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問題26 上腕二頭筋長頭腱損傷で正しいのはどれか。
1.肩関節内旋動作を繰り返すと発生しやすい。
2.上腕骨大結節との摩擦によって生じる。
3.中高年では発生頻度が高まる。
4.若年では遠位筋腱移行部での損傷が多い。
解答3
解説
【起始】長頭:肩甲骨の関節上結節、短頭:肩甲骨の烏口突起
【停止】橈骨粗面、腱の一部は薄い上腕二頭筋腱膜となって前腕筋膜の上内側に放散
【作用】肘関節屈曲、回外(長頭:肩関節外転、短頭:肩関節内転)
【神経】筋皮神経:C5,C6
1.× 肩関節「内旋」ではなく外転動作を繰り返すと発生しやすい。なぜなら、上腕二頭筋の長頭は、肩関節外転に作用するため。長頭腱の障害は、加齢に伴う摩耗に加え、反復する肩関節外転の使用により、発生しやすい。
2.× 「上腕骨大結節」ではなく結節間溝との摩擦によって生じる。なぜなら、長頭腱は、大結節と小結節の間にある結節間溝を走行するため。
3.〇 正しい。中高年では発生頻度が高まる。なぜなら、上腕二頭筋長頭腱損傷は、加齢に伴う腱の変性や摩耗が背景にあるため。
4.× 若年では遠位筋腱移行部での損傷が多いのは、「遠位上腕二頭筋損傷」である。なぜなら、遠位筋腱移行部での損傷は、主に急性に起こりやすいため。
・遠位上腕二頭筋損傷とは、上腕二頭筋の腱が肘側の橈骨から外れる急性の怪我である。
※遠位上腕二頭筋損傷と、上腕二頭筋長頭腱損傷の混合しないようにしよう。
問題27 大腿四頭筋肉離れが生じやすい肢位はどれか。
1.股関節屈曲位、膝関節屈曲位
2.股関節屈曲位、膝関節伸展位
3.股関節伸展位、膝関節屈曲位
4.股関節伸展位、膝関節伸展位
解答3
解説
肉離れとは、筋肉が過度に引き伸ばされたり、筋肉が縮んだ状態から引き伸ばされた際に筋線維が切れることである。肉離れの予防として、①柔軟性の向上、②血行改善、③アイシング、④違和感があった際の中断が必要となる。
【好発部位】
大腿四頭筋:太ももの前側(大腿直筋)で起こりやすい。なぜなら、股関節と膝関節の二つの関節の動きに作用する二関節筋であるため。
ハムストリングス:大腿二頭筋(筋腱移行部)で起こりやすい。
下腿三頭筋:筋線維の多くは筋腱移行部での部分損傷で、特に腓腹筋内側頭で起こりやすい。10代からみられ、各年齢層にまんべんなく発生する。受傷機序として、日常生活中やスポーツ現場では階段を下りた際や、ランニングやダッシュの途中などにふくらはぎに鋭い痛みが走り、その後の歩行が困難になるケースがよく見られる。足関節底屈の際、親指のほうが大きく力を発揮するのに適しており、親指側に力が入りやすいため、外側より内側のほうが受傷しやすい。
1.× 股関節屈曲位、膝関節屈曲位
2.× 股関節屈曲位、膝関節伸展位
4.× 股関節伸展位、膝関節伸展位
これらより、大腿直筋が伸張される肢位が他にある。大腿四頭筋の肉離れは、大腿直筋が最もが生じやすいため、大腿直筋の伸張する肢位を選択する。
・大腿直筋の【起始】下前腸骨棘および寛骨臼の上縁、【停止】膝蓋骨、脛骨粗面、【作用】膝関節伸展、股関節屈曲、【支配神経】大腿神経:L2~L4。
3.〇 正しい。股関節伸展位、膝関節屈曲位が、大腿四頭筋肉離れが生じやすい肢位である。
なぜなら、大腿四頭筋のうち肉離れを起こしやすい大腿直筋(二関節筋)は、股関節伸展位と膝関節屈曲位で最も伸ばされるため。
