第34回(R8年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後161~165】

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問題161 毫鍼の部位で鍼脚とも呼ばれるのはどれか。

1.鍼尖
2.鍼体
3.鍼根
4.鍼柄

解答

解説

MEMO

①鍼柄(軸または竜頭):鍼の弾入時に叩いたり、刺入、各種の術式を行う部位。
②鍼根(鍼脚):鍼体が鍼柄に組み込まれている部分である。
③鍼体(穂):鍼根から鍼尖にかけての部分である。
④鍼尖(穂先):弾入時に皮膚を切る部分である。

1~2.4.× 鍼尖/鍼体/鍼柄は、毫鍼の部位で鍼脚と呼ばれない

3.〇 正しい。鍼根は、毫鍼の部位で鍼脚とも呼ばれる。
・鍼根(鍼脚):鍼体が鍼柄に組み込まれている部分である。

 

 

 

 

 

問題162 弾入動作を用いて刺激を与える手技はどれか。

1.管散術
2.随鍼術
3.内調術
4.屋漏術

解答

解説
1.〇 正しい。管散術は、弾入動作を用いて刺激を与える手技である。
・管散術は、鍼を使用せず、鍼管の上端を弾入の要領で叩打する。十七手技のうち、最も刺激が弱い。

2.× 随鍼術は、患者の呼吸に合わせて刺抜する(呼気時に刺入、吸気時に止める。抜銅時は吸気時に抜く)。

3.× 内調術は、刺入した鍼の鍼柄を鍼管で叩打し、鍼体に動揺を与える。

4.× 屋漏術は、目的の深さまで3段階に分けて刺入・雀啄する(抜鍼時は逆に行う)。

 

 

 

 

 

問題163 灸頭鍼法に使用する鍼で最も適切なのはどれか。

1.鍼体長30mm
2.鍼体径0.16mm
3.凹凸のない鍼柄表面
4.カシメ式接合された鍼柄

解答

解説

MEMO

灸頭鍼法は、置鍼した鍼の鍼柄に艾を球状に付けて点火する方法である。鍼柄が金属でカシメ式のものを用いる。

1.× 鍼体長は、「30mm」ではなく50mm以上が推奨される。なぜなら、灸頭鍼では、鍼柄に艾を装着して燃やすため。したがって、皮膚から燃焼部までの距離が短すぎると、熱傷リスクや操作のしにくさが問題となる。

2.× 鍼体径は、「0.16mm」ではなく0.20mm(3番)以上が推奨される。なぜなら、灸頭鍼では、鍼柄に艾を装着して燃やすため。したがって、鍼が細すぎるとたわみやすく、安定性や安全性の面で不利である。

3.× 凹凸の「ない」ではなく「ある」鍼柄表面である。なぜなら、灸頭鍼では、鍼柄に艾を装着して燃やすため。したがって、艾球を保持する摩擦が得にくく、落下防止の面で不利である。

4.〇 正しい。カシメ式接合された鍼柄は、灸頭鍼法に使用する鍼である。カシメ式接合された鍼柄とは、鍼体を金属製の柄に差し込み、外側から圧着して固定した鍼の持ち手部分である。柄と鍼体が外れにくく、灸頭鍼にも使いやすい構造である。

 

 

 

 

 

問題164 鍼刺激に対する感受性を決定する要因はどれか。

1.栄養状態
2.使用鍼
3.運鍼速度
4.刺激時間

解答

解説

個体の感受性

鋭敏:女子、小児、老年、虚弱、神経質、栄養状態が不良な者、鍼灸未経験者、顏・手足などの部位、など

鈍感:男子、青年、壮年、頑健な者、栄養状態が良好な者、鍼灸経験者、腰・背などの部位、など

1.〇 正しい。栄養状態は、鍼刺激に対する感受性を決定する要因である。例えば、やせていて食欲不振が続き、体力も落ちている患者では、軽い刺鍼でも「強く感じる」「だるく響く」と訴えやすいことがある。逆に、体格がよく栄養状態も安定している人では、同じ鍼でも刺激を弱く感じることがある。

2~4.× 使用鍼/運鍼速度/刺激時間/は、感受性を決定する要因ではない

 

 

 

 

 

問題165 アレルギーによりアルコール系消毒薬が使用できない患者に対して、施術部位の消毒に適しているのはどれか。

1.イソプロパノール
2.クロルヘキシジングルコン酸塩
3.次亜塩素酸ナトリウム
4.ホルムアルデヒド

解答

解説
1.× イソプロパノールは、今回の条件には合わない。なぜなら、アルコール系消毒薬であるため。
・イソプロパノールとは、エタノールとほぼ同等の消毒効果を示す。ただし、親水性ウイルス(ノロウイルス、アデノウイルスなど)に対する効果はエタノールに比べて劣っている。したがって、ノロウイルス、ロタウイルスおよびアデノウイルスなどの消毒では、消毒用エタノールのほうを選択する。ちなみに、緑膿菌とは、水まわりなど生活環境中に広く常在し、健常者に感染を起こすことはまれだが、抵抗力の低下した患者(易感染性宿主)には感染することがある。緑膿菌は、グラム陰性桿菌の一種ともいわれ、急性腎盂腎炎の原因菌である。

2.〇 正しい。クロルヘキシジングルコン酸塩は、アレルギーによりアルコール系消毒薬が使用できない患者に対して、施術部位の消毒に適している。なぜなら、非アルコールの水溶液として、手指・皮膚の消毒に使用できるため。
・クロルヘキシジングルコン酸塩液は、手術時手洗い、手術部位の皮膚、創傷部位(創傷周辺皮膚)、血管内留置カテーテル挿入部位の皮膚などに使用する。特にメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)に対しても有効である。

3.× 次亜塩素酸ナトリウムは、今回の条件には合わない。なぜなら、次亜塩素酸ナトリウムの注意点として、毒性が強く、吸い込んでしまったり、目に入ってしまった場合には呼吸器や粘膜へ損傷を与える危険を伴うため。
・次亜塩素酸ナトリウムとは、ノロウイルス感染症に罹患した患者の嘔吐物が床に飛び散っているこの処理に使用する消毒薬である。ノロウイルスの消毒には、通常のアルコール製剤や逆性石鹸は有効でないため、塩素系消毒剤(0.1%次亜塩素酸ナトリウム)を用いる。

4.× ホルムアルデヒドは、今回の条件には合わない。なぜなら、ホルムアルデヒドは、皮膚刺激性・皮膚感作性があるため。
・ホルムアルデヒドとは、木質建材に多く使用されている接着剤や塗料の原料である。鼻水、咳などの症状を引き起こすシックハウス症候群の原因物質である。シックハウス症候群とは、近年、住宅の高気密化などが進むに従って、建材等から発生する化学物質などによる健康影響のことを指す。症状は、目がチカチカする、鼻水、のどの乾燥、吐き気、頭痛、湿疹など人によってさまざまである。原因として、住宅の高気密化・高断熱化などが進み、①化学物質による空気汚染、②湿度の高さによる細菌、カビ、ダニが繁殖、一般的な石油ストーブからの汚染物質(一酸化炭素、二酸化炭素、窒素酸化物など)の放出である。他にも、たばこの煙にも有害な化学物質である。(※参考:「シックハウス対策のページ」厚生労働省HPより)

 

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