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問題71.近位尿細管で受動的に再吸収されるのはどれか。
1.ナトリウムイオン
2.クレアチニン
3.グルコース
4.水
解答4
解説
1.× ナトリウムイオンの再吸収は、Na⁺/K⁺ポンプによる能動輸送に依存して行われる。
2.× クレアチニンは、ほとんど再吸収されない。なぜなら、クレアチニンは、糸球体で濾過された後は尿中に排泄されるため。
・クレアチニンとは、筋肉を動かすためのエネルギーを使った後に出てくる老廃物の一つで、体にとって不要なもので、尿として体の外に出す必要がある。したがって、尿の成分の一つである。腎不全の指標となる。本来は、尿素窒素と同様に腎臓の糸球体で濾過され尿中に排泄されるが、腎臓の機能が低下すると尿中に排泄される量が減少し、血液中にクレアチニンが溜まる。
3.× グルコースは、能動的に再吸収される。なぜなら、グルコースは「Na⁺-グルコース共輸送体」を介して、Na⁺の能動輸送に伴い取り込まれるため。二次性能動輸送によって吸収される。
4.〇 正しい。水は、近位尿細管で受動的に再吸収される。なぜなら、Na⁺・グルコースなどの溶質が能動的に再吸収されることで、尿細管内腔よりも間質側の浸透圧が高くなり、水が浸透圧差により受動的(浸透的)に移動するため。

(図引用: 泌尿器のしくみと働き )
問題72.腎臓に作用しないのはどれか。
1.アルドステロン
2.エリスロポエチン
3.心房性ナトリウム利尿ペプチド
4.パゾブレッシンバソプレシン
解答2
解説
1.〇 アルドステロンとは、腎臓に作用してナトリウムと水の再吸収を促進し、循環血漿量増加を促し血圧を上昇させる。アルドステロンが過剰に分泌されると、高血圧や低カリウム血症、筋力低下などがみられる。
2.× エリスロポエチンは、腎臓に作用しない(腎臓で産生される)。
・エリスロポエチンとは、主に腎臓から分泌される糖蛋白性の造血促進ホルモンである。赤血球の産生を促進する造血因子の一つである。
3.〇 心房性ナトリウム利尿ペプチドは、腎臓に作用してNa⁺と水の排泄を促進する。
・心房性ナトリウム利尿ペプチドとは、主として心房で合成・貯蔵され、血液中に分泌されるホルモンである。水・ナトリウムの利尿、血管の拡張、レニン・アルドステロンの分泌抑制、循環血漿量の減少など多彩な生理作用を介して、生体の体液バランスならびに血圧調整に関与する。
4.〇 パゾブレッシンは、腎臓の集合管に作用して水再吸収を促進する。
・パゾブレッシンとは、下垂体後葉から分泌され、水の再吸収を促進する抗利尿作用・血圧上昇が起きる。尿を濃くし尿量を減らす作用がある。
問題73.受容体が細胞内にあるホルモンはどれか。
1.アルドステロン
2.ゴナドトロピン
3.バゾプレッシン
4.レニン
解答1
解説
受容体には、①細胞内(核内)受容体、②細胞膜受容体があげられる。
①細胞内(核内)受容体:受容体が細胞内、または核内に存在する。
・脂溶性ホルモンといわれる。
・具体的には甲状腺ホルモンやステロイドホルモンなど。
②細胞膜受容体:受容体が細胞膜表面に存在する。
・水溶性ホルモンといわれる。
・具体的にはペプチドホルモンやカテコールアミンなど。
1.〇 正しい。アルドステロンは、受容体が細胞内にあるホルモンである。
なぜなら、アルドステロンは、コレステロールから合成される脂溶性ステロイドホルモンであり、細胞膜を自由に通過できるため。したがって、細胞質または核内の受容体に直接結合する。
・アルドステロンとは、腎臓に作用してナトリウムと水の再吸収を促進し、循環血漿量増加を促し血圧を上昇させる。アルドステロンが過剰に分泌されると、高血圧や低カリウム血症、筋力低下などがみられる。
2.× ゴナドトロピンは、水溶性ホルモンである。
・ゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)は、性ホルモン分泌促進作用である。
3.× バゾプレッシンは、水溶性ホルモンである。
