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問題31.急性胆嚢炎で疼痛がみられる部位はどれか。
1.右季肋部
2.右下腹部
3.左季肋部
4.左下腹部
解答1
解説

(※図引用:「腹痛」ソージュ山下町内科クリニック様HPより)
急性胆嚢炎とは、胆のうに炎症が生じた状態である。 胆のうがむくんで腫れ、炎症の進行とともに胆のうの壁が壊死していく。 症状は、初期には上腹部の不快感や鈍痛で、炎症の進行とともに右季肋部痛(右の肋骨の下あたり)になり、次第に激痛になる。原因の90%は、胆のうの中の胆石が胆嚢の出口に詰まることである。胆石は、脂質の多い食生活でみられやすい。
1.〇 正しい。右季肋部は、急性胆嚢炎で疼痛がみられる部位である。なぜなら、胆嚢は、肝臓の下面、すなわち右季肋部に位置する臓器でるため。したがって、胆嚢に炎症が起こると、その部位の体表に一致して痛みが出る。
2.× 右下腹部は、急性虫垂炎などに特徴的な部位である。
3.× 左季肋部は、主に脾臓や膵臓の病変でみられる。
4.× 左下腹部は、主にS状結腸炎の病変でみられる。
問題32.かぜ症候群の原因病原体で最も多いのはどれか。
1.細菌
2.ウイルス
3.クラミジア
4.マイコプラズマ
解答2
解説
かぜ症候群とは、鼻やのど、気管支などにウイルスが侵入して感染し、急性の炎症を伴う病気である。症状として、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの総称である。
1.× 細菌からかぜ症候群へ発生することは、二次感染(ウイルス感染後に免疫低下で起こる)としてあるが、一次的原因ではない。例えば、溶連菌感染症である。溶連菌感染症とは、溶連菌(溶血性性連鎖球菌)という細菌に感染することによって、かぜ症候群と呼ばれる上気道感染症や皮膚の化膿を引き起こす感染症である。
2.〇 正しい。ウイルスは、かぜ症候群の原因病原体で最も多い。
・かぜ症候群とは、鼻やのど、気管支などにウイルスが侵入して感染し、急性の炎症を伴う病気である。症状として、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、咳、たん、発熱などの総称である。
3.× クラミジアとは、日本国内で最も多い性感染症(STD)の一つで、クラミジア感染症とも呼ばれており、クラミジア・トラコマチスという病原体(細菌)が、性行為などにより粘膜に感染する。 感染した場合、クラミジア性尿道炎(男性)、クラミジア性子宮頚管炎(女性)、咽頭クラミジア(男性・女性)などの病気を引き起こす。また、出産時に母子感染する場合、分娩時の産道感染を引き起こす。出生後1週間前後に発症する結膜炎(目が赤くなり「目やに」の増加)、出生後1カ月前後には肺炎( 咳、哺乳力が低下)する。陽性者には内服薬(抗菌薬)を投与して治療する。
4.× マイコプラズマとは、「肺炎マイコプラズマ肺炎」をきたす細菌のことである。肺炎マイコプラズマ肺炎は、呼吸器感染症で、小児や若い人の肺炎の原因としては、比較的多いものの1つである。例年、患者として報告されるもののうち約80%は14歳以下であるが、成人の報告もみられる。
問題33.特発性血小板減少性紫斑病の原因はどれか。
1.自己抗体産生
2.遺伝子異常
3.ビタミンC欠乏
4.骨髄巨核球減少
解答1
解説
特発性血小板減少性紫斑病とは、血液中の血小板が減少することにより出血しやすくなる病気である。原因は不明であるが、体の中の免疫反応が過剰になり、自分の血小板を攻撃してしまうために、血小板が減少するといわれている。
1.〇 正しい。自己抗体産生は、特発性血小板減少性紫斑病の原因である。特発性血小板減少性紫斑病は、自分の体の中の血小板に対して自己抗体(自分自身の細胞を攻撃してしまう抗体)が作られることで発症すると考えられている。
2.× 遺伝子異常ではなく、後天的な自己免疫疾患である。
3.× ビタミンC欠乏により、壊血病となる。
・壊血病とは、ビタミンC欠乏が原因で起こる結合組織の異常から毛細血管が脆弱化して出血しやすくなる病気である。
4.× 骨髄巨核球は、「減少」ではなく増加する。なぜなら、特発性血小板減少性紫斑症では、血小板が脾臓などで壊されて減ってしまうため。したがって、骨髄ではそれを補おうとして巨核球の数はむしろ増えていることが多い。ちなみに、巨核球減少は、再生不良性貧血や骨髄異形成症候群など別疾患でみられる。
