第21回(H25年)柔道整復師国家試験 解説【午前36~40】

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問題36.腸脛靭帯に停止する筋はどれか。

1.大殿筋
2.中殿筋
3.小殿筋
4.腸腰筋

解答

解説

腸脛靭帯とは?

腸脛靭帯は、大腿筋膜の外側が肥厚した強靭な線維性組織である。骨盤から大腿骨外側、そして下腿外側の脛骨まで走行している。大殿筋と大腿筋膜張筋が連結する。
・大腿筋膜張筋の【起始】上前腸骨棘と大腿筋膜の内側、【停止】腸脛靭帯、脛骨外側顆前面の粗面、【作用】股関節屈曲、内旋、外転。膝関節伸展、【支配神経】上殿神経である。
・大殿筋の【起始】腸骨翼の外面で後殿筋線の後方、仙骨・尾骨の外側縁、仙結節靭帯、腰背筋膜、【停止】腸脛靭帯、大腿骨の殿筋粗面、【作用】股関節伸展、外旋、外転、上部:内転、下部:骨盤の下制、【支配神経】下殿神経:(L4)、L5~S2である。

1.〇 正しい。大殿筋は、腸脛靭帯に停止する筋である。
・大殿筋の【起始】腸骨翼の外面で後殿筋線の後方、仙骨・尾骨の外側縁、仙結節靭帯、腰背筋膜、【停止】腸脛靭帯、大腿骨の殿筋粗面、【作用】股関節伸展、外旋、外転、上部:内転、下部:骨盤の下制、【支配神経】下殿神経:(L4)、L5~S2である。

2.× 中殿筋の【起始】腸骨翼の外面で前および後殿筋線の間、腸骨稜外唇および殿筋筋膜、【停止】大転子の外側面、【作用】股関節外転、前部:内旋、後部:外旋、【支配神経】上殿神経:L4~S1である。中殿筋の力が働くことで、大転子が転位する可能性がある。

3.× 小殿筋の【起始】腸骨翼の外面で前および下殿筋線の間、【停止】大転子の前面、【作用】股関節外転、内旋、【支配神経】上殿神経である。

4.× 腸腰筋とは、①腸骨筋と②大腰筋の2筋からなる筋肉である。
①腸骨筋:【起始】腸骨窩全体、【停止】大腿骨の小転子、【作用】股関節屈曲、外旋、【神経】大腿神経
②大腰筋:【起始】第12胸椎~第4腰椎の椎体と椎間円板、すべての腰椎の肋骨突起、第12肋骨、【停止】大腿骨の小転子、【作用】股関節屈曲、【神経】腰神経叢の枝

 

 

 

 

 

問題37.腱索をもつ弁はどれか。2つ選べ。

1.大動脈弁
2.肺動脈弁
3.僧帽弁
4.三尖弁

解答3・4

解説

(※画像引用:「Medical Note 様HPより」)

腱索とは?

腱索とは、左心室側から弁尖に伸びたひも状のもので、左心室壁から伸びている。乳頭筋に付着しており、乳頭筋は、心房内に反転しないように支える役割を果たす。

1.× 大動脈弁とは、左心室から大動脈への血流を制御するための弁である。

2.× 肺動脈弁とは、右心室と肺動脈の間にあり、3枚の弁で構成されている。

3.〇 正しい。僧帽弁は、腱索をもつ弁である。
・僧帽弁とは、左心房と左心室の間にある弁である。

4.〇 正しい。三尖弁は、腱索をもつ弁である。
・三尖弁とは、右心房と右心室の間に位置し、血液の逆流を防ぐ役割を果たす弁である。

 

 

 

 

 

問題38.外頸動脈の起始部からの最初の分枝はどれか。

1.上甲状腺動脈
2.舌動脈
3.顔面動脈
4.甲状頸動脈

解答

解説

(※図引用:「腕神経叢」Wikiより)

内頚動脈と外頚動脈の枝

①内頚動脈の枝
後交通動脈、前大脳動脈、眼動脈、中大脳動脈

②外頚動脈の枝
顔面動脈、後頭動脈、浅側頭動脈、後耳介動脈、舌動脈、顎動脈、上甲状腺動脈、上行咽頭動脈

1.〇 正しい。上甲状腺動脈は、外頸動脈の起始部からの最初の分枝である。
・上甲状腺動脈とは、甲状腺とその周辺(喉頭、甲状舌骨筋など)に血液を供給する動脈である。

