第34回(R8年)柔道整復師国家試験 解説【午前31~35】

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問題31 膝関節半月板損傷で正しいのはどれか。

1.外側半月板損傷が多い。
2.外側側副靱帯損傷を合併することが多い。
3.高齢者では円板状半月が背景にある。
4.膝関節屈曲時に下腿回旋が加わり発生する。

解答

解説

半月板とは?

半月板とは、膝関節の大腿骨と脛骨の間にある板で、内側・外側にそれぞれがある。役割として衝撃吸収と安定化をはたす。損傷した場合、膝の曲げ伸ばしの際に痛みやひっかかりが起こる。重度の場合は、膝に水(関節液)がたまったり、急に膝が動かなくなる「ロッキング」が起こり、歩けなくなるほど痛みが生じる。

1.× 「外側」ではなく内側半月板損傷が多い。なぜなら、内側半月板は内側側副靱帯に付着しているため。したがって、可動性が低く、損傷されやすい。一方で、半月板の外縁は外側側副靭帯に付着していない。
・半月板の形状には2つのタイプがあり、内側半月板はC字型で、外側半月板はより円板状である。

2.× 「外側側副靱帯」ではなく内側側副靱帯損傷を合併することが多い。なぜなら、内側半月板は内側側副靱帯に付着しているため。したがって、可動性が低く、損傷されやすい。

3.× 高齢者では円板状半月が背景にあるのは、外側半月板である。また、高齢者ではなく、むしろ若年で半月板損傷を起こしやすい。
・高齢者の半月板損傷は、退行性変化(老化による組織の弱さ)が主な原因となる。加齢に伴い、半月板の組織が薄く、脆くなり、損傷しやすくなる。

4.〇 正しい。膝関節屈曲時に下腿回旋が加わり発生する。なぜなら、半月板損傷は、膝関節屈曲位で荷重がかかった状態に、下腿の回旋やねじれが加わることで生じやすいため。

 

 

 

 

 

問題32 膝関節半月板損傷の検査法で膝屈曲角度が最も大きいのはどれか。

1.ボウストリングテスト
2.ステインマンテスト
3.マックマレーテスト
4.ワトソン・ジョーンズテスト

解答

解説
1.× ボウストリングテストは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症の検査である。SLR(下肢伸展挙上テスト)の後、検査者が患者の膝の裏側を圧迫する。痛みがある場合、腰椎椎間板ヘルニアの可能性がある。

2.× ステインマンテストは、膝関節の半月板損傷を診断するための検査方法である。膝、股関節を屈曲(各関節90度屈曲位程度で、最大屈曲位ではない)し、検者は足関節を保持し下腿の内・外旋を行い膝関節の痛みの誘発の有無を調べる(膝の屈曲により痛みが出現する場合には痛みのない範囲で行う)。内旋時に外側に痛みの誘発があれば外側半月板の障害を推定する。外旋時に内側に痛みの誘発があれば内側半月板の障害を推測できる。内旋で内側に、外旋で外側が痛む場合は、滑膜の炎症、関節包の肥厚・変形・過緊張を疑う。

3.〇 正しい。マックマレーテストは、膝関節半月板損傷の検査法で膝屈曲角度が最も大きい。
・マックマレーテスト(McMurray Test)は、半月板損傷を検査する。①背臥位で膝を完全に屈曲膝関節最大屈曲位から伸展)させ片手で踵部を保持する。②下腿を外旋させながら膝を伸展させたときに痛みやクリックを感じれば内側半月の損傷、下腿を内旋させながら膝を伸展させたときに生じるならば外側半月の損傷を示唆する。

4.× ワトソン・ジョーンズテスト(Watson-Jones test)は、半月板損傷の検査である。 背臥位になってもらい、右手で踵骨を持ち、左手で膝を固定した状態で、右手で軽くトントンと足を上げる(膝関節伸展方向に操作)。痛みの誘発で陽性となる。

 

 

 

 

 

問題33 下腿三頭筋肉離れで正しいのはどれか。

1.テニスレッグとも呼ばれる。
2.腓腹筋内側頭の筋腹に好発する。
3.青年期に好発する。
4.疼痛はアキレス腱断裂に比べ軽微である。

解答

解説

肉離れとは?

肉離れとは、筋肉が過度に引き伸ばされたり、筋肉が縮んだ状態から引き伸ばされた際に筋線維が切れることである。肉離れの予防として、①柔軟性の向上、②血行改善、③アイシング、④違和感があった際の中断が必要となる。

【好発部位】
大腿四頭筋:太ももの前側(大腿直筋)で起こりやすい。なぜなら、股関節と膝関節の二つの関節の動きに作用する二関節筋であるため。
ハムストリングス:大腿二頭筋(筋腱移行部)で起こりやすい。
下腿三頭筋(テニスレッグ):筋線維の多くは筋腱移行部での部分損傷で、特に腓腹筋内側頭で起こりやすい。10代からみられ、各年齢層にまんべんなく発生する。受傷機序として、日常生活中やスポーツ現場では階段を下りた際や、ランニングやダッシュの途中などにふくらはぎに鋭い痛みが走り、その後の歩行が困難になるケースがよく見られる。足関節底屈の際、親指のほうが大きく力を発揮するのに適しており、親指側に力が入りやすいため、外側より内側のほうが受傷しやすい。