・巨核球とは、骨の中にある骨髄で血小板をつくる大きな細胞である。普通の細胞よりもはるかに大きく、細胞の中から小さなかけらをちぎるようにして血小板を作り出す。
問題34.誤っている組合せはどれか。
1.痛風:プリン体
2.アジソン(Addison)病:コルチゾール
3.褐色細胞腫:カテコラミン
4.尿崩症:アルドステロン
解答4
解説
1.〇 正しい。痛風:プリン体
・痛風とは、体内で尿酸が過剰になると、関節にたまって結晶化し、炎症を引き起こして腫れや痛みを生じる病気である。風が患部に吹きつけるだけで激しい痛みが走ることから痛風と名づけられたといわれている。男性に頻発する単関節炎で、下肢、特に第1中足趾関節に好発する。尿酸はプリン体の代謝の最終産物として産生され、代謝異常があると尿酸の産生過剰・排泄障害が生じ高尿酸血症となる。高尿酸血症は痛風や腎臓などの臓器障害を引き起こすほか、糖尿病や脂質異常症などの生活習慣を合併しやすい。
2.〇 正しい。アジソン病:コルチゾール
・アジソン病とは、副腎皮質機能低下症ともいい、るいそう(やせ)と色素沈着など特徴的である。副腎皮質ホルモンには、コルチゾール・アルドステロン・アンドロゲン(男性ホルモン)などがある。コルチゾール:血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節など、さまざまな働きがあるが、過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
3.〇 正しい。褐色細胞腫:カテコラミン
・褐色細胞腫とは、交感神経(自律神経の一種)に働きかけるホルモンであるカテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリンなど)の産生能を有する腫瘍である。主に、腎臓の上に位置する副腎髄質から発生する。カテコラミンは、交感神経に働いて、身体中の血管を収縮させたり、心臓の収縮能を増加させることで、脳や腎臓などの臓器への血流調整に、重要な役割を果たす。褐色細胞腫ではこのカテコラミンが過剰に分泌され、高血圧や頭痛、動悸、発汗、不安感、便秘、腸閉塞(麻痺性イレウス)など多様な症状を呈する。また、糖尿病、脂質異常症を併発することもある。
4.× 尿崩症は、「アルドステロン」ではなく抗利尿ホルモン(バソプレシン)である。
・尿崩症とは、多尿 (3L/日以上)を呈し、多尿と希釈尿を引き起こす状態である。尿崩症には2種類あり、①中枢性尿崩症(抗利尿ホルモンの分泌低下)と、②腎性尿崩症(ホルモンの作用障害)がある。
・アルドステロンとは、腎臓に作用してナトリウムと水の再吸収を促進し、循環血漿量増加を促し血圧を上昇させる。アルドステロンが過剰に分泌されると、高血圧や低カリウム血症、筋力低下などがみられる。
問題35.糖尿病で正しいのはどれか。
1.インスリンは膵臓から胆嚢に放出される。
2.1型糖尿病はインスリン非依存型である。
3.1型糖尿病は2型糖尿病より多い。
4.HbA1cは糖尿病の診断に有意義である。
解答4
解説
・1型糖尿病とは、原因が自己免疫異常によるインスリン分泌細胞の破壊などがあげられる糖尿病である。小児~思春期の発症が多く、肥満とは関係ないのが特徴である。
・2型糖尿病の原因は生活習慣の乱れなどによるインスリンの分泌低下である。
1.× インスリンは、膵臓(ランゲルハンス島β細胞)から「胆嚢」ではなく血液に放出される。
・インスリンとは、膵臓のβ細胞で産生されるペプチドホルモンである。血中を流れるブドウ糖が、肝臓、脂肪細胞、骨格筋細胞に取り込まれるよう促し、炭水化物、タンパク質、脂肪の代謝を調節する。
・胆嚢とは、胆汁を貯蔵し、必要に応じて腸に放出する役割を持つ臓器である。肝臓の右葉の下に位置し、長さは10cm、幅は4cm程度で、50〜60mlの胆汁を貯えることができる。
2.× 「1型」ではなく2型糖尿病は、インスリン非依存型である。なぜなら、1型糖尿病では自己免疫反応により膵β細胞が破壊され、インスリンをほとんど分泌できなくなるため。したがって、外からのインスリン補充が絶対的に必要となる。
・インスリン非依存型とは、2型糖尿病のことで、生命維持のためにインスリン注射が必須ではない。
3.× 逆である。「2型糖尿病」は「1型糖尿病」より多い。なぜなら、糖尿病全体の約95%は2型糖尿病であるため。2型糖尿病は、生活習慣病の一つとして中高年に多い。
4.〇 正しい。HbA1cは、糖尿病の診断に有意義である。
・HbA1cとは、1~2か月の平均的な血糖値を表す。糖尿病の診断などに用いる。
国試オタク 