫化水素、硫化メチル、トリメチルアミン、二硫化メチル、アルデヒド、スチレンなど)
(※参考:「大気汚染の定義と汚染物質」環境省HPより)
問題9 我が国の2014年の患者調査で精神障害による入院患者が最も多いのはどれか。
1.統合失調症
2.気分障害
3.神経症性障害
4.てんかん
解答1
解説
1.〇 正しい。統合失調症は、我が国の2014年の患者調査で精神障害による入院患者が最も多い。
統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害による入院の総数は、165.8千人である。
2.× 気分障害
気分[感情]障害(躁うつ病を含む) による入院の総数は、28.8千人である。
3.× 神経症性障害
神経症性障害による入院の総数は、56千人である。
4.× てんかん
てんかんによる入院の総数は、71千人である。
(※データ引用:「平成26年(2014)患者調査の概況」厚生労働省HPより)
目的:病院・診療所を利用する患者について、傷病状況の実態を明らかにする。
調査頻度:3年に1回、医療施設静態調査と同時期に実施している。
調査対象:標本調査(全国の病院、一般診療所、歯科診療所から層化無作為により抽出した医療施設の患者)
調査項目:患者の性別、出生年月日、住所、入院・外来の種別、受療の状況等。
調査方法:医療施設の管理者が記入。
(参考:「患者調査(基幹統計)」厚生労働省HPより)
問題10 再興感染症はどれか。
1.SARS
2.エボラ出血熱
3.ウエストナイル熱
4.結核
解答4
解説
新興感染症:かつて存在しなかった感染症が新たに脅威として現れたものである。
再興感染症:かつて大きな脅威であったものが一度沈静化したものの再び問題となってきたものである。抗生物質などの発達により一時期は制圧できたものの、何らかの原因で再度公衆衛生上問題となった疾患を指す。現在、再興感染症に挙げられるものとして、結核、マラリア、デング熱、狂犬病、黄色ブドウ球菌感染症などがある。
1.× SARS(重症急性呼吸器症候群)は、新興感染症である。
重症急性呼吸器症候群(SARS)は、SARSコロナウイルスにより引き起こされる新興感染症である。潜伏期は2〜10日、平均5日であるが、より長い潜伏期の報告もまれにはある。SARSの自然経過としては、発病第1週に発熱、悪寒戦慄、筋肉痛など、突然のインフルエンザ様の前駆症状で発症する。
2.× エボラ出血熱は、新興感染症である。
エボラ出血熱とは、エボラウイルスによる感染症であり、エボラウイルスに感染すると、2~21日(通常は7~10日)の潜伏期の後、突然の発熱、頭痛、倦怠感、筋肉痛、咽頭痛等の症状を呈す。その後、嘔吐、下痢、胸部痛、出血(吐血、下血)等の症状が現れる。
3.× ウエストナイル熱は、新興感染症である。
症状は軽度で、発熱、頭痛、筋肉痛や、時に発疹、リンパ節の腫れがみられる。ウエストナイル脳炎になり重症化すると、激しい頭痛、意識障害、痙攣、筋力低下、麻痺などに発展する。
4.〇 正しい。結核が、再興感染症である。
肺結核とは、結核菌による感染症で、体の色々な臓器に起こることがあるが多くは肺のことである。結核菌は、喀痰の中に菌が出ている肺結核の患者と密閉空間で長時間(一般的には数週間以上)接触することにより空気感染でうつる。リンパ節結核や脊椎カリエス(骨の結核)など、肺に病気のない結核患者からはうつらない。また肺結核でも、治療がうまくいって喀痰の中に菌が出ていない患者さんからはうつることはない。また、たとえ感染しても、発病するのはそのうち1割ぐらいといわれており、残りの9割の人は生涯何ごともなく終わる。感染してからすぐに発病することもあるが、時には感染した後に体の免疫が働いていったん治癒し、その後数ヶ月から数十年を経て、免疫が弱ったときに再び結核菌が増えて発病することもある。結核の症状には、咳、痰、血痰、熱、息苦しさ、体のだるさなどがある。