1.〇 正しい。テニスレッグとも呼ばれる。なぜなら、テニスのダッシュ動作の踏み込みで生じやすかったため。

2.× 腓腹筋内側頭の「筋腹」ではなく筋腱移行部に好発する。なぜなら、筋肉から腱へ変わる境目で、力が集まりやすい部位である。

3.× 「青年期」ではなく中高年に好発する。なぜなら、加齢により、筋の伸張性も低下しているため。例えば、休日に久しぶりにテニスやランニングをした40〜50代で、踏み込みの瞬間に受傷する流れが多い。

4.× 必ずしも、疼痛はアキレス腱断裂に比べ「軽微である」と断言できない。なぜなら、疼痛は、主観的な評価であり、両者ともに急性の強い痛みが伴うため。

 

 

 

 

 

問題34 下腿三頭筋肉離れの疼痛誘発テストで抵抗を加える部位はどれか。

1.下腿遠位部前面
2.下腿遠位部後面
3.足背部
4.足底部

解答

解説
1.× 下腿遠位部前面は、膝関節伸展に対しての抵抗部位である。

2.× 下腿遠位部後面は、膝関節屈曲に対しての抵抗部位である。

3.× 足背部は、足関節背屈に対しての抵抗部位である。

4.〇 正しい。足底部は、下腿三頭筋肉離れの疼痛誘発テストで抵抗を加える部位である。なぜなら、足底部は、足関節底屈に対して抵抗できるため。下腿三頭筋は、足関節底屈を行う筋であり、下腿三頭筋肉離れが起こると、足関節底屈に抵抗をかけて収縮時痛をみることができる。

肉離れとは?

肉離れとは、筋肉が過度に引き伸ばされたり、筋肉が縮んだ状態から引き伸ばされた際に筋線維が切れることである。肉離れの予防として、①柔軟性の向上、②血行改善、③アイシング、④違和感があった際の中断が必要となる。

【好発部位】
大腿四頭筋:太ももの前側(大腿直筋)で起こりやすい。なぜなら、股関節と膝関節の二つの関節の動きに作用する二関節筋であるため。
ハムストリングス:大腿二頭筋(筋腱移行部)で起こりやすい。
下腿三頭筋:筋線維の多くは筋腱移行部での部分損傷で、特に腓腹筋内側頭で起こりやすい。10代からみられ、各年齢層にまんべんなく発生する。受傷機序として、日常生活中やスポーツ現場では階段を下りた際や、ランニングやダッシュの途中などにふくらはぎに鋭い痛みが走り、その後の歩行が困難になるケースがよく見られる。足関節底屈の際、親指のほうが大きく力を発揮するのに適しており、親指側に力が入りやすいため、外側より内側のほうが受傷しやすい。

 

 

 

 

 

問題35 アキレス腱断裂の固定で正しいのはどれか。

1.免荷は不要である。
2.自然下垂位で固定する。
3.初期の固定肢位を維持する。
4.4~5週で固定を除去する。

解答

解説

アキレス腱断裂とは?

アキレス腱断裂は、完全断裂と部分断裂にわけられる。したがって、断裂の程度に応じて保存療法と手術療法のどちらかに選択される。
【保存療法の治療】最大6週間、アキレス腱にストレスが加わらないようにする。大腿中央から足MP関節手前まで副子固定を行い、膝関節:90°屈曲位、足関節:最大底屈位または自然下垂位にする。このときに、踵部は、アキレス腱断裂の固定において圧迫がかかりやすい部位である。固定装置が踵部に適切な圧力を与えることで、アキレス腱の治療に必要な安定性が確保されるが、その反面、皮膚障害が生じやすい。

1.× 免荷は、「不要」ではなく必要である。なぜなら、荷重することでアキレス腱にストレスが加わわり、症状の増悪につながるため。

2.〇 正しい。自然下垂位で固定する。なぜなら、アキレス腱に伸長ストレスを避け、断裂端を近づけるため。
・膝関節:90°屈曲位、足関節:最大底屈位または自然下垂位にする。

3.× 初期の固定肢位を「維持しない」。なぜなら、アキレス腱断裂の固定は、治癒に合わせて徐々に中間位へ戻していくため。医師の指示に従いながら、「最大底屈位:2週→自然下垂位:2週→中間位:2週」というように段階的に戻す。

4.× 必ずしも、4~5週で固定を除去する「ことはしない」。なぜなら、4〜5週で固定を除去するのは一般的には早すぎるため。4〜5週で完全に外してしまうと、再断裂リスクの危険が高まる。最大6週間という資料はあるが、医師の指示に従って判断すべきである。

 

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