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問題1.内膜と外膜の二重の膜に包まれているのはどれか。
1.核小体
2.ゴルジ装置
3.リボゾーム
4.ミトコンドリア
解答4
解説
1.× 核小体とは、細胞核の中に存在し、rRNAの転写やリボソームの構築が行われる。
2.× ゴルジ装置とは、小胞体で合成された物質を細胞膜や分泌小胞に振り分けたり、タンパク質を修飾する。リボソームで生成され送り込まれてきた蛋白質に糖鎖を付け加え、濃縮するなどの修飾をする機能を持つ。
3.× リボゾームとは、遺伝子(mRNA)情報をもとに、タンパク質を合成する場所である。
4.〇 正しい。ミトコンドリアは、内膜と外膜の二重の膜に包まれている。なぜなら、ミトコンドリアの外膜は、物質の出入りを調節するバリア、内膜はATP合成酵素群をもつクリステ(ひだ)構造として働く二重の膜構造を備えているため。
・ミトコンドリアとは、細胞内に存在する細胞内小器官で、 ATPの生成やアポトーシス(細胞死)において重要な働きを担っている。
問題2.胸大動脈の分枝はどれか。
1.左鎖骨下動脈
2.肋間動脈
3.肺動脈
4.下横隔動脈
解答2
解説

(※画像引用:岡山第一病院様より)
1.× 左鎖骨下動脈は、大動脈弓の枝である。
2.〇 正しい。肋間動脈は、胸大動脈の分枝である。
【胸大動脈の枝】①肋間動脈、②上横隔動脈、③食道動脈、④気管支動脈
3.× 肺動脈は、右心室から直接出る肺循環の血管である。
4.× 下横隔動脈は、腹大動脈の枝である。
【腹大動脈の枝】①無対性の腹腔動脈、②上・下腸間膜動脈、③有対性の腎動脈、④精巣/卵巣動脈、⑤腰動脈、⑥下横隔動脈
問題3.椎間円板がないのはどれか。
1.第1頸椎と第2頸椎との間
2.第7頸椎と第1胸椎との間
3.第12胸椎と第1腰椎との間
4.第5腰椎と仙骨との間
解答1
解説
椎間円板とは、椎体間に存在し、衝撃吸収の役割を果たす線維軟骨である。
1.× 第1頸椎と第2頸椎との間は、椎間円板がない。なぜなら、第1頸椎(環椎)と第2頸椎(軸椎)は、環軸関節を形成しており、回旋運動を行うため。したがって、クッションの役割を持つ椎間円板を介在させると回旋運動が制限される。
2.〇 第7頸椎と第1胸椎との間
3.〇 第12胸椎と第1腰椎との間
4.〇 第5腰椎と仙骨との間
これらは、椎間円板は存在する。
問題4.脊髄神経とその走行部位との組合せで正しいのはどれか。
1.橈骨神経:手根管
2.腕神経叢:斜角筋隙
3.正中神経:肘部管
4.大腿神経:梨状筋下孔
解答2
解説
1.× 手根管は、「橈骨神経」ではなく正中神経が通る。
・手根管とは、手根骨と屈筋支帯に囲まれたトンネルである。通過するのは、①正中神経、②前腕屈筋群の腱(橈側手根屈筋腱、長母指屈筋腱、浅指屈筋腱、深指屈筋腱)である。
2.〇 正しい。腕神経叢:斜角筋隙
・斜角筋隙とは、前斜角筋と中斜角筋の間のことをいう。斜角筋隙を構成するのは前斜角筋、中斜角筋、第一肋骨であり、腕神経叢と鎖骨下動脈が走行する。
3.× 肘部管は、「正中神経」ではなく尺骨神経が通る。
・肘部管症候群は、尺骨神経が肘関節背面内側にある尺側骨手根屈筋下の肘部管を通過する際に生じる絞拒性障害である。尺骨神経麻痺を来し、指の開閉運動障害や鷲手変形を生じる。
4.× 大腿神経は、「梨状筋下孔」ではなくスカルパ三角で通る。
・梨状筋上孔:上殿動静脈、上殿神経が通過する。
・梨状筋下孔:下殿動静脈、下殿神経、内陰部動静脈、陰部神経、後大腿皮神経、坐骨神経が通過する。
①鼠径靭帯、②縫工筋内側縁、③長内転筋外側縁によって囲まれる領域のこと。
外側から、大腿神経→大腿動脈→大腿静脈→リンパ節の順に走行する。
問題5.DNAの塩基配列にしたがって生成されるのはどれか。
1.糖質
2.脂質
3.蛋白質
4.電解質
解答3
解説
DNA(デオキシリボ核酸)は、「ヌクレオチド」が連続した鎖状の構造をもつ。ヌクレオチドは、①リン酸、② デオキシリボース(五炭糖)、③塩基(グアニン、 アデニン、チミン、 シトシンの中のいずれか1つ)より構成される。その際に、アデニンはチミンと、グアニンはシトシンと結合し互いにねじれて二重らせん構造をとる。
1.× 糖質(グルコースやグリコーゲンなど)は、酵素による代謝経路(糖新生・解糖など)によって化学的に合成される。
2.× 脂質(中性脂肪・リン脂質・コレステロールなど)は、細胞内の代謝酵素の作用によって作られる。
3.〇 正しい。蛋白質は、DNAの塩基配列にしたがって生成される。DNA→mRNAへの転写→リボソームでの翻訳を経て、アミノ酸が順に結合してタンパク質が合成される。
4.× 電解質(Na⁺, K⁺, Cl⁻, Ca²⁺など)は無機イオンであり、生体内では食事や腎臓・腸管での吸収・排泄により濃度が調整される。
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