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問題101 痹証と十二刺の組合せで正しいのはどれか。
1.筋痹:恢刺
2.心痹:陰刺
3.寒痹:輸刺
4.骨痹:直鍼刺
解答1
解説
1.〇 正しい。筋痹:恢刺
恢刺とは、筋痹のとき、まず直刺し、その後に方向を変えたり揺らしたりする方法である。
2.× 心痹は、「陰刺」ではなく偶刺である。
偶刺とは、心痹のとき、胸部と背部の圧痛・反応点を前後から刺す方法である。2本使用する。
陰刺とは、寒厥のとき、左右の太渓穴に同時に刺入する方法である。
3.× 寒痹は、「輸刺」ではなく斉刺や揚刺である。
斉刺とは、寒気・痹気の範囲が狭く深部のとき、中心とその両側に刺す方法である。3本使用する。
揚刺とは、寒気の範囲が広く大きいとき、その中心と、四隅から中心に向かって刺す方法である。5本使用する。
輸刺とは、気が盛んで熱があるとき、真っ直ぐ深く刺し、真っ直ぐに抜く方法である。
4.× 骨痹は、「直鍼刺」ではなく短刺である。
短刺とは、骨痹のとき、鍼を揺すりながら骨に至らせ、上下にこする方法である。
直鍼刺とは、寒気の浅いとき、皮膚をつまんで引っ張り、これに刺す方法である。
問題102 経脈の流注で横隔膜を貫かないのはどれか。
1.手の太陰経
2.手の陽明経
3.足の少陰経
4.足の太陽経
解答4
解説
1.× 手の太陰経は、大腸から横隔膜を貫き肺へ流注する。
手の太陰肺経は、11穴あり、中府(※読み:ちゅうふ)から少商(※読み:しょうしょう)である。中府は、前胸部、第1肋間と同じ高さ、鎖骨下高の外側、前正中線の外方6寸に位置する。少商は、母指、末節骨橈側、爪甲角の近位外方1分(指寸)、爪甲橈側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点に位置する。
2.× 手の陽明経は、肺から横隔膜を貫き大腸へ流注する。
手の陽明大腸経は、20穴あり、商陽(※読み:しょうよう)から迎香(※読み:げいこう)である。商陽は、示指、末筋骨橈側、爪甲角の近位外方1分(指寸)、爪甲橈側縁の垂線と爪甲基底部の水平線の交点に位置する。迎香は、顔面部、鼻唇溝中、鼻翼外縁中点と同じ高さに位置する。
3.× 足の少陰経は、腎から肝へさらに横隔膜を貫き大腸へ流注する。
足の少陰腎経は、27穴あり、湧泉(※読み:ゆうせん)から兪府(※読み:ゆふ)である。湧泉は、足底、足指屈曲時、足底の最陥凹部に位置する。兪府は、前胸部、鎖骨下縁、前正中線の外方2寸に位置する。
4.〇 正しい。足の太陽経は、経脈の流注で横隔膜を貫かない。
足の太陽経は、脊柱起立筋を通り、腎から膀胱へ流注する。足の太陽膀胱経は、67穴あり、晴明(※読み:せいめい)から至陰(※読み:しいん)である。晴明は、顔面部、内眼角の内上方と眼窩内側壁の間の陥凹部に位置する。至陰は、足の第5指、末節骨外側、爪甲角の近位外方1分(指寸)、爪甲外の垂線と爪甲基底部の水平線の交点に位置する。
問題103 骨度で最も長いのはどれか。
1.委中から承山
2.曲泉から中都
3.陰谷から復溜
4.陰陵泉から三陰交
解答3
解説
1.× 委中から承山は、8寸である。
委中(※読み:いちゅう)は、膝後面、膝窩横紋の中点に位置する。
