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問題71.肝臓の役割で誤っているのはどれか。
1.血液凝固因子を生成する。
2.Tリンパ球の成熟の場となる。
3.グルコースからグリコーゲンを合成する。
4.グリコーゲンを分解してグルコースを産生する。
解答2
解説
肝臓の機能として、①胆汁の生成とビリルビンの代謝、②血漿蛋白質と尿素の合成、③脂質代謝、④糖の貯蔵と放出、⑤ビタミンDの代謝、⑥ホルモンの代謝、⑦解毒・薬物の代謝である。
1.〇 正しい。血液凝固因子を生成する。なぜなら、血液凝固に関わる多くの因子(Ⅰ=フィブリノゲン、Ⅱ=プロトロンビン、Ⅴ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ、Ⅺなど)は肝細胞で合成されるため。
2.× Tリンパ球の成熟の場となるのは、「胸腺」である。
・胸腺とは、胸骨裏面の前縦隔に位置する免疫担当臓器で、Tリンパ球が成熟する場所である。10~12歳頃に最も大きくなり、その後は加齢とともに小さくなる。高齢者では著しく萎縮し、CT画像で存在が判然としない場合もある。大人では摘出しても特に問題ない。
3.〇 正しい。グルコースからグリコーゲンを合成する。なぜなら、血糖が上昇した際にインスリンの作用で肝臓が余分なグルコースを「グリコーゲン合成酵素」によりグリコーゲンとして貯蔵するため。
4.〇 正しい。グリコーゲンを分解してグルコースを産生する。なぜなら、血糖が低下した際にグルカゴンやアドレナリンの作用で「グリコーゲン分解酵素」が活性化し、グルコースが生成されるため。
問題72.発熱状態から解熱する際にみられるのはどれか。
1.ふるえ
2.立毛筋の収縮
3.皮膚血管の拡張
4.アドレナリンの分泌増加
解答3
解説
1.× ふるえ(シバリング)は、寒冷環境で体温を上げるために起こる反応(体温上昇時の保温反応)である。この現象をふるえ熱産生という。小刻みな収縮:シバリングによって生体内で熱が産生される現象である。寒さによる「ふるえ」は骨格筋の不随意運動による筋収縮で発生するエネルギーが熱となるため、熱産生が増加する。
2.× 立毛筋の収縮は、熱の放出を止める仕組みである。立毛筋は交感神経の支配を受けているため、冷感ストレスや恐怖などの情緒性ストレスを受けた際に収縮する。ちなみに、立毛筋とは、毛包に付着している平滑筋の一種で、毛髪を立たせたり、毛穴の皮脂を外に押し出す役割を担っている。
3.〇 正しい。皮膚血管の拡張は、発熱状態から解熱する際にみられる。なぜなら、体温を下げるために末梢血管(特に皮膚血管)が拡張し、血流を増やして熱放散を促すため。さらに、発汗も同時に起こり、汗の蒸発によって体温はさらに下がる。
4.× アドレナリンの分泌増加は、体温を上げるために起こる反応である。なぜなら、アドレナリンは交感神経を介して代謝を促進し、体熱産生を高めるホルモンであるため。
問題73.腎動脈血と腎静脈血の間で最も濃度変化の大きい物質はどれか。ただし、血漿は等張とする。
1.クレアチニン
2.ナトリウムイオン
3.アルブミン
4.カルシウムイオン
解答1
解説

(図引用: 泌尿器のしくみと働き )
1.〇 正しい。クレアチニンは、腎動脈血と腎静脈血の間で最も濃度変化の大きい物質である。なぜなら、腎臓で糸球体から濾過されるが、ほとんど再吸収されず、一部は尿細管から分泌もされるため。
・クレアチニンとは、筋肉を動かすためのエネルギーを使った後に出てくる老廃物の一つで、体にとって不要なもので、尿として体の外に出す必要がある。したがって、尿の成分の一つである。腎不全の指標となる。本来は、尿素窒素と同様に腎臓の糸球体で濾過され尿中に排泄されるが、腎臓の機能が低下すると尿中に排泄される量が減少し、血液中にクレアチニンが溜まる。
2.× ナトリウムイオンは、糸球体で濾過されるが、尿細管で約99%が再吸収される。したがって、動脈血と静脈血のナトリウム濃度差はほとんどない。
3.× アルブミンは、高分子タンパク質であるため、糸球体の濾過膜を通過できない。アルブミンの濃度変化はほとんどない。
4.× カルシウムイオンは、腎臓で濾過されるものの、約99%が再吸収されるため。したがって、動脈血と静脈血のナトリウム濃度差はほとんどない。
問題74.下垂体前葉ホルモンはどれか。
1.オキシトシン
2.サイロキシン
3.ノルアドレナリン
4.プロラクチン
解答4
解説
1.× オキシトシンとは、視床下部で合成され、脳下垂体後葉から分泌される。乳汁射出、子宮収縮作用がある。また、分娩開始前後には分泌が亢進し、分娩時に子宮の収縮を促し、胎児が下界に出られるように働きかける。
2.× サイロキシンとは、甲状腺ホルモンのひとつである。甲状腺ホルモンとは、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)があり、新陳代謝を調節している。脈拍数や体温、自律神経の働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保つ働きがある。
3.× ノルアドレナリンとは、激しい感情や強い肉体作業などで人体がストレスを感じたときに、交感神経の情報伝達物質として放出されたり、副腎髄質からホルモンとして放出される物質である。ノルアドレナリンが交感神経の情報伝達物質として放出されると、交感神経の活動が高まり、その結果、血圧が上昇したり心拍数が上がったりして、体を活動に適した状態となる。副腎髄質ホルモンとして放出されると、主に血圧上昇と基礎代謝率の増加をもたらす。
4.〇 正しい。プロラクチンは、下垂体前葉ホルモンである。
・プロラクチンとは、乳腺刺激ホルモンともいい、脳の下垂体前葉から分泌され、妊娠すると高くなり乳腺を成長させ乳汁産生を行う。一般的に出産後など授乳期間中において、乳頭の刺激で高くなり乳汁を分泌する。
問題75.糖質コルチコイドの作用はどれか。
1.炎症促進
2.グリコーゲン合成抑制
3.蛋白質合成促進
4.糖取り込み抑制
解答4
解説
糖質コルチコイドとは、副腎皮質の束状帯の細胞で産生されるステロイドホルモンのことである。副腎皮質ホルモンには、コルチゾール・アルドステロン・アンドロゲン(男性ホルモン)などがある。コルチゾールは、血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節など、さまざまな働きがある。過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
1.× 炎症は、「促進」ではなく抑制される。なぜなら、糖質コルチコイドは、免疫反応を抑制し、炎症性サイトカインの産生を抑えるため。
2.× グリコーゲン合成は、「抑制」ではなく促進する。なぜなら、糖質コルチコイドは、肝臓で糖新生を促し、血糖を上昇させる一方で、余剰のグルコースをグリコーゲンとして蓄える働きも持つため。
3.× 蛋白質合成は、「促進」ではなく抑制し、分解を促進する。なぜなら、糖質コルチコイドは、筋肉中の蛋白質を分解し、アミノ酸を肝臓に送り、糖新生(糖をつくる過程)の材料にするため。
4.〇 正しい。糖取り込み抑制は、糖質コルチコイドの作用である。なぜなら、糖質コルチコイドは、インスリンの作用を弱め(インスリン抵抗性を生じさせ)、筋肉や脂肪細胞によるグルコースの取り込みを抑制するため。
国試オタク 