問題28 膝関節内側側副靱帯損傷で正しいのはどれか。
1.非接触型損傷が多い。
2.膝部に内反力が強制されて生じる。
3.単独損傷では膝くずれ現象が著明である。
4.嵌頓症状があれば半月板損傷の合併を疑う。
解答4
解説
内側側副靭帯とは、膝の外側からのストレス(外反ストレス)に抵抗することで、関節の内側部分が開きすぎるのを防ぐ役割を持つ靭帯である。
1.× 「非接触型損傷」ではなく接触型損傷が多い。内側側副靭帯は、膝関節の内側部分が開きすぎるのを防ぐ靱帯であるため、外側から内側へ力が加わると損傷しやすい。たとえば、ラグビーやサッカーで、相手選手が膝の外側に当たり、膝が内側へ押し込まれるように曲がった場面で起こる。
2.× 膝部に、「内反力(O脚)」ではなく外反力(X脚)が強制されて生じる。内側側副靭帯は、膝関節の内側部分が開きすぎるのを防ぐ靱帯であるため、外側から内側へ力が加わると損傷しやすい。
3.× 単独損傷では、膝くずれ現象が著明であるのは、「前十字靭帯損傷」である。膝くずれは、荷重時に膝がガクッと折れそうになることである。原因として、前十字靭帯損傷や半月板損傷などでみられる。
・前十字靭帯とは、膝関節の中で、大腿骨と脛骨をつないでいる強力な靭帯である。役割は、主に①大腿骨に対して脛骨が前へ移動しないような制御(前後への安定性)と、②捻った方向に対して動きすぎないような制御(回旋方向への安定性)である。
4.〇 正しい。嵌頓症状があれば半月板損傷の合併を疑う。
・嵌頓症状とは、膝に物がはさまり、曲げ伸ばしがしにくくなる状態である。(※読み:かんとん)膝半月板損傷でみられるいわゆる「膝ロッキング現象」である。
・半月板損傷とは、膝のロッキング(膝が曲がったまま戻らない状態)や、膝のクリック音(引っかかる感じ)が特徴的で、McMurrayテスト(マックマリーテスト)の陽性となる。①背臥位で膝を完全に屈曲させ片手で踵部を保持する。②下腿を外旋させながら膝を伸展させたときに痛みやクリックを感じれば内側半月の損傷、下腿を内旋させながら膝を伸展させたときに生じるならば外側半月の損傷を示唆する。
問題29 膝関節内側側副靱帯損傷の徒手検査法はどれか。
1.Nテスト
2.シモンズテスト
3.グラスピングテスト
4.アプライテスト
解答4
解説
1.× Nテストとは、前十字靭帯損傷で陽性となる。足部と下腿近位を把持し、膝関節屈曲位から腓骨頭を押し出すように下腿を内旋させ、そのまま他動的に伸張する。前十字靭帯の断裂がある場合、膝屈曲20°付近から脛骨が前方・内旋方向へ亜脱臼する。
2.× シモンズテストの方法は、腹臥位(膝関節伸展位)で、足首以降をベッド端から出し、検査者はふくらはぎをつまむ。反射的に足部が底屈すれば正常であり陰性、アキレス腱が断裂している場合には底屈せず陽性と評価する。
3.× グラスピングテストは、腸脛靭帯を圧迫してテンションをかけた状態で、膝の曲げ伸ばしで症状が再現されるかどうかで判断する。腸脛靱帯炎の原因は、膝の屈伸運動を繰り返すことによって腸脛靱帯が大腿骨外顆と接触して炎症(滑膜炎)を起こし、疼痛が発生する。 特にマラソンなどの長距離ランナーに好発し、ほかにバスケットボール、水泳、自転車、エアロビクス、バレエ等にも多い。
4.〇 正しい。アプライテストは、膝関節内側側副靱帯損傷の徒手検査法である。
アプレー圧迫テストは半月板損傷、アプレー牽引テストは、側副靭帯損傷を疑う。
