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問題21.骨折の治療で正しいのはどれか。
1.後療法は固定直後から開始する。
2.固定は筋萎縮を回復させる。
3.手技療法は血流を停滞させる。
4.運動療法は筋力を低下させる。
解答1
解説
1.〇 正しい。後療法は固定直後から開始する。なぜなら、固定を開始するとすぐに筋萎縮・関節拘縮などが始まるため。したがって、これらを防ぐためには、早期からの後療法(リハビリ)が必要である。例えば、固定直後でも、患部外トレーニング(等尺性収縮運動・指先や足趾の自動運動など)は安全に実施できるリハビリを指導する。
・後療法とは、損傷した組織を回復させる治療法の事をいう。後療法には大きく3つの治療法(物理療法・運動療法・手技療法)がある。目的は、早期に社会復帰させることである。
2.× 固定は、筋萎縮を「回復」ではなく悪化させる。なぜなら、固定によって関節や筋肉の使用が制限されると、筋の収縮刺激が減少するため。
3.× 手技療法は、血流を「停滞」ではなく促進させる。なぜなら、手技療法には、軟部組織の循環改善・浮腫軽減・疼痛緩和などの生理的効果があるため。
・手技療法とは、一切の薬や道具を使わずに手で施術を行うものである。手技によって筋肉をほぐすことで、血流の改善を期待できる。血流がよくなることで、身体の痛み、こり感の原因とされる老廃物の排出が促されると考えられる。また、手技療法には神経の興奮を沈める効果も期待できるため、肩こり、腰痛といった身体の痛み、こり感の解消に効果的だといえる。
4.× 運動療法は、筋力を「低下」ではなく向上させる。
・運動療法とは、運動を行うことで障害や疾患の症状の改善や予防を図ることである。種類として、有酸素運動、無酸素運動、筋力トレーニング、ストレッチングなどがあげられる。例えば、有酸素運動には、ウォーキング、体操、エアロビクス、エアロバイクなどがあげられる。
問題22.肋骨骨折に対する屋根瓦状絆創膏固定で正しいのはどれか。
1.吸気時に貼付する。
2.正中線を越えないように貼付する。
3.順次上方に向かって貼付する。
4.骨折部に限局して貼付する。
解答3
解説
肋骨骨折の屋根瓦状絆創膏固定とは、絆創膏を貼付する範囲をアルコール綿で消毒し、呼気時に貼付していく固定方法である。その際、乳頭部はガーゼで保護し、肋骨弓下縁から上方に向かって少しずつ重ねながら貼付していく。絆創膏固定は3~4週間。
【肋骨骨折の屋根瓦状絆創膏固定】
①添付範囲を清拭する。②乳頭部をガーゼなどで保護する。③座位の呼気状態で呼気を停止させて行う。
→前後正中線を超え、健側に始まり健側に終わる。胸部全周に貼付しない。肋骨弓下縁から上方に向かって屋根瓦状に貼付する。水泡防止のため、貼り始めは牽引力を加えないように貼付する。緩みやかぶれの状態を確認して交換する。
1.× 「吸気時」ではなく呼気時に貼付する。なぜなら、吸気時(息を吸った状態)に貼ると、呼気時に胸郭が縮む際に絆創膏にゆるみを生じさせるため。
2.× 正中線を「越えない」ではなく越えるように貼付する。なぜなら、肋骨骨折は胸郭全体の呼吸運動に影響するため。したがって、前後正中線を超え、健側に始まり健側に終わる。
3.〇 正しい。順次上方に向かって貼付する。肋骨弓下縁から上方に貼付する。
4.× 骨折部に「限局」ではなく限らず貼付する。なぜなら、肋骨骨折は胸郭全体の動きで痛みが誘発されるため。したがって、広い範囲を固定する。
問題23.上腕骨外科頸骨折で正しいのはどれか。
1.肩峰下に骨頭を触知する。
2.三角筋部の膨隆が消失する。
3.肩峰が突出する。
4.弾発性固定がみられる。
解答1
解説
上腕骨外科頸骨折とは、上腕骨の骨折の中で、特に高齢者に多く発生する骨折の一つであり、骨頭から結節部にかけての太い部分から骨幹部に移行する部位で発生する。老年期とは、一般的に65歳以上をいう。
発生機序:肩外転位で手掌、肘を衝いて転倒
鑑別疾患:肩関節前方脱臼
好発年齢層:高齢者
腱板損傷:棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋
整復前の確認:腋窩動脈(橈骨動脈)、腋窩神経の確認
【上腕骨外科頸外転型骨折の転位・変形】
・近位骨片は軽度内転
・遠位骨片は軽度外転
・遠位骨折端は前内上方へ転位
・骨折部は前内方凸の変形
1.〇 正しい。肩峰下に骨頭を触知する。関節運動がある程度保たれるのが特徴である。
2.× 三角筋部の膨隆は、「消失」ではなく著明である。