・バゾプレッシンとは、下垂体後葉から分泌される水溶性ホルモンで、役割として、抗利尿作用がある。バソプレッシンは、集合管の受容体に作用し、水の透過性を亢進する。水の再吸収を促進する抗利尿作用・血圧上昇が起きる。尿を濃くし尿量を減らす作用がある。
4.× レニンは、水溶性ホルモンである。
・レニンとは、腎臓から分泌されるホルモンである。レニンは、腎血流量の減少により作動し、血圧上昇させる働きがある。レニンの分泌は交感神経の刺激やその他のホルモン因子(プロスタグランジンやアンジオテンシンⅡ、心房性ナトリウム利尿ペプチド)によって制御される。
ホルモンには、脂溶性と水溶性がある。脂性ホルモンは、①副腎皮質ホルモン、②性ホルモン、③甲状腺ホルモンである。それ以外は水溶性ホルモンと覚えるとよい。
【水溶性ホルモンの特徴】
水溶性ホルモンの多くは視床下部、脳下垂体、膵臓、副甲状腺から分泌される。
水溶性ホルモンは細胞膜を通過できないため、その受容体は細胞の外側、細胞膜表面に存在する。
視床下部から、①成長ホルモン放出ホルモン、②甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン、③ゴナドトロピン放出ホルモンなど。
脳下垂体から、①成長ホルモン、②甲状腺刺激ホルモン、③プロラクチン、④副腎皮質刺激ホルモン、⑤黄体形成ホルモン、⑥卵胞刺激ホルモン、⑦バソプレシン、⑧オキシトシン。
膵臓から、①インスリン、②グルカゴン
副甲状腺から、副甲状腺ホルモン(パラソルモン)である。
問題74.神経分泌される下垂体ホルモンはどれか。
1.成長ホルモン
2.バゾプレッシン
3.プロラクチン
4.卵胞刺激ホルモン
解答2
解説
1.× 成長ホルモンとは、下垂体前葉の腺細胞から合成・分泌されるホルモンで、成長促進作用や代謝作用などの作用がある。
2.〇 正しい。バゾプレッシンは、神経分泌される下垂体ホルモンである。なぜなら、バゾプレッシンは、視床下部の神経細胞体で合成され、神経軸索を通って下垂体後葉まで運ばれ、そこから血中に放出されるため。
・バゾプレッシンとは、神経分泌によって下垂体後葉から分泌される水溶性ホルモンで、役割として、抗利尿作用がある。バソプレッシンは、集合管の受容体に作用し、水の透過性を亢進する。水の再吸収を促進する抗利尿作用・血圧上昇が起きる。尿を濃くし尿量を減らす作用がある。
3.× プロラクチンとは、乳腺刺激ホルモンともいい、脳の下垂体前葉の腺細胞から分泌され、妊娠すると高くなり乳腺を成長させ乳汁産生を行う。一般的に出産後など授乳期間中において、乳頭の刺激で高くなり乳汁を分泌する。
4.× 卵胞刺激ホルモンとは、脳下垂体前葉の腺細胞から合成・分泌される。卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモンを性腺刺激ホルモンと呼ぶ。卵胞刺激ホルモンは、卵巣の卵胞の成熟を促進し、エストロゲンの分泌を刺激する。
問題75.テストステロンの生理的作用はどれか。
1.血糖値下降
2.筋肉増強
3.浸透圧上昇
4.体温低下
解答2
解説
テストステロンとは、男子の第二次性徴に最も関与するホルモンである。アンドロゲン(雄性ホルモン、男性ホルモン)とは、ステロイドの一種で、生体内で働いているステロイドホルモンのひとつである。アンドロゲンにはテストステロンとジヒドロテストステロン (dihydrotestosterone;DHT)があり、精巣の分化、機能、組織形成、さらに内性器・外性器の形成に重要な役割を果たす。
1.× 血糖値下降は、インスリンの作用である。
2.〇 正しい。筋肉増強は、テストステロンの生理的作用である。
・テストステロンの主要作用は、筋肉増強(タンパク質合成促進)である。
3.× 浸透圧上昇は、バソプレッシンの分泌を促す刺激である。なぜなら、体内の水分の排出を防ぐ必要があるため。血漿浸透圧の上昇とは、血液内の栄養が高かったり、ナトリウム濃度が上昇したりすることで、血管内に水分を保つための力(浸透圧)が増加することである。これにより、腎臓での水の再吸収が増加し、血漿浸透圧が低下するように調整される。
4.× 体温低下が起こるホルモンはない。一方、甲状腺ホルモンやアドレナリンは、代謝促進作用により基礎代謝量を高め、軽度に体温を上昇させる傾向となる。
国試オタク 