承山(※読み:しょうざん)は、下腿後面、腓腹筋筋腹とアキレス腱の移行部に位置する。
2.× 曲泉から中都は、8寸である。
曲泉(※読み:きょくせん)は、膝内側、半腱・半膜様筋腱内側の陥凹部、膝窩横紋の内側端に位置する。
中都(※読み:ちゅうと)は、下腿前内側、脛骨内側面の中央、内果尖の上方7寸に位置する。
3.〇 正しい。陰谷から復溜は、骨度で最も長い。
陰谷から復溜は、15寸である。
陰谷(※読み:いんこく)は、膝後内側、半腱様筋腱の外縁、膝窩横紋上に位置する。
復溜(※読み:ふくりゅう)は、下腿後内側、アキレス腱の前縁、内果尖の上方2寸に位置する。
4.× 陰陵泉から三陰交は、10寸である。
陰陵泉(※読み:いんりょうせん)は、下腿内側(脛側)、脛骨内側顆下縁と脛骨内縁が接する陥凹部に位置する。
三陰交(※読み:さんいんこう)は、下腿内側(脛側)、脛骨内縁の後側、内果尖の上方3寸に位置する。
骨度法とは、骨を基準にして、身体各所の長さを尺寸によって定める方法である。
骨度法:1尺10寸、1寸10分
【頭顔面部】
前髪際中点~後髪際中点:1尺2寸
眉間~前髮際中点:3寸
両額角際間:9寸
両乳様突起間:9寸
【胸腹部】
頸切痕~胸骨体端:9寸
胸骨体下端~臍中央:8寸
臍中央~恥骨結合上縁:5寸
両乳頭間:8寸
【上肢】
左右の肩甲棘内端縁間:6寸
中指尖~手関節横紋:8寸5分
腋窩横紋前端または後端~肘窩:9寸
肘窩~手関節横紋:1尺2寸
【下肢】
恥骨結合上縁~膝蓋骨上縁:1尺8寸
膝蓋骨尖~内果尖:1尺5寸
脛骨内側顆下縁~内果尖:1尺3寸
脛骨内側顆下縁~膝蓋骨尖:2寸
大転子頂点~膝窩:1尺9寸
殿溝~膝窩:1尺4寸
膝窩~外果尖:1尺6寸
内果尖~足底:3寸
足指尖~踵(足底):1尺2寸
問題104 八会穴の気会と同じ高さにある経穴はどれか。
1.梁門
2.大包
3.食竇
4.神封
解答4
解説
八会穴の気会は、膻中【任】である。
膻中(※読み:だんちゅう)は、前胸部、前正中線上、第4肋間と同じ高さに位置する。
1.× 梁門(※読み:りょうもん)
梁門は、上腹部、腈中央の上方4寸、前正中線の外方2寸に位置する。
2.× 大包(※読み:だいほう)
大包は、側胸部、第6肋間、中腋窩線上に位置する。
3.× 食竇(※読み:しょくとつ)
食竇は、前胸部、第5肋間、前正中線の外方6寸に位置する。
4.〇 正しい。神封は、八会穴の気会と同じ高さにある経穴である。
神封(※読み:しんぽう)は、前胸部、第4肋間、前正中線の外方2寸に位置する。
問題105 三叉神経第2枝の領域にある経穴はどれか。
1.素髎
2.兌端
3.承漿
4.下関
解答2
解説
(※図引用:「illustAC様」)
1.× 素髎は、三叉神経第1枝の領域にある経穴である。
素髎(※読み:そりょう)は、顔面部、鼻の尖端に位置する。
2.〇 正しい。兌端は、三叉神経第2枝の領域にある経穴である。
兌端(※読み:だたん)は、顔面部、上唇結節上縁の中点に位置する。
3.× 承漿は、三叉神経第3枝の領域にある経穴である。
承漿(※読み:しょうしょう)は、顔面部、オトガイ唇溝中央の陥凹部に位置する。
4.× 下関は、三叉神経第3枝の領域にある経穴である。
下関(※読み:げかん)は、顔面部、類骨弓の下縁中点と下顎切痕の間の陥凹部に位置する。