3.× 肩峰は「突出しない」。なぜなら、肩峰下が空洞化するため。
4.× 弾発性固定がみられるのは、脱臼の特徴である。
・弾発性固定とは、脱臼した位置で関節が動かなくなる状態をいう。患部を押しても反発するか、動いてもまた脱臼した位置に戻ろうとする特徴がある。
烏口下脱臼とは、肩関節前方脱臼(約90%)のひとつである。上腕骨頭が肩甲骨関節窩から前方に脱臼した症状で、①烏口下脱臼と②鎖骨下脱臼に分類される。関節全体を覆う袋状の関節包と靭帯の一部が破れ、突き出た上腕骨頭が烏口突起の下へすべることで起こる脱臼である。介達外力が多く、後方から力が加わる、転倒するなどで手を衝くことで過度の伸展力が発生した場合(外旋+外転+伸展)などに起こる。症状として、①弾発性固定、②関節軸の変化(骨頭は前内方偏位、上腕軸は外旋)、③脱臼関節自体の変形(三角筋部の膨隆消失、肩峰が角状に突出、三角筋胸筋三角:モーレンハイム窩の消失)、④上腕仮性延長、⑤肩峰下は空虚となり、烏口突起下に骨頭が触知できる。
【固定】①材料:巻軸包帯、副子(肩関節前後面にあてる)、腋窩枕子、三角巾。②肢位と範囲:肩関節軽度屈曲・内旋位で肩関節のみ。③期間:30歳代以下は5~6週間、40歳代以上は3週間
問題24.上腕骨顆上伸展型骨折と肘関節後方脱臼との鑑別に有用なのはどれか。
1.受傷機序
2.外観
3.弾発性固定の有無
4.末梢神経損傷の有無
解答3
解説
上腕骨顆上骨折とは、小児の骨折中最多であり、ほとんどが転倒の際に肘を伸展して手をついた場合に生じる。転移のあるものは、肘頭が後方に突出してみえる。合併症は、神経麻痺(正中・橈骨神経)、フォルクマン拘縮(阻血性拘縮)、内反肘変形などである。
・フォルクマン拘縮とは、前腕屈筋群の虚血性壊死と神経の圧迫性麻痺により拘縮を起こすものである。
1.× 受傷機序は、両者ともほぼ同じである。どちらも手をついて転倒した際の過伸展外力によって生じる。
2.× 外観は、両者ともほぼ同じである。したがって、視診では判別困難である。
3.〇 正しい。弾発性固定の有無は、上腕骨顆上伸展型骨折と肘関節後方脱臼との鑑別に有用である。なぜなら、脱臼の場合、弾発性固定がみられるため。骨折では関節包は保たれており、疼痛による制限だけで弾発感はない。
4.× 末梢神経損傷の有無は、両者ともほぼ同じである。どちらも、神経麻痺(特に正中・橈骨神経)が起きやすい。
好発:青壮年
原因:①肘関節過伸展の強制:肘関節伸展位で手をつく(転倒などの強い衝撃)
【症状】関節包前方断裂、疼痛、肘関節屈曲30度で弾発性固定、自動運動不可、肘頭の後方突出、上腕三頭筋腱が緊張(索状に触れる)、ヒューター三角の乱れ(肘頭高位)、前腕の短縮
【固定肢位】肘関節90°屈曲、前腕中間位(回内位も)
【固定範囲】上腕近位部からMP関節手前まで
【固定期間】靭帯損傷なし:3週間、不安定性がある場合4週間
問題25.骨折線が関節内に及ばないのはどれか。
1.コーレス(Colles)骨折
2.バートン(Barton)骨折
3.ベネット(Bennett)骨折
4.コットン(Cotton)骨折
解答1
解説
・関節内骨折とは、骨折が関節の内部にまで及んでいる状態を指す。
・関節外骨折とは、骨折する際にできる骨折線が関節の内部にない骨折のことである。
1.× コーレス(Colles)骨折は、骨折線が関節内に及ばない。
・コーレス骨折は、橈骨遠位端部伸展型骨折のことで、橈骨遠位端骨折の1つである。 橈骨が手関節に近い部分で骨折し、遠位骨片が手背方向へ転位する特徴をもつ。合併症には、尺骨突き上げ症候群、手根管症候群(正中神経障害)、長母指伸筋腱断裂、複合性局所疼痛症候群 (CRPS)などがある。
2.〇 バートン(Barton)骨折は、骨折線が関節内に及ぶ。
・バートン骨折とは、橈骨遠位部の関節内骨折である。遠位部骨片が手根管とともに背側もしくは掌側に転位しているものをいう。それぞれ背側Barton骨折・掌側Barton骨折という。
3.〇 ベネット(Bennett)骨折は、骨折線が関節内に及ぶ。
・ベネット骨折とは、第一中手骨基部の関節内骨折で、第一中手骨の脱臼を伴いやすい。母指先端にボールが当たったり喧嘩やボクシングで母指の先端に力が加わった際に起こりやすい。骨棘は、骨折や関節の摩耗により関節周囲の骨が増殖する現象である。
4.〇 コットン(Cotton)骨折は、骨折線が関節内に及ぶ。
・コットン骨折とは、足関節果部骨折のうち、内果・外果・後果の三果の同時骨折(脛骨・腓骨の同時骨折)を指す。
国試オタク 