・アプレー牽引テストは、うつ伏せで膝を90°屈曲し、大腿部を検者の膝で固定する。下腿を上方に引っ張り上げて膝の関節包を緊張させ、疼痛が誘発されると陽性である。
問題30 前十字靱帯損傷で正しいのはどれか。
1.非接触型は若年女性に多い。
2.急性期では関節水症による腫脹が著明である。
3.骨挫傷の結果生じる。
4.確定診断には単純エックス線写真が必要である。
解答1
解説
・前十字靭帯とは、膝関節の中で、大腿骨と脛骨をつないでいる強力な靭帯である。役割は、主に①大腿骨に対して脛骨が前へ移動しないような制御(前後への安定性)と、②捻った方向に対して動きすぎないような制御(回旋方向への安定性)である。
・前十字靭帯損傷とは、スポーツによる膝外傷の中でも頻度が高く、バスケットボールやサッカー、スキーなどでのジャンプの着地や急な方向転換、急停止時に発生することが多い非接触損傷が特徴的な靭帯損傷である。Lachman test(ラックマンテスト)/軸移動テスト(pivot shift test:ピポットシフトテスト)/Jerkテスト(ジャークテスト)は、膝前十字靭帯損傷を検査する。
1.〇 正しい。非接触型は若年女性に多い。なぜなら、骨盤・膝の形や靱帯のゆるみが女性の方が特徴的であるため。たとえば、バスケットボールやサッカーで相手と接触していないのに、着地や方向転換の瞬間に「ブチッ」と受傷する。
2.× 急性期では、「関節水症」ではなく関節血症による腫脹が著明である。なぜなら、急性の受傷で出血を伴うため。
・関節水症とは、関節内にある「関節液(滑液)」の量が異常に増えてたまってしまう病状である。いわゆる膝に水がたまる状態のことをさす。原因は、加齢に伴う骨の老化、膝の使い過ぎやケガなどによる強い負荷、変形性膝関節症による骨や軟骨の破壊や変形、関節リウマチや痛風などによる炎症等があげられる。
3.× 必ずしも、骨挫傷の結果生じる「とはいえない」。なぜなら、骨挫傷は前十字靭帯損傷の原因というより、前十字靭帯損傷に伴ってMRIでみられる関連所見・二次所見であるため。
・骨挫傷とは、スポーツによる外傷や交通事故、関節同士がぶつかることなど外部からの衝撃が原因で骨内部に損傷をきたした状態である。不完全骨折までいかず、骨の内出血を起こしている状態である。
4.× 確定診断には、「単純エックス線写真」ではなくMRIが必要である。なぜなら、単純エックス線写真では、靭帯は映らないため。単純エックス線写真は、脛骨顆間隆起裂離骨折などの除外に利用される。
核磁気共鳴画像法(MRI)とは、核磁気共鳴現象を利用して生体内の内部の情報を画像にする方法である。治療前にがんの有無や広がり、他の臓器への転移がないかを調べたり、治療の効果を判定したり、治療後の再発がないかを確認するなど、さまざまな目的で行われる精密検査である。
【MRI検査の禁忌】
①体内の電子電機部品(ペースメーカ、移植蝸牛刺激装置(人工内耳)、植込み型除細動器、神経刺激器、植込み型プログラマブル注入ポンプ):MRI対応型もあるためしっかり確認する。
②素材の確認できない脳動脈クリップ:MRI対応型もあるためしっかり確認する。
③目や脳など特定の重要臓器に迷入した鉄片などの強磁性体の破片
④眼部のインプラントや材料で強磁性金属を使用しているもの
⑤磁場によって活性化するもの(磁力で装着する義眼、磁石部分が脱着不能な義歯など)
⑥目のメークアップ用品、カラーコンタクト
⑦入れ墨
⑧補聴器
⑨いくつかの管腔内デバイス
⑩ニトログリセリン真皮浸透絆創膏
国試オタク 
