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26.錐体路が通過するのはどれか。
1.脳梁
2.内包
3.橋被蓋
4.後索
解答2
解説
1.× 脳梁とは、左右の大脳半球をつなぐ交連線維の太い束である。左右の大脳皮質の間で情報をやり取りする経路である。小脳は、3対の脳脚により脳幹と結合している。それぞれの小脳脚は上小脳脚・中小脳脚・下小脳脚と呼ばれる。結合は上小脳脚で中脳と、中小脳脚で橋と、下小脳脚で延髄と結合している。
2.〇 正しい。内包は、錐体路が通過する。錐体路とは、大脳皮質運動野―放線冠―内包後脚―大脳脚―延髄―錐体交叉―脊髄前角細胞という経路をたどる。障害されることで片麻痺などの症状をきたす。
3.× 橋被蓋は、睡眠や覚醒、運動制御などに関与する。
4.× 後索は、脊髄の後部に位置し、主に触覚や振動覚などを伝える。
27.体液のpH調節に関与するのはどれか。
1.心臓
2.肝臓
3.膵臓
4.腎臓
解答4
解説
1.× 心臓とは、収縮と拡張を繰り返して、血液を循環させる働きを持つ器官である。
2.× 肝臓とは、有害物質を無毒化し排泄する臓器である。ほかにも①代謝、②貯蔵、③胆汁の生成・排泄、④生体防御の働きを持つ。
3.× 膵臓とは、消化酵素を含む体液(膵液)を膵管から十二指腸に出す外分泌と、血糖などをコントロールするホルモンを血中に出す内分泌の両方の働きをもつ臓器である。
4.〇 正しい。腎臓は、体液のpH調節に関与する。腎臓とは、老廃物や余分な水分、塩分などを尿として排泄することで、体の中の水分量やナトリウムやカリウムといったイオンバランスを適正に保ったり、血液の酸性・アルカリ性を調節したり、体内を常に最適な環境にする機能がある。
代謝性アルカローシスは、嘔吐などで起こる。嘔吐により胃液(酸性)が失われ、HCO3−が高値となるのが特徴である。一方、代謝性アシドーシスとは、HCO₃⁻(重炭酸イオン)が低下している状態である。重炭酸イオンを含んだ膵液や胆汁の喪失、腎臓での再吸収障害、体内の酸性物質が過剰になり、その中和のための消費増大によって起こる。代償として、CO₂を排出する呼吸代償(呼吸性アルカローシス)が起こる。
28.血流の自己調節が顕著な臓器はどれか。
1.肝臓
2.膵臓
3.腎臓
4.副腎
解答3
解説
血流の自己調節とは、血圧が変動しても臓器への血流量を一定に保つ仕組みである。脳や心臓、腎臓には自己調節能が備わっている。
1.× 肝臓とは、有害物質を無毒化し排泄する臓器である。ほかにも①代謝、②貯蔵、③胆汁の生成・排泄、④生体防御の働きを持つ。
2.× 膵臓とは、消化酵素を含む体液(膵液)を膵管から十二指腸に出す外分泌と、血糖などをコントロールするホルモンを血中に出す内分泌の両方の働きをもつ臓器である。
3.〇 正しい。腎臓は、血流の自己調節が顕著な臓器である。腎臓では、血流の自己調節がみられる。①筋原性調節、②管球体フィードバック機構があり、①筋原性調節とは、血圧が上昇すると、腎血管が収縮して糸球体への血流量を減少させる。②管球体フィードバック機構とは、尿細管での塩分濃度を感知し、糸球体への血流を調整する。 これらの機構により、腎臓は糸球体濾過量(GFR)を一定に保つ。ちなみに、腎臓とは、老廃物や余分な水分、塩分などを尿として排泄することで、体の中の水分量やナトリウムやカリウムといったイオンバランスを適正に保ったり、血液の酸性・アルカリ性を調節したり、体内を常に最適な環境にする機能がある。
4.× 副腎とは、腎臓の上端に位置する臓器でホルモンを分泌する役割を担っている。副腎髄質から、①アドレナリン、②ノルアドレナリン、③ドーパミンがあり、これらを総称してカテコールアミンという。コルチゾールは、血糖値の上昇や脂質・蛋白質代謝の亢進、免疫抑制・抗炎症作用、血圧の調節など、さまざまな働きがあるが、過剰になるとクッシング症候群、不足するとアジソン病を引き起こす。
①球状帯:電解質コルチコイド(アルドステロン)を産生する。皮膜直下の薄い層で、皮質細胞が球状の塊を形成する。
②束状帯:糖質コルチコイド(コルチゾール)を産生する。最も厚い層で、細胞は縦に並び、細胞索を形成する。その間を洞様毛細血管が髄質に向かって走行する。
③網状帯:アンドロゲンを産生する。皮質の最深部で、網状をなす細胞索からなる。
29.膵液のpHはどれか。
1.弱アルカリ性
2.中性
3.弱酸性
4.強酸性
解答1
解説
1.〇 正しい。弱アルカリ性は、膵液のpH(7.5~8.5)である。なぜなら、胃酸を中和する働きを持つため。胃内容物は、酸性(pH 1~2)である。したがって、膵液に含まれる 重炭酸イオン(HCO₃⁻) が、この酸性を中和し、消化酵素が働くために適した環境にする。
2~4.× 中性/弱酸性/強酸性は、膵液のpHではない。胃液が酸性(pH 1~2)である。膵液は中和させる働きを持つ。
30.外気温が上昇すると起こるのはどれか。
1.皮膚血流量が減少する。
2.汗腺支配の交感神経活動が低下する。
3.抗利尿ホルモンの分泌量が増加する。
4.甲状腺ホルモンの分泌量が増加する。
解答3
解説
1.× 皮膚血流量が、「減少」ではなく増加する。なぜなら、外気温が上昇すると、体温を放散するために皮膚血管が拡張するため。
2.× 汗腺支配の交感神経活動が「低下」ではなく亢進する。なぜなら、外気温が上昇すると、発汗が促進されるため。
3.〇 正しい。抗利尿ホルモンの分泌量が増加する。なぜなら、外気温が上昇すると、発汗が増加し、体内の水分が失われやすくなるため。したがって、抗利尿ホルモン(ADH, バソプレシン)の分泌が増加し、腎臓での水分再吸収が促進される。
4.× 甲状腺ホルモンの分泌量が「増加」ではなく減少する。なぜなら、甲状腺ホルモン(T3、T4)は基礎代謝を高め、熱産生を促進するが、外気温が上昇した場合、熱産生を抑えるために分泌量が減少されるため。ちなみに、甲状腺ホルモンとは、サイロキシン(T4)とトリヨードサイロニン(T3)があり、新陳代謝を調節している。脈拍数や体温、自律神経の働きを調節し、エネルギーの消費を一定に保つ働きがある。
①組織の粘弾性の改善
②局所新陳代謝の向上
③循環の改善
慢性的な疼痛に対する温熱療法の生理学的影響として、血行の改善によるケミカルメディエーター(痛み物質)の除去、二次的な筋スパズムの軽減、疼痛閾値の上昇などがある。