第20回(H24年)柔道整復師国家試験 解説【午前56~60】

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問題56.感覚神経節はどれか。

1.耳神経節
2.顎下神経節
3.膝神経節
4.毛様体神経節

解答

解説

(今井昭一:薬理学.標準看護学講座5、金原出版、1998より改変)

1.× 耳神経節とは、舌側頭下窩の卵円孔のすぐ下、下顎神経の内側表面に位置する小さな副交感神経節である。機能的には舌咽神経に関連しており、唾液分泌のために耳下腺を神経支配している。

2.× 顎下神経節とは、顔面神経(第Ⅶ脳神経)の副交感神経線維と関連し、顎下腺や舌下腺(唾液腺)への分泌を司る線維を中継する。

3.〇 正しい。膝神経節は、感覚神経節である。
・膝神経節とは、顔面神経(第Ⅶ脳神経)の感覚線維・味覚線維の一次ニューロン細胞体が集まる神経節である。味覚(舌前2/3)や耳介感覚の線維が含まれる。

4.× 毛様体神経節とは、動眼神経(第Ⅲ脳神経)と関連し、眼球内の平滑筋(毛様体筋や瞳孔括約筋)を支配する副交感神経線維を中継する。

 

 

 

 

 

問題57.真皮乳頭に分布するのはどれか。

1.マイスネル小体
2.メルケル触覚円板
3.パチニ小体
4.自由神経終末

解答

解説

(※図引用:「皮膚に分布するヒトの触覚センサー、指の表面変形を捉える」著:田中 由浩)

1.〇 正しい。マイスネル小体は、真皮乳頭に分布する。
・マイスネル小体とは、真皮乳頭内に存在し、触圧覚を感知する受容器である。

2.× メルケル触覚円板とは、表皮に存在する感覚受容器(触圧覚)である。

3.× パチニ小体とは、真皮深層〜皮下組織に存在する感覚受容器(振動や圧力)である。

4.× 自由神経終末とは、表皮や真皮網状層に広く分布する感覚受容器(痛覚・温覚・冷覚など)である。真皮乳頭にも存在するが、「特異的に」分布しているとはいえない。

 

 

 

 

 

問題58.聴覚路に含まれるのはどれか。

1.上丘と内側膝状体
2.下丘と外側膝状体
3.上丘と外側膝状体
4.下丘と内側膝状体

解答

解説

MEMO

聴覚刺激は、内耳のラセン器で受容され、双極細胞の末梢性突起を経て、中枢性突起に伝えられる。そして蝸牛神経として橋に入り、蝸牛神経核に達し、ニューロンを交代する。蝸牛神経核から起こる線維が交差し台形体をつくる。その後、外側毛帯となり橋の背側部を上行→中脳下丘→視床後端にある内側膝状体に至る。ここで中継され、内包後脚のレンズ下部を通り、側頭葉の聴覚野(上側頭回の上面)に達する。

1~3.× 上丘と内側膝状体/下丘と外側膝状体/上丘と外側膝状体
・(中脳)上丘は、外界の視覚情報に対する眼球や身体の素早い応答を制御する中枢である。
・視覚の伝導路は、視神経→視交叉→視索→外側膝状体→視放線→後頭葉(視覚野)である。

4.〇 正しい。下丘と内側膝状体は、聴覚路に含まれる。
・聴覚の伝導路は、蝸牛神経→蝸牛神経核→上オリーブ核→中脳下丘内側膝状体→上側頭回である。

 

 

 

 

 

問題59.大腿三角内の内側から外側への正しい配置はどれか。

1.大腿神経→大腿動脈→大腿静脈
2.大腿静脈→大腿動脈→大腿神経
3.大腿動脈→大腿静脈→大腿神経
4.大腿神経→大腿静脈→大腿動脈

解答

解説

スカルパ三角(大腿三角)

①鼠径靭帯、②縫工筋内側縁、③長内転筋外側縁によって囲まれる領域のこと。
外側から、大腿神経→大腿動脈→大腿静脈→リンパ節の順に走行する。

1.× 大腿神経→大腿動脈→大腿静脈
3.× 大腿動脈→大腿静脈→大腿神経
4.× 大腿神経→大腿静脈→大腿動脈
これらは、大腿三角内の内側から外側への配置といえない

2.〇 正しい。大腿静脈(V)→大腿動脈(A) →大腿神経(N)が、大腿三角内の内側から外側への配置である。
つまり、VAN(Vein–Artery–Nerve)という、この関係は、鼠径靭帯下でもほぼ同様であり、大腿動脈穿刺(動脈血採取や心カテーテル挿入)の際には、静脈より外側・神経より内側を狙う。

 

 

 

 

 

問題60.神経とその圧痛点との組合せで誤っているのはどれか。

1.三叉神経:眼窩下孔
2.尺骨神経:上腕骨内側上顆後面
3.正中神経:外側二頭筋溝
4.大後頭神経:外後頭隆起の外側

解答

解説
1.〇 正しい。三叉神経:眼窩下孔
なぜなら、三叉神経の枝(眼窩下神経)は、眼窩下孔から顔面へ出るため。

2.〇 正しい。尺骨神経:上腕骨内側上顆後面
なぜなら、尺骨神経は上腕骨内側上顆と肘頭の間(肘部管)を通過するため。
・ファニーボーンとは、ひじの内側にある骨の出っぱりに尺骨神経が通っていて、そこをぶつけると「ジーン」と強いしびれが広がる部分である。

3.× 正中神経は、「外側二頭筋溝」ではなく橈骨神経溝を通る。
・外側二頭筋溝とは、上腕二頭筋と上腕筋の間にみられる溝のことで、橈側皮静脈の通路の一部となる。
・橈骨神経は上腕後面を走り、橈骨神経溝を経由して肘では外側に出る。外側上顆付近で深枝と浅枝に分かれる。

4.〇 正しい。大後頭神経:外後頭隆起の外側
なぜなら、大後頭神経は僧帽筋腱膜を貫いて後頭皮膚へ分布するため。その出口周辺(外後頭隆起の外側2~3cm)が圧痛・放散痛(後頭神経痛)の誘発点となる。
・大後頭神経は、後頭部の知覚を支配する。

頭蓋骨にある孔

大後頭孔(後頭骨):延髄、副神経、椎骨動·静脈
舌下神経管(後頭骨):舌下神経
上眼窩裂(蝶形骨):動眼・滑車・外転神経、眼神経、上眼静脈
下眼窩裂(蝶形骨-上顎骨頬骨間):眼窩下神経、頬骨神経、下眼静脈
視神経管(蝶形骨-小翼):視神経、眼動脈
正円孔(蝶形骨-大翼):上顎神経
卵円孔(蝶形骨-大翼):下顎神経
棘孔(蝶形骨-大翼):下顎神経硬膜枝、中硬膜動脈
破裂孔(蝶形骨-側頭骨間):頚動脈管(内頸動脈)
内耳孔(側頭骨-錐体):顔面神経、内耳神経、迷路動脈
頚静脈孔(側頭骨):内頚静脈、舌咽神経、迷走神経、副神経
茎乳突孔(側頭骨):顏面神経
下顎孔(下顎骨-下顎枝):下歯槽神経、下歯槽動・静脈
オトガイ孔(下顎骨-下顎体):オトガイ神経、オトガイ動・静脈
眼窩上孔(前頭骨):眼窩上神経外側枝
眼窩下孔(上顎骨):眼窩下神経

 

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