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問題81.骨格筋と比べて心筋の特徴で誤っているのはどれか。
1.活動電位の持続が長い。
2.活動電位の絶対不応期が長い。
3.強縮を起こしやすい。
4.疲労しにくい。
解答3
解説

(※図引用:「筋の分類(骨格筋、心筋、平滑筋)」もりもと塾HPより)
1.〇 正しい。活動電位の持続が長い。心筋活動電位はプラトー相を有することが特徴であり、このために活動電位の持続時間が非常に長いのが特徴である。心筋は、骨格筋や神経に比べて再分極相が非常に緩やかである。ちなみに、神経の活動電位持続時間は数msecである。
2.〇 正しい。活動電位の絶対不応期が長い。なぜなら、不応期が長いことで、洞結節による正規の刺激以外からの興奮を受け付けないようにし、心筋の異常興奮を防いでいるため。
・心筋には、脱分極を生じている間は、そこに新たな刺激を加えても反応を示さない特性がある。この期間を不応期という。不応期には、①絶対的不応期と②相対的不応期がある。R-Tの頂点を絶対不応期といい、絶対不応期は、いかなる強い刺激を与えても反応しない時期である。T波の頂点からT波の終わりまでを相対不応期といい、相対不応期は、比較的強い刺激である場合には反応する。
3.× 心筋は、強縮を「起こしにくい」。なぜなら、心筋は活動電位と収縮の時間がほぼ重なっており、絶対不応期が収縮期全体を覆うため。したがって、次の刺激がきても再び収縮できない。この仕組みにより、心臓は拍動を保つことができる。
・単収縮とは、一回の運動神経の活動電位によって、神経筋接合部を介して、筋細胞に一回の活動電位が生じ、筋収縮が起こる現象のことである。
・強縮とは、単収縮を加重させると収縮力は大きくなる現象のことである。
4.〇 正しい。疲労しにくい。なぜなら、心筋は、ミトコンドリアが豊富で酸化的リン酸化によるATP産生が主体であり、エネルギー供給が持続的で乳酸蓄積が少ないため。また、血流が豊富で、酸素・脂肪酸を常に利用できる。
問題82.速やかに順応する感覚受容器はどれか。
1.筋紡錘
2.パチニ小体
3.クラウゼ小体
4.頸動脈洞圧受容器
解答2
解説
順応とは、ある刺激に慣れることで、順応速度が速いということはその刺激にすぐ慣れて感じにくくなること、順応速度が遅いということはその刺激になかなか慣れずに敏感な状態が続くということである。生体にとって危険な刺激に対する感覚ほど順応は遅い(敏感な状態が続く)と考えてよい。
1.× 筋紡錘よりも速やかに順応する感覚受容器がほかにある。なぜなら、筋紡錘は筋の長さの変化(伸張)を常にモニターして筋緊張を制御するため。したがって、刺激が続く間は発火を維持する必要があり、持続的応答型の受容器に該当する。
・筋紡錘とは、骨格筋の収縮を感知する感覚器(筋の長さとそれが変化する速さを感知する感覚器)であり、腱をたたいて骨格筋を急速に伸ばすと起こる筋単収縮(伸張反射)に関与する。
2.〇 正しい。パチニ小体は、速やかに順応する感覚受容器である。なぜなら、パチニ小体は、一時的に発火するが、持続刺激にはすぐに反応をやめるため。したがって、速順応型の受容器に該当する。
・パチニ小体とは、振動や圧力の感覚受容器である。
3.× クラウゼ小体よりも速やかに順応する感覚受容器がほかにある。なぜなら、クラウゼ小体は、温度状態そのものを感知する持続的応答型の受容器に該当するため。
・クラウゼ小体とは、主に冷覚(圧覚や触覚も)を司る求心性神経終末の1つである。
4.× 頸動脈洞圧受容器よりも速やかに順応する感覚受容器がほかにある。なぜなら、頸動脈洞圧受容器は、比較的緩やかに順応する圧受容器で中間型順応に該当するため。
・頸動脈洞圧受容器とは、主に動脈圧を感知する。頚動脈洞圧受容器は、頚動脈洞反射(ツェルマーク・ヘーリング反射)に関与する。例えば、頸動脈洞マッサージであり、迷走神経が刺激され失神する。機序として、頚動脈洞圧迫→迷走神経が過剰な反射を起こす。徐脈となり、血圧が低下し、脳幹へ行く血液が少なくなり脳幹での酸素量減少で失神状態に陥ることもある。
