第22回(H26年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後106~110】

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106.所属経脈が表裏関係にあるのはどれか。

1.手三里と足三里
2.足通谷と腹通谷
3.頭臨泣と足臨泣
4.腰陽関と膝陽関

解答

解説

  陰経:陽経
【木】肝:胆
【火】心:小腸
【土】脾:胃
【金】肺:大腸
【水】腎:膀胱
【火】心包:三焦

1.× 手三里と足三里
・手の陽明大腸経である手三里は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、肘窓横紋の下方2寸に位置する。
・足の陽明経である足三里は、下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方3寸に位置する。

2.〇 正しい。足通谷と腹通谷は、所属経脈が表裏関係にある。
・足の太陽膀胱経である足通谷は、足の第5指、第5中足指節関節の遠位外側陥凹部、赤白肉際に位置する。
・足の少陰経である腹通谷は、上腹部、臍中央の上方5寸、前正中線の外方5分に位置する。

3.× 頭臨泣と足臨泣
・足の少陽経である頭臨泣は、頭部、前髪際から入ること5分、瞳孔線上に位置する。瞳孔の直上に位置する。
・足の少陽経である足臨泣は、足背、第4~5中足骨底接合部の遠位、第5指の長指伸筋腱外側の陥凹部に位置する。

4.× 腰陽関と膝陽関
督脈である腰陽関は、腰部、後正中線上、第4腰椎棘突起下方の陥凹部に位置する。
・足の少陽経である膝陽関は、膝外側、大腿二頭筋腱と腸脛靭帯の間の陥凹部、大腿骨外側上顆の後上縁に位置する。

 

 

 

 

 

107.経脈間の接続とその部位との組合せで正しいのはどれか。

1.小腸経から膀胱経:鼻翼外方
2.脾経から心経:側胸部
3.腎経から心包経:心中
4.三焦経から胆経:外眼角

解答

解説

経脈の流注と接続部

【中焦】①手の太陰肺経‐【手示指端】→②手の陽明大腸経‐【鼻翼外方】→③足の陽明胃経‐【足第1指内側端】→④足の太陰脾経‐【心中】→⑤手の少陰心経‐【手小指端】→⑥手の太陽小腸経‐【内眼角】→⑦足の太陽膀胱経‐【足第5指端】→⑧足の少陰腎経‐【胸中】→⑨手の厥陰心包経‐【手薬指端】→⑩手の少陽三焦経‐【外眼角】→⑪足の少陽胆経‐【足第1指外側端】→⑫足の厥陰肝経‐【中焦】→①手の太陰肺経

1.× 小腸経から膀胱経:鼻翼外方
小腸経から膀胱経は、「鼻翼外方」ではなく内眼角である。ちなみに、鼻翼外方は、大腸経と胃経である。
・⑥手の太陽小腸経‐【内眼角】→⑦足の太陽膀胱経
・②手の陽明大腸経‐【鼻翼外方】→③足の陽明胃経

2.× 脾経から心経:側胸部
脾経から心経は、「側胸部」ではなく心中である。
・④足の太陰脾経‐【心中】→⑤手の少陰心経

3.× 腎経から心包経:心中
腎経から心包経は、「心中」ではなく胸中である。
・⑧足の少陰腎経‐【胸中】→⑨手の厥陰心包経

4.〇 正しい。三焦経から胆経:外眼角
⑩手の少陽三焦経‐【外眼角】→⑪足の少陽胆経

 

 

 

 

 

108.小円筋、肩甲挙筋、胸鎖乳突筋のすべてを流注するのはどれか。

1.手の太陽経
2.手の少陰経
3.手の少陽経
4.足の陽明経

解答

解説
1.〇 正しい。手の太陽経は、小円筋(肩貞)、肩甲挙筋(肩外兪・肩中兪)、胸鎖乳突筋(天窓)のすべてを流注する。
手の太陽小腸経(19穴)は、少沢から聴宮までである。

2.× 手の少陰経(9穴)は、極泉から少衝までである。

3.× 手の少陽経(23穴)は、関衝から糸竹空までである。

4.× 足の陽明経(45穴)は、承泣から厲兌までである。

 

 

 

 

 

109.足の陽明経の郄穴の部位はどれか。

1.薄筋と縫工筋の間
2.縫工筋と長内転筋の間
3.大腿二頭筋と半腱様筋の間
4.外側広筋と大腿直筋腱の間

解答

解説
1.× 薄筋と縫工筋の間は、陰包である。
・足の厥陰肝経である陰包は、大腿部内側、薄筋と縫工筋の間、膝蓋骨底の上方4寸に位置する。

2.× 縫工筋と長内転筋の間は、箕門である。
・足の太陰脾経である箕門は、大腿内側、膝蓋骨庭内端と衝門を結ぶ線上、衝門から1/3、縫工筋と長内転筋の間、大腿動脈拍動部に位置する

3.× 大腿二頭筋と半腱様筋の間は、殷門である。
・足の太陽膀胱経である殷門は、大腿部後面、大腿二頭筋と半腱様筋の間、殿溝の下方6寸に位置する。深部に坐骨神経が通る。

4.〇 正しい。外側広筋と大腿直筋腱の間は、足の陽明経の郄穴の部位である。
足の陽明胃経である梁丘は、大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸に位置する。

 

 

 

 

 

110.骨度が最も短いのはどれか。

1.大陵から間使
2.建里から腹哀
3.外果尖から懸鍾
4.前髪際から承光

解答

解説
1.× 大陵から間使は、3寸である。
・大陵は、手関節前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋上に位置する。
・間使は、前腕前面、長掌筋腱と橈側手根屈筋腱の間、手関節掌側横紋の上方3寸に位置する。

2.× 建里から腹哀は、4寸である。
・建里は、上腹部、前正中線上、臍中央の上方3寸に位置する。
・腹哀は、上腹部、臍中央の上方3寸、前正中線の外方4寸に位置する。

3.× 外果尖から懸鍾は、3寸である。
・懸鍾は、下腿外側、腓骨の前方、外果尖の上方3寸に位置する。跗陽(膀胱経)の前方に位置する。

4.〇 正しい。前髪際から承光は、骨度が最も短い。
前髪際から承光は、2寸5分である。
・承光は、頭部、前髪際の後方2寸5分、前正中線の外方1寸5分に位置する。五処と絡却とを結ぶ線を3等分し、五処から3分の1のところにあたる。

 

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