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問題31 足関節外側側副靭帯完全断裂時の固定期間で正しいのはどれか。
1.約1週
2.約3週
3.約7週
4.約12週
答え.3
解説
足関節外側側副靱帯は、人体において存在しますか?、私が知る限り、肘関節と膝関節において外側側副靱帯がある。もしご存じの方いらしたら、コメント欄にてご協力をお願いします。なお、当問題については、足関節外側側副靱帯を「外側靭帯」と変換させて解いた。
グレードⅠ:靭帯が引き延ばされた状態
グレードⅡ:靭帯が部分断裂した状態
グレードⅢ:靭帯が完全断裂した状態
グレードⅢの「靭帯の完全断裂」の場合にはもっとも重傷で、外くるぶしが腫れて血腫が溜まり、痛みが強くなるので歩行は困難となる。
1.× 約1週
グレードⅠ(靭帯が引き延ばされた状態)は、アイシングとテーピングをして安静にしていれば、約1~2週間程度で回復が見込める。
2.× 約3週
グレードⅡ(靭帯が部分断裂した状態)は、ギブスでの固定にて3週間程度で回復が見込める。
3.〇 正しい。約7週が、足関節外側側副靭帯完全断裂時の固定期間である。
グレードⅢ(靭帯の完全断裂)は、約7週の固定期間が必要である。なぜなら、外くるぶしが腫れて血腫が溜まり、痛みが強くなるので歩行は困難となるため。
4.× 約12週
12週間の固定は必要しない。長い固定期間は廃用症候群をきたす恐れがある。廃用症候群とは、病気やケガなどの治療のため、長期間にわたって安静状態を継続することにより、身体能力の大幅な低下や精神状態に悪影響をもたらす症状のこと。関節拘縮や筋萎縮、褥瘡などの局所性症状だけでなく、起立性低血圧や心肺機能の低下、精神症状などの症状も含まれる。一度生じると、回復には多くの時間を要し、寝たきりの最大のリスクとなるため予防が重要である。廃用症候群の進行は速く、特に高齢者はその現象が顕著である。1週間寝たままの状態を続けると、10~15%程度の筋力低下が見られることもある。
外側靭帯は、前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯を合わせていう。
【足関節靭帯損傷の受傷原因】
足関節の内反や外反が強い外力でかかる捻挫が最も多い。
内反捻挫は、足関節外側靭帯(前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯)が損傷される。
外反捻挫は、足関節内側靭帯(三角靭帯)が損傷される。
【頻度】
外反捻挫より内反捻挫が多い。
足関節外側靭帯(前距腓靭帯、踵腓靭帯、後距腓靭帯)の中でも前距腓靭帯が多く損傷される。
なぜなら、足関節の可動域が、外反より内反の方が大きく、内反・底屈に過強制力がかかるため。
問題32 巻軸包帯を図に示す。矢印部の名称はどれか。
1.帯頭
2.帯身
3.帯表
4.帯尾
答え.1
解説
帯頭:軸(巻軸)の両端
帯耳:一般的に帯身の両端
帯身:包帯を広げた時の表面
帯尾:包帯を巻軸状に巻き始め、最終の端の部分
帯軸:包帯が巻となった本体部分。
1.〇 正しい。帯頭が、矢印部の名称である。
帯頭とは、軸(巻軸)の両端である。
2.× 帯身
帯身とは、包帯を広げた時の表面である。
3.× 帯表
帯表とは、包帯の表側(外側)をいう。
4.× 帯尾
帯尾とは、包帯を巻軸状に巻き始め、最終の端の部分である。
問題33 ギプス包帯の目的で誤っているのはどれか。
1.整復位の保持
2.可動域の制限
3.関節拘縮の予防
4.変形の矯正
答え.3
解説
内固定法とは、鋼線やネジなどの金属で骨折した部分を体の中で直接固定する方法のこと。
外固定法とは、ギプス包帯法やギプス副子法、装具療法で固定する方法のこと。
1~2.4.〇 正しい。整復位の保持/可動域の制限/変形の矯正
ギプス包帯法とは、ケガをした患部を固定して安静にするための包帯法のひとつである。
3.× 関節拘縮の予防は、ギプス包帯の目的ではない。
関節拘縮とは、関節の不動により、線維化することで 関節可動域減少が引き起こされ固定することである。したがって、ギプス包帯により、関節拘縮が生じやすい。ギプス包帯は患部を固定し、可動域を制限するため、長期間にわたってギプスを使用すると、関節拘縮のリスクがある。関節拘縮の予防には、関節可動域 〈 ROM 〉 訓練が実施されることがある。
問題34 基本包帯法で誤っているのはどれか。
1.環行帯:第1行の上にそのまま重ねて第2行を巻く。
2.螺旋帯:包帯が重ならないように間隔をあけて巻く。
3.亀甲帯:屈側で交差させ8の字を描くように巻く。
4.麦穂帯:8の字の交点が順次少しずれるように巻く。
答え.2
解説
1.〇 正しい。環行帯:第1行の上にそのまま重ねて第2行を巻く。
環行帯(かんこうたい)の巻き方である。同じ位置に重ねて巻く方法である。
2.× 包帯が重ならないように間隔をあけて巻くのは、「螺旋帯」ではなく蛇行帯である。
螺旋帯(らせんたい)の巻き方は、包帯を1/2~1/3程度重ねながら、らせん状に巻く方法である。広範囲の保護・固定をする場合や、ガーゼの保護や副え木を固定する場合などに用いられる。一方、蛇行帯(だこうたい)とは、骨折部位のギプスシャーレや副え木を固定するために用いられ、包帯を重ねず、等間隔を空けて巻く方法である。骨折や脱臼などの治療において一時的な固定を行う際に使用される。弾性包帯のような伸縮性のある包帯では、ギプスシャーレや副え木をしっかり固定することが難しいため、伸縮性が低い包帯が用いられる。
3.〇 正しい。亀甲帯:屈側で交差させ8の字を描くように巻く。
亀甲帯(きっこうたい)の巻き方である。関節部位を屈側で交差させながら交互に巻く方法である。
4.〇 正しい。麦穂帯:8の字の交点が順次少しずれるように巻く。
麦穂帯(ばくすいたい)の巻き方である。手関節、足関節、股関節、肩といった屈曲する部位、下腿などの太さが一定でない部位に対して行われる方法である。8の字を描くように交差させながら巻く。関節部分をきれいに覆うことができるだけでなく、各関節の良肢位を保ったまま固定できる。
問題35 デゾー包帯で「三角帯」を用いるのはどれか。
1.第1帯
2.第2帯
3.第3帯
4.第4帯
答え.3
解説
鎖骨骨折時の固定法である。腋→肩→肘の順番で包帯が巻かれる。
【目的】
第1帯:枕子の固定
第2帯:患肢の固定
第3帯:患部の固定・患肢の保持
第4帯:提肘(患肢の吊り)
1.× 第1帯:枕子の固定
2.× 第2帯:患肢の固定
3.〇 正しい。第3帯は、デゾー包帯で「三角帯」を用いる。
なぜなら、第3帯にて、腋→肩→肘の順番で包帯が巻かれるため。
4.× 第4帯:提肘(患肢の吊り)