問題83.味覚で誤っているのはどれか(※解2つ、現在は解なし)。
1.甘味は舌尖部で強く感じる。
2.酸味は舌縁部で強く感じる。
3.苦味は舌根部で強く感じる。
4.塩味は舌中央部で強く感じる。
解答3・4(現在は解なし)
※当時、厚生労働省の公式解答では選択肢3,4が誤っているものとして発表されたが、現在のどの教科書や文献でも誤っている情報として扱われている。
解説
基本味は5つ(塩味・酸味・甘味・苦味・うま味)である。味覚は、動物の五感の一つであり、食する物質に応じて認識される感覚である。基本味以外の味は、味蕾を介さないというだけで、これらも立派に食品の品質を表す「味」の要素である。
【舌の部位と味覚の関係】
・舌尖部:甘味
・舌縁部:酸味
・舌根部:苦味・うま味
・舌中央部:塩味
※:現在ではすべての味を舌全体で感じることがわかっており、この分布説は不正確である。
1.〇 正しい。甘味は、舌尖部で強く感じる。
2.〇 正しい。酸味は、舌縁部で強く感じる。
3.△ 苦味は、舌根部で強く感じる。
4.△ 塩味は、舌中央部で強く感じる。
※:現在ではすべての味を舌全体で感じることがわかっており、この分布説は不正確である。
問題84.一次痛を伝達する神経線維はどれか。
1.Aα線維
2.Aβ線縮
3.Aδ線維
4.C線維
解答3
解説

1.× Aα線維は、筋・腱の感覚と運動を伝導する。
2.× Aβ線縮は、触圧覚を伝導する。
3.〇 正しい。Aδ線維は、一次痛(鋭い・短期的な痛み)を伝達する神経線維である。
・一次痛とは、ケガや刺激を受けた直後に「チクッ」「ズキッ」と感じる鋭くはっきりした痛みで、原因や場所が分かやすいのが特徴である。
・二次痛とは、その後に続く、じわじわ広がる鈍い痛みで、長く不快感が残るのが特徴である。
4.× C線維は、二次痛(鈍い・持続的な痛み)を伝達する神経線維である。
問題85.性染色体異常で誤っている組合せはどれか。
1.XO:ターナー(Turner)症候群
2.XXX:超女性
3.XX/XY:仮性半陰陽
4.XXY:クラインフェルター(Klinefelter)症候群
解答3
解説
1.〇 正しい。XO:ターナー(Turner)症候群
・ターナー症候群は、2本のX染色体のうち1本の部分的または完全な欠失(45,XO)によって引き起こされる性染色体異常である。したがって、女性特有の染色体異常である。典型的には身長が低く、首の後ろに皮膚のたるみ(翼状頸)があり、学習障害がみられ、思春期が始まらないのが特徴である。
2.〇 正しい。XXX:超女性
・X染色体が3本の場合(47,XXX)は、トリプルX症候群(超女性)である。超女性とは、女性に見られる性染色体異常で、通常、特別な身体的特徴はなく、知的障害も軽度である。
3.× XX/XYは、「仮性半陰陽」ではなく性染色体モザイクとなる。
・性染色体モザイクとは、同じ人の体の中に、性染色体の組み合わせが異なる細胞が混在している状態のことである。受精後の細胞分裂の途中で変化が起こることで生じ、XXとXYなど複数のタイプの細胞が一人の体に存在する。そのため、体の性の発達が多様になることがある。
・仮性半陰陽とは、現在では古く使われにくい用語であるが、性腺(卵巣または精巣)は一方に分化しているものの、外性器や内性器の形態が典型的でない状態を指す。
※XX/XYは、性染色体のモザイクやキメラとしてみられ、必ずしも仮性半陰陽や真性半陰陽に分類されるわけではない。
4.〇 正しい。XXY:クラインフェルター(Klinefelter)症候群
・クラインフェルター症候群とは、男性の性染色体にX染色体が一つ以上多い(XXY)ことで生じる一連の症候群で性染色体異常ある。高身長、やせ型、長い手足になることが多い。
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