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問題46 原因療法として正しいのはどれか。
1.脚気に対するビタミンB1投与
2.百日咳に対する鎮咳薬投与
3.市中肺炎に対する解熱薬投与
4.橈骨遠位端骨折に対する鎮痛薬投与
解答1
解説
根本療法(原因療法)とは、病気の原因を取り除いて治す治療法である。
1.〇 正しい。脚気に対するビタミンB1投与は、原因療法である。なぜなら、脚気の原因は、ビタミンB1(チアミン)欠乏であり、ビタミンB1を補充することが原因へ直接介入する治療であるため。
・脚気とは、炭水化物の代謝に関わる大切な栄養素(ビタミンB1)が不足し、末梢神経障害や心不全、全身の倦怠感、食欲不振、手足のしびれ・むくみなどの症状が出る病気である。
2.× 百日咳に対する鎮咳薬投与は、対症療法である。なぜなら、鎮咳薬は咳という症状を和らげる対症療法であるため。百日咳の原因は百日咳菌による感染であり、原因療法の中心は抗菌薬である。
・百日咳とは、特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症である。百日咳の原因菌は、百日咳菌である。特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症である。
3.× 市中肺炎に対する解熱薬投与は、対症療法である。なぜなら、解熱薬は、発熱や痛みを和らげるため。肺炎の原因である病原体そのものを治療するわけではない。
・市中肺炎とは、病院や介護施設ではなく、普段の生活の中で感染して発症する肺炎である。細菌やウイルスが肺に入り、発熱、咳、痰、息苦しさなどを起こす。高齢者や持病のある人では重症化しやすいため、早めの受診と適切な治療が重要である。
4.× 橈骨遠位端骨折に対する鎮痛薬投与は、対症療法である。なぜなら、鎮痛薬は、痛みを和らげるため。骨折は、骨の連続性の破綻であり、原因療法に相当するのは整復・固定・手術である。
問題47 疾患と粘膜皮膚病変の組合せで正しいのはどれか。
1.全身性エリテマトーデス:ヘリオトロープ疹
2.肝硬変:蝶形紅斑
3.麻疹:コプリック斑
4.皮膚筋炎:バラ疹
解答3
解説
1.× ヘリオトロープ疹は、「全身性エリテマトーデス」ではなく皮膚筋炎である。
・皮膚筋炎とは、自己免疫性の炎症性筋疾患で、多発性筋炎の症状(主に体幹や四肢近位筋、頸筋、咽頭筋などの筋力低下)に加え、典型的な皮疹を伴うものをさす。膠原病または自己免疫疾患に属し、骨格筋に炎症をきたす疾患で、遺伝はなく、中高年の女性に発症しやすい(男女比3:1)。5~10歳と50歳代にピークがあり、小児では性差なし。四肢の近位筋の筋力低下、発熱、倦怠感、体重減少などの全身症状がみられる。手指、肘関節や膝関節外側の紅斑(ゴットロン徴候)、上眼瞼の腫れぼったい紅斑(ヘリオトロープ疹)などの特徴的な症状がある。合併症の中でも間質性肺炎を併発することは多いが、患者一人一人によって症状や傷害される臓器の種類や程度が異なる。予後は、5年生存率90%、10年でも80%である。死因としては、間質性肺炎や悪性腫瘍の2つが多い。悪性腫瘍に対する温熱療法は禁忌であるので、その合併が否定されなければ直ちに温熱療法を開始してはならない。しかし、悪性腫瘍の合併の有無や皮膚症状などの禁忌を確認したうえで、ホットパックなどを用いた温熱療法は疼痛軽減に効果がある(※参考:「皮膚筋炎/多発性筋炎」厚生労働省様HPより)。
2.× 蝶形紅斑は、「肝硬変」ではなく全身性エリテマトーデスである。
・全身性エリテマトーデスとは、皮膚・関節・神経・腎臓など多くの臓器症状を伴う自己免疫性疾患である。皮膚症状は顔面の蝶形紅斑、口腔潰瘍、手指の凍瘡様皮疹である。10~30歳代の女性に好発する多臓器に障害がみられる慢性炎症性疾患であり、寛解と再燃を繰り返す病態を持つ。遺伝的素因を背景にウイルス感染などが誘因となり、抗核抗体などの自己抗体産生をはじめとする免疫異常で起こると考えられている。本症の早期診断、早期治療が可能となった現在、本症の予後は著しく改善し、5年生存率は95%以上となった。主な治療法として、①非ステロイド系消炎鎮痛剤、②ステロイド剤などである。診断基準として、顔面紅斑、円板状皮疹、光線過敏症、口腔内潰瘍、抗核抗体陽性など4項目以上満たすと全身性エリテマトーデス(SLE)を疑う。
3.〇 正しい。麻疹:コプリック斑
・Koplik斑(コプリック斑)とは、麻疹 (はしか) 患者の大部分に現れる頬粘膜の斑点である。臼歯に対する部分に境界明瞭なやや隆起した粘膜疹ができる。
