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※注意:解説はすべてオリジナルのものとなっています。私的利用の個人研究のため作成いたしました。間違いや分からない点があることをご了承ください。コメント欄にてご教授いただければ幸いです。(※問題の引用:第31回柔道整復師国家試験問題、公益財団法人柔道整復研修試験財団HPより)
問題1 起倒流の師範はどれか。
1.磯正智
2.武田惣角
3.福田八之助
4.飯久保恒年
答え.4
解説
1.× 磯正智(※読み:いそ まさとも)
磯正智は日本の柔道家であり、戦前の日本を代表する柔道家の一人である。彼は多くの功績を残し天神真楊流を用いる。
2.× 武田惣角(※読み:たけだ そうかく)
武田惣角は武術家であり、柔術の武田流の開祖である。武田流は合気柔術(合気道の源流)の基礎を築いた流派である。
3.× 福田八之助(※読み:ふくだ はちのすけ)
福田八之助は日本の柔道家であり、柔道の普及に尽力しました。彼は横綱力士である常盤山から柔道を学び、後に全日本柔道選手権大会で活躍した。
4.〇 正しい。飯久保恒年(※読み:いいくぼつねとし)は、起倒流の師範である。
飯久保恒年は起倒流(きとうりゅう)柔術の師範である。起倒流は日本の伝統的な柔術の流派の一つで、柔道の源流とされている。飯久保恒年はその流派の伝承者として知られている。
問題2 柔道の理念で正々堂々を意味するのはどれか。
1.自他共栄
2.柔能制剛
3.順道制勝
4.相助相譲
答え.3
解説
1.× 自他共栄(※読み:じたきょうえい)
自他共栄は、互いに信頼し、助け合うことができれば、自分も世の中の人も共に栄えることができることを意味する。「精力善用」と共に嘉納治五郎(※読み:かのう じごろう)が創始した講道館柔道の指針として掲げられている言葉である。
2.× 柔能制剛(※読み:じゅうのうせいごう)
柔能制剛は、柔軟な技を使って強い力を制することを意味する。弱いと思われた者でも、強い者に勝つこと。柔軟性に富んだ者は、硬直した剛の者より強いということで、技術的な面での考え方であり、正々堂々という意味とは異なる。
3.〇 正しい。順道制勝(※読み:じゅんどうせいしょう)は、柔道の理念で正々堂々を意味する。勝つにしても道に順って勝ち、負けるにしても道に順って負けなければならぬ。負けても道に順って負ければ、道に背いて勝ったより価値があるのである。
4.× 相助相譲(※読み:そうじょそうじょう)
相助相譲は、お互いに助け合い、譲り合うことを意味する。
問題3 社会保険制度で正しいのはどれか。
1.加入は任意である。
2.財源の過半は税金である。
3.給付を受けるとその後の社会保険料は増加する。
4.社会保障給付費に占める割合が大きいのは公的年金である。
答え.4
解説
1.× 加入は、「任意」ではなく強制である。
社会保険制度には、健康保険や厚生年金など、加入が義務付けられている制度がある。これらの制度は、加入対象者になると自動的に加入が必要となる。
2.× 財源の過半は、「税金」ではなく保険料である。
社会保険制度の財源は主に、保険料(約60%)、税金(約40%)、およびその他の収入から成り立っている。
3.× 給付を受けるとその後の社会保険料は、「増加する」のではなく一定である。
なぜなら、社会保険料は、収入や加入者の年齢などに基づいて算定されるため。したがって、給付を受けたからといって、その後の社会保険料が自動的に増加しない。
4.〇 正しい。社会保障給付費に占める割合が大きいのは公的年金である。
内訳として、公的年金が約53%、医療が約32%、福祉やその他が約15%となっている(※参考:「社会保障の給付と負担の現状と国際比較」厚生労働省HPより)。ちなみに、公的年金制度とは、高齢者世帯の生活を支えるための社会保障で20歳以上の全国民が強制加入する制度である。現役世代が納めた保険料を、そのときの年金受給者への支払いに充てる方式(賦課方式)を採用している。公的年金は、現役時代から考えて、45年から60年後といった老後までの長い期間に、経済社会がどのように変わろうとも、その社会で従前の生活と大きく変わらない暮らしのできる年金を保障することを目的としており、賃金や物価の水準の上昇に応じて年金の水準を改定する仕組みである。
問題4 受領委任で正しいのはどれか。
1.患者が保険者に療養費の請求を行う。
2.施術録は療養費支給申請の根拠である。
3.患者は施術者に自己負担金を支払う必要がない。
4.施術者は登録(承諾)施術所での研修が必要である。
答え.2
解説
受領委任とは、施術者が、医療保険(療養費)で定める施術を行い、患者等から一部負担金を受け取り、患者等に代わって療養費支給申請書を作成・保険者等へ提出し、患者等から受領の委任を受けた施術者等が療養費を受け取る取扱いである。
1.× 「患者」ではなく施術者が保険者に療養費の請求を行う。
患者は、施術者に自己負担金を支払い、施術者が保険者に療養費を請求する仕組みである。
2.〇 正しい。施術録は療養費支給申請の根拠である。
受領委任で療養費を請求する際、施術者は施術録を提出する必要がある。施術録は療養費支給申請の根拠となる資料で、施術内容や期間、費用などが記載されている。
3.× 患者は施術者に自己負担金を支払う「必要がない」のではなく必要がある。
自己負担金は、患者が施術費用の一部を負担することを意味する。
4.× 施術者は登録(承諾)施術所での研修が「必要である」のではなく必要ない。
なぜなら、登録(承諾)施術所での研修は、施術者が技術や知識を習得するためのものであるため。受領委任を行うことと登録(承諾)施術所での研修は、関連性が低い。受領委任は、施術者が保険者に療養費を請求する手続きであるが、登録(承諾)施術所での研修は、施術者が技術や知識を習得するためのものである。
問題5 定型的鎖骨骨折の来所持の肢位で誤っているのはどれか。
1.顔面は患側に向けている。
2.肩幅が減少している。
3.肩が下垂している。
4.健側で患側上肢を支えている。
答え.1
解説
定型的鎖骨骨折は、近位骨片が胸鎖乳突筋の作用で後上方に転移するものをさす。
1.× 一概に、顔面は患側に向けていると断定できない。
むしろ、通常、顔面は正面を向いていることが多い。なぜなら、鎖骨の骨折が頸部の回旋に至るまでの寄与はしにくいため。
2.〇 正しい。肩幅が減少している。
なぜなら、患側の鎖骨が短くなるため。
3.〇 正しい。肩が下垂している。
なぜなら、患側の肩が骨折部位の支持力が失われるため。
4.〇 正しい。健側で患側上肢を支えている。
なぜなら、骨折部位にかかる負担が軽減し痛みを軽減するため。