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問36 上腕骨内側上顆から起始するのはどれか。
1.回外筋
2.深指屈筋
3.方形回内筋
4.円回内筋
答え.4
解説
主な前腕屈筋群の【起始】上腕骨内側上顆、【停止】手根骨や指の骨である。 円回内筋、尺側手根屈筋、橈側手根屈筋、長掌筋、浅指屈筋などがあげられる。
1.× 回外筋の【起始】上腕骨外側上顆、尺骨の回外筋稜、肘関節包後面、橈骨輪状靭帯、【停止】橈骨上部外側面、【作用】前腕回外、【支配神経】橈骨神経深枝:C5~C7である。
2.× 深指屈筋の【起始】尺骨の内側面と前面、前腕骨間膜の一部、【停止】第2~5指末節骨底、【作用】第2~5指の両指節間関節の屈曲、【神経】橈側部は正中神経、尺骨部は尺骨神経である。
3.× 方形回内筋の【起始】尺骨下部1/4前面、【停止】橈骨下部1/4前面、【作用】前腕の回内、【神経】正中神経である。
4.〇 正しい。円回内筋は、上腕骨内側上顆から起始する。円回内筋の【起始】上腕頭:上腕骨内側上顆と内側上腕筋間中隔、尺骨頭:尺骨鈎状突起内側、【停止】橈骨外側面の中央部、【作用】肘関節回内、屈曲、【支配神経】正中神経である。
問37 図Aの矢印の部位に停止する筋が起始するのは図Bのどれか。
1.a
2.b
3.c
4.d
答え.3
解説
図Aの矢印の部位は、大転子である。大転子に付着する筋肉は、①小殿筋、②梨状筋、③中殿筋である。
①小殿筋の【起始】腸骨翼の外面で前および下殿筋線の間、【停止】大転子の前面である。
②梨状筋の【起始】仙骨の前面で第2~4前仙骨孔の両側、【停止】大転子の先端の後縁である。
③中殿筋の【起始】腸骨翼の外面で前および後殿筋線の間、腸骨稜外唇および殿筋筋膜、【停止】大転子の外側面である。
1.× a(腸骨窩)は、腸骨筋の起始部である。
2.× b(恥骨結合)は、薄筋の起始部である。
3.〇 正しい。c(腸骨翼)は、図Aの矢印の部位に停止する筋が起始する。
4.× d(坐骨結節)は、大内転筋、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、下双子筋、大腿方形筋の起始部である。
問38 機能的終動脈が存在しないのはどれか。
1.脳
2.心臓
3.肝臓
4.脾臓
答え.3
解説
終動脈とは、血管どうしのつながり(吻合)を持たない動脈のことである。脳・心臓・肺・脾臓・腎臓などにみられる。したがって、機能的終動脈とは、吻合があるものの、吻合による血液供給が不十分な動脈のことである。終動脈と同じく、血流が滞ると血液が供給できなくなる。
吻合(ふんごう)とは、枝である血管同士の結合部分のことである。ちなみに、動静脈吻合とは、毛細血管を通さずに、大きな連絡管により動脈と静脈を結ぶ血管である。熱を皮膚表面へ 運び出し環境へ放散するために極めて重要な役割を担っている。からだのさまざまな箇所にあるが、とくに手掌、足底および指の皮膚、爪床、鼻、耳などに見られる。(※読み:どうじょうみゃくふんごう)
1.〇 脳/心臓/脾臓は、機能的終動脈が存在する。これらは、側副血行がある程度存在するが、閉塞の影響を直接受けやすい。
3.× 肝臓は、機能的終動脈が存在しない。肝臓は、門脈系と肝動脈の両方から血液供給を受けており、これらが互いに補完し合っている。
門脈は、だいたいの消化管から得られた栄養を肝臓へと運ぶ働きを持つ機能血管である。胃、腸、膵臓、脾臓、胆嚢の毛細管から静脈血を集める。
問39 内頚動脈から分枝するのはどれか。
1.眼動脈
2.顔面動脈
3.顎動脈
4.舌動脈
答え.1
解説
①内頚動脈の枝
後交通動脈、前大脳動脈、眼動脈、中大脳動脈
②外頚動脈の枝
顔面動脈、後頭動脈、浅側頭動脈、後耳介動脈、舌動脈、顎動脈、上甲状腺動脈、上行咽頭動脈
1.〇 正しい。眼動脈は、内頚動脈から分枝する。内頚動脈の枝は、①後交通動脈、②前大脳動脈、③眼動脈、④中大脳動脈である。
2~4.× 顔面動脈/顎動脈/舌動脈は、外頚動脈から分枝する。外頚動脈の枝は、①顔面動脈、②後頭動脈、③浅側頭動脈、④後耳介動脈、⑤舌動脈、⑥顎動脈、⑦上甲状腺動脈、⑧上行咽頭動脈である。
(※画像引用:岡山第一病院様より)
問40 永久歯(智歯を含む)の総数はどれか。
1.20
2.24
3.28
4.32
答え.4
解説
智歯(※読み:ちし)とは、いわゆる親知らずのことである。大臼歯(大人の奥歯)の中で最も後ろに位置する歯であり、正式な名称は、第三大臼歯である。
1.× 20本は乳歯の総数である。乳歯とは、生後6~8か月頃から下顎の中切歯が生え始め、2~3歳頃に20本すべて生えそろう歯のことをいう。
2.× 24本は永久歯に生え変わる途中段階である。
3.× 28本は、親知らずを除いた場合の永久歯の数である。
4.〇 正しい。32は、永久歯(智歯を含む)の総数である。乳歯とは、生後6~8か月頃から下顎の中切歯が生え始め、2~3歳頃に20本すべて生えそろう歯のことをいう。生える順番として、正中線から外側に向けて切歯(前歯)2本、犬歯(八重歯)1本、臼歯(奥歯)2本が並び、右上、右下、左上、左下にそれぞれ同様に生える。6歳頃から12歳頃にかけて、乳歯から永久歯に生え変わり、永久歯になると親知らずも含め32本となる。