第26回(H30年)はり師きゅう師国家試験 解説【午後106~110】

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問題106 八会穴の会の部位はどれか。

1.前正中線上、胸骨体下端の下方1寸
2.前正中線上、第4肋間と同じ高さ
3.前正中線上、臍中央の上方4寸
4.前正中線上、臍中央の上方6寸

解答

解説

八会穴

八会穴

腑会-中脘【任】、血会-膈兪【膀】、臟会-章門【肝】、骨会-大杼【膀】、筋会-陽陵泉【胆】、脈会-太淵【肺】、髄会-懸鍾【胆】、気会-膻中【任】

1.× 前正中線上、胸骨体下端の下方1寸は、鳩尾である。任脈の絡穴に該当する。

2.× 前正中線上、第4肋間と同じ高さは、膻中である。任脈の募穴に該当する。

3.〇 正しい。前正中線上、臍中央の上方4寸は、八会穴の会の部位である。八会穴は、腑会-中脘【任】にあたる。

4.× 前正中線上、臍中央の上方6寸は、巨闕である。心の募穴に該当する。

 

 

 

 

 

問題107 経穴と体表指標の組合せで同じ高さにあるのはどれか。

1.天鼎:甲状軟骨上縁
2.天柱:外後頭隆起
3.胞肓:仙骨裂孔
4.髀関:大転子頂点

解答

解説
1.× 天鼎は、「甲状軟骨上縁」ではなく輪状軟骨と同じ高さである。ちなみに、天鼎(※読み:てんてい)は、前頸部、輪状軟骨と同じ高さ、胸鎖乳突筋の後縁に位置する。

2.× 天柱は、「外後頭隆起」ではなく第2頸椎棘突起上縁と同じ高さである。ちなみに、天柱(※読み:てんちゅう)は、後頸部、第2頸椎棘突起上縁と同じ高さ、僧帽筋外縁の陥凹部に位置する。

3.× 胞肓は、「仙骨裂孔」ではなく第2後仙骨孔と同じ高さである。ちなみに、胞肓(※読み:ほうこう)は、殿部、第2後仙骨孔と同じ高さ、正中仙骨稜の外方3寸に位置する。

4.〇 正しい。髀関は、大転子頂点と同じ高さである。ちなみに、髀関(※読み:ひかん)は、大腿前面、3筋(大腿直筋と縫工筋と大腿筋膜張筋)の近位部の間の陥凹部に位置する。

 

 

 

 

 

問題108 部位と経穴の組合せで正しいのはどれか。

1.大腿二頭筋と半腱様筋の間:膝陽関
2.外側広筋と大腿直筋腱の間:血海
3.薄筋と縫工筋の間:足五里
4.縫工筋と長内転筋の間:箕門

解答

解説
1.× 大腿二頭筋と半腱様筋の間は、「膝陽関」ではなく殷門である。
殷門は、大腿部後面、大腿二頭筋と半腱様筋の間、殿溝の下方6寸に位置する。深部に坐骨神経が通る。
膝陽関は、膝外側、大腿二頭筋腱と腸脛靭帯の間の陥凹部、大腿骨外側上顆の後上縁に位置する。

2.× 外側広筋と大腿直筋腱の間は、「血海」ではなく梁丘である。
梁丘は、大腿前外側、外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸に位置する。
血海は、大腿前内側、内側広筋隆起部、膝蓋骨底内端の上方2寸に位置する。

3.× 薄筋と縫工筋の間は、「足五里」ではなく陰包である。
陰包は、大腿部内側、薄筋と縫工筋の間、膝蓋骨底の上方4寸に位置する。
足五里は、大腿部内側、気衝の下方3寸、動脈拍動部に位置する。

4.〇 正しい。縫工筋と長内転筋の間は、箕門である。
箕門は、大腿内側、膝蓋骨庭内端と衝門を結ぶ線上、衝門から1/3、縫工筋と長内転筋の間、大腿動脈拍動部である。

 

 

 

 

 

問題109 取穴法で正しいのはどれか。

1.丘墟は、長指伸筋腱内側の陥凹部、外果尖の前下方に取る。
2.太衝は、第1・第2中足骨問、中足骨底接合部近位の陥凹部に取る。
3.水泉は、太渓の下1寸、踵骨隆起前方の陥凹部に取る。
4.申脈は、外果尖の直下、外果下縁と距骨の間の陥凹部に取る。

解答

解説
1.× 丘墟(※読み:きゅうきょ)は、長指伸筋腱「内側」ではなく外側の陥凹部、外果尖の前下方に取る。外果尖の前下方にあたる。

2.× 太衝(※読み:たいしょう)は、第1・第2中足骨問、中足骨底接合部「近位」ではなく遠位の陥凹部に取る。

3.〇 正しい。水泉(※読み:すいせん)は、太渓の下1寸、踵骨隆起前方の陥凹部に取る

4.× 申脈(※読み:しんみゃく)は、外果尖の直下、外果下縁と「距骨」ではなく踵骨の間の陥凹部に取る。

 

 

 

 

 

問題110 五要穴で慢性症状に用いるのに適した経穴の部位はどれか。

1.脛骨内側面の中央、内果実の上方5寸
2.内果尖とアキレス腱の間の陥凹部
3.腓骨の前方、外果尖の上方7寸
4.大腿二頭筋腱の内縁、膝窩橫紋上

解答

解説

MEMO

原穴は臓腑の病
郄穴は急性症状
絡穴は慢性症状に用いられる。

1.〇 正しい。脛骨内側面の中央、内果実の上方5寸は、五要穴で慢性症状に用いるのに適した経穴の部位である。蠡溝(※読み:れいこう)は、五要穴の肝の絡穴である。

2.× 内果尖とアキレス腱の間の陥凹部は、太渓(※読み:たいけい)である。太渓は、五要穴の腎の原穴である。

3.× 腓骨の前方、外果尖の上方7寸は、外丘(※読み:がいきゅう)である。外丘は、五要穴の胆の郄穴である。

4.× 大腿二頭筋腱の内縁、膝窩橫紋上は、浮郄(※読み:ふげき)である。浮郄は、足の太陽膀胱経である。

 

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