2.× 舌動脈は、外頸動脈の2番目の分枝である。
・舌動脈とは、外頸動脈の枝で、顎下腺の深部を通り、舌の中へ入る。

3.× 顔面動脈は、外頸動脈の2番目の分枝である。
・顔面動脈とは、顔の表面(頬、唇、鼻、まぶたなど)の皮膚や筋肉に血液を供給する動脈である。

4.× 甲状頸動脈は、「外頸動脈」ではなく鎖骨下動脈の枝である。
・甲状頸動脈とは、鎖骨下動脈から分岐する太い動脈の幹で、甲状腺や首の筋肉、肩甲骨周辺などへ血液を供給する血管である。

 

 

 

 

 

問題39.静脈で正しいのはどれか。

1.精巣静脈は左右ともに下大静脈へ流入する。
2.右肋間静脈は奇静脈へ流入する。
3.腕頭静脈は右のみに存在する。
4.大伏在静脈は膝窩静脈へ流入する。

解答

解説

(※画像引用:岡山第一病院様より)

1.× 精巣静脈は、「左右ともに」ではなく右のみ下大静脈へ流入する。なぜなら、精巣静脈は左右で流入部が異なるため。ちなみに、左精巣静脈は、左腎静脈に合流してから下大静脈へ流入する。

2.〇 正しい。右肋間静脈は、奇静脈へ流入する
・奇静脈とは、脊柱の右側を走行し上大静脈に合流する静脈をいう。ほかに、脊柱の左側を走行する静脈に半奇静脈と副半奇静脈がある。これらは上大静脈と下大静脈の連絡を担い、閉塞した際には奇静脈が側副血行路として機能する。奇静脈は、脊柱の右側を走り、右の肋間静脈を集め上行し上大静脈に注ぐ。

3.× 腕頭静脈は、「右のみ」ではなく左右ともに存在する。ちなみに、上大静脈に直接注ぐ静脈は、①右腕頭静脈、②左腕頭静脈、③奇静脈である。

4.× 「大伏在静脈」ではなく小伏在静脈は、膝窩静脈へ流入する。
・大伏在静脈とは、下肢の内側表在静脈で、足背内側から始まり、下肢内側を上行し、大腿静脈(大腿三角部)へ合流する。
・小伏在静脈とは、下肢の後外側表在静脈で、足背外側から始まり、下腿後面を上行し、膝窩静脈(膝窩部)へ合流する。

 

 

 

 

 

問題40.脾臓で誤っているのはどれか。

1.腹腔の左上部にある。
2.横隔膜と接する。
3.脾動脈は脾門から入る。
4.腹膜後器官である。

解答

解説

(※図引用:「腹痛」ソージュ山下町内科クリニック様HPより)

脾臓とは?

脾臓とは、左上腹部にあり、①古くなった血球(白血球、赤血球、血小板)の処理や、②感染に対する防御など免疫に関係する働きを担う。脾損傷(胃の辺りを強打)すると、脾臓が損傷を受け、脾臓を覆う膜や内部の組織が裂けることがある。

1.〇 正しい。腹腔の左上部にある(※図参照)。

2.〇 正しい。横隔膜と接する。横隔膜と接する主な臓器には、肺、心臓、肝臓、胃、脾臓、腎臓である。

3.〇 正しい。脾動脈は脾門から入る
・脾門とは、脾臓の内側(内側面)に位置するくぼみ状の部位で、脾動脈・脾静脈・リンパ管・神経などが脾臓へ出入りする“門”にあたる構造である。
・脾動脈は、酸素が加えられた血液を脾臓に供給する血管である。腹腔動脈から分岐し、膵臓の上を通る。 脾臓への曲がりくねった経路で知られている。腹腔動脈の枝である。

4.× 「腹膜後器官」ではなく腹膜内器官である。
後腹膜器官とは、後腹壁の壁側腹膜より後方に位置する臓器である。
・腹膜内臓器:胃、空腸、回腸、横行結腸、S状結腸、脾臓、卵巣、卵管、虫垂
・半腹膜内臓器:肝臓、膀胱、子宮、直腸、盲腸、上行結腸、下行結腸
・後腹膜器官:十二指腸、腎臓、副腎、尿管、腹部大動脈、下大静脈、交感神経幹。

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