この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
問題6 2019年度学校保健統計調査において中学生・高校生で被患率が最も高いのはどれか。
1.むし歯
2.裸眼視力1.0未満
3.鼻・副鼻腔疾患
4.ぜん息
解答2
解説
①裸眼視力 1.0 未満の者の割合は,年齢が高くなるにつれておおむね増加傾向となっており,小学校1年生で約4人に1人,小学3年生で約3人に1人,小学6年生では約半数となっている。
②むし歯(う歯)の者の割合は,8歳が最も高くなっている。
③鼻・副鼻腔疾患の者の割合は,小学校・中学校で 1 割程度となっており,9歳が最も高くなっている。
(※引用:「令和3年度学校保健統計 調査結果のポイント 」文部科学省HPより)
1.× むし歯の罹患率は2位である。
2.〇 正しい。裸眼視力1.0未満は、2019年度学校保健統計調査において中学生・高校生で被患率が最も高い。
3.× 鼻・副鼻腔疾患は3位である。
4.× ぜん息は9位である。
(※図引用:「令和3年度 主な疾病・異常等の被患率 」文部科学省HPより)
問題7 疫学指標について、横断調査により明らかになるのはどれか。
1.有病率
2.罹患率
3.死亡率
4.致命率
解答1
解説
(※図引用:Minds診療ガイドライン作成の手引き2014に記載されている「エビデンスのレベル分類」)
疫学指標とは、治療(曝露)群やコントロール群 における疾病や有害事象が存在する割合や発生頻度について示す指標であり、有病割合、リスク、率、オッズが基本である。
横断研究は、エビデンスレベルⅣbである。横断研究とは、一時点での疾病の頻度と分布をありのままに記述し、疾病の発生要因の仮説を立てる方法である。
1.〇 正しい。有病率は、疫学指標について、横断調査により明らかになる。
有病率とは、ある一時点において、観察集団のなかで疾病を有している人の割合のことをいう。
2.× 罹患率
罹患率とは、ある一定の観察期間に新規発生した患者数を、危険曝露人口一人ひとりの観察期間の総和(観察人年)で除したものである。疾病や死亡が生じることを事象の発生という。事象の発生は、ある一定期間を設定し、その期間内で新規に発生した頻度により把握できる。また、発生頻度の表現は、率(rate)の形で示される。
3.× 死亡率
死亡率とは、一定の観察期間(通常1年)において、観察集団のなかで死亡した人の割合である。観察期間が人によって異なる場合、分母は人年法によって、一人ひとりの観察期間の総和を用いる。
4.× 致命率
致命率とは、一定の観察期間において、ある疾病に罹患した者のなかで、その疾病が原因で死亡した者の割合である。主として急性疾患の重症度を示す。
問題8 保健所について誤っているのはどれか。
1.地域保健法で規定される。
2.保健所長は医師である必要がある。
3.栄養の改善および食品衛生に関する業務を行う。
4.地域保健に係る統計に関する業務を行う。
解答2
解説
保健所とは、精神保健福祉・健康・生活衛生など地域保健法に定められた14の事業(主に疾病予防・健康増進・環境衛生などの公衆衛生活動)を中心に行っている。保健所では保健師や精神保健福祉士、医師などが生活面や社会復帰について相談にのってくれる。都道府県、特別区、指定都市、中核市、『地域保健法施行令』で定める市に必置である。
1.〇 正しい。地域保健法で規定される。
地域保健法とは、地域保健対策の推進に関する基本指針、保健所の設置その他地域保健対策の推進に関し基本となる事項を定めることにより、母子保健法その他の地域保健対策に関する法律による対策が地域において総合的に推進されることを確保し、地域住民の健康の保持及び増進に寄与することを目的として制定された法律である。
2.× 保健所長は医師である必要はない。
保健所長とは、保健所内の組織管理を主な業務とし、医師たる職員であって、3年以上の公衆衛生の実務経験等を経た者を充てることが原則である。ただし、医師と同等以上の知識を持ち公衆衛生実務の経験が5年以上あり、国立保健医療科学院の養成訓練課程(原則1年)を終了した者であれば、医師でなくても保健所長になることを認められている。
3.〇 正しい。栄養の改善および食品衛生に関する業務を行う。
4.〇 正しい。地域保健に係る統計に関する業務を行う。
保健所とは、精神保健福祉・健康・生活衛生など地域保健法に定められた14の事業(主に疾病予防・健康増進・環境衛生などの公衆衛生活動)を中心に行っている。(※下図参照)
(※引用:「地域保健法に基づく保健所の業務について」厚生労働省様)
問題9 運動により減少することが期待されるのはどれか。
1.心拍出量
2.最大酸素摂取量
3.末梢血管抵抗
4.インスリン感受性
解答3
解説
1.× 心拍出量は、運動により増加する。
心拍出量は、「一回心拍出量×心拍数」で示される。どちらが増加しても、心拍出量が増加する。心拍数の増加の刺激には、動脈血圧の下降、静脈還流量増加、吸息、精神運動興奮、激しい痛覚、交感神経活動高揚、カテコールアミン、筋活動、サイロキシン、体温上昇などがある。一回拍出量は、基礎収縮力、前負荷・後負荷の影響を受ける。運動開始から軽い運動中は、主に一回拍出量の増加に伴った心拍出量の増加が起こっている。
2.× 最大酸素摂取量は、運動により増加する。
最大酸素摂取量とは、1分間に体重1㎏当たりに取り込むことができる酸素量である。体内に取り込める酸素量が多い(最大酸素摂取量の増加)ほど、エネルギー産生量も多くなり、より長く運動を続けることができる。
3.〇 正しい。末梢血管抵抗は、運動により減少する。
末梢血管抵抗とは、末梢の血管の血液の流れにくさを表す。したがって、全身末梢血管抵抗が低下すると、血管内の圧力が減少し、心臓がより容易に血液を送り出せるようになる。
4.× インスリン感受性は、運動により増加する。
したがって、糖尿病の治療に運動療法が有効である。運動により血糖値を低下させる。ちなみに、インスリン感受性が低いとは、インスリンに対しての反応が乏しいことを指す。
問題10 産業衛生管理のうち作業管理はどれか。
1.作業場の換気
2.防塵マスクの使用
3.定期健康診断の実施
4.作業環境測定の実施
解答2
解説
①作業環境管理:作業環境中の有機溶剤や粉じんなど有害因子の状態を把握して、できる限り良好な状態で管理していくこと。
②作業管理:作業時間・作業量・作業方法・作業姿勢などを適正化したり、保護具を着用して作業者への負荷を少なくすること。
③健康管理:作業者の健康状態を健康診断で把握して、その結果に基づいて適切な措置や保健指導などを実施し、作業者の健康障害を未然に防ぐこと。
(※参考「労働衛生の3管理」厚生労働省HPより)
1.4.× 作業場の換気/作業環境測定の実施は、作業環境管理である。
2.〇 正しい。防塵マスクの使用は、作業管理である。
3.× 定期健康診断の実施は、健康管理である。