・麻疹とは、麻疹ウイルスの感染後、10~12日間の潜伏期ののち発熱や咳などの症状で発症する病気のこと。38℃前後の発熱が2~4日間続き、倦怠感(小児では不機嫌)があり、上気道炎症状(咳、鼻みず、くしゃみなど)と結膜炎症状(結膜充血、目やに、光をまぶしく感じるなど)が現れて次第に強くなる。
4.× バラ疹は、「皮膚筋炎」ではなく第2期梅毒である。
・バラ疹とは、全身(特に体幹、手掌、足底)に現れる、痛みやかゆみのない淡い赤色の発疹のことである。
梅毒とは、5類感染症の全数把握対象疾患であり、スピロヘータ(細菌)の一種である梅毒トロポネーマ感染により発症し、この梅毒トロポネーマが脳の実施まで至ると、進行性麻痺となる。性行為や胎盤を通じて感染する。梅毒に特徴的な症状として、陰茎・外陰部を中心に生じる無痛性の硬結(指で触れることのできる硬い丘疹)やバラ疹(全身にできる淡い紅斑)などがあり、進行すると神経系の病変を生じて死に至ることもある。
【臨床的特徴】
Ⅰ期梅毒:感染後3~6週間の潜伏期の後に、感染局所に初期硬結や硬性下疳、無痛性の鼠径部リンパ節腫脹がみられる。
Ⅱ期梅毒:感染後3か月を経過すると皮膚や粘膜に梅毒性バラ疹や丘疹性梅毒疹、扁平コンジローマなどの特有な発疹が見られる。
経過晩期:感染後3年以上を経過すると顕症梅毒としてゴム腫、梅毒によると考えられる心血管症状、神経症状、眼症状などが認められることがある。なお、感染していても臨床症状が認められないものもある。先天梅毒は、梅毒に罹患している母体から出生した児で、①胎内感染を示す検査所見のある症例、②Ⅱ期梅毒疹、骨軟骨炎など早期先天梅毒の症状を呈する症例、③乳幼児期は症状を示さずに経過し、学童期以後にHutchinson3徴候(実質性角膜炎、内耳性難聴、Hutchinson歯)などの晩期先天梅毒の症状を呈する症例がある。また、妊婦における梅毒感染は、先天梅毒のみならず、流産及び死産のリスクとなる。(※一部引用:「梅毒」厚生労働省HPより)
問題48 心音の増強がみられるのはどれか。
1.僧帽弁狭窄症
2.COPD
3.心囊液貯留
4.肥満
解答1
解説
1.〇 正しい。僧帽弁狭窄症は、心音の増強がみられる。なぜなら、僧帽弁狭窄により左房から左室への血流が障害され、拡張期に血液が乱流を起こすため。したがって、Ⅰ音が増強する。
・僧帽弁狭窄症とは、僧帽弁の開口部が狭くなり、左心房から左心室への血流が妨害(閉塞)されている状態である。
2.× COPDでは、心音の減弱がみられる。なぜなら、COPDでは肺の過膨張によって、心音が胸壁まで伝わりにくくなるため。
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)の最大の原因は喫煙であり、喫煙者の約20%がCOPDを発症する。慢性閉塞性肺疾患とは、以前には慢性気管支炎や肺気腫と呼ばれてきた病気の総称である。他の特徴として、肺の過膨張、両側肺野の透過性亢進、横隔膜低位、横隔膜の平低化、滴状心などの特徴が認められる。進行性・不可逆性の閉塞性換気障害による症状が現れる。
増加:残気量・残気率・肺コンプライアンス・全肺気量・PaCO2
減少:一秒率・一秒量・肺活量・肺拡散能・PaO2
3.× 心囊液貯留では、心音の減弱がみられる。なぜなら、心囊液貯留では、心臓のまわりに液体がたまり、心音が外へ伝わりにくくなるため。
・心囊液貯留とは、心臓を包む袋である心囊の中に、通常より多くの液体がたまる状態である。少量なら無症状のこともあるが、多くなると心臓が圧迫され、息切れ、胸の違和感、血圧低下などを起こす。
4.× 肥満では、心音の減弱がみられる。なぜなら、肥満では、胸壁の皮下脂肪や体格が健常者より厚いため。
問題49 帯状疱疹について正しいのはどれか。
1.5類感染症である。
2.ウイルスの初回感染で起こる。
3.ワクチンによって予防が可能である。
4.左右対称性に出現する。
解答3
解説
帯状疱疹とは、身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みと、これに続いて赤い斑点と小さな水ぶくれが帯状にあらわれる病気である。多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こる。
1.× 5類感染症「ではない」。
・5類感染症(46疾患:※一部抜粋。・インフルエンザ(鳥インフルエンザ・新型インフルエンザ等感染症を除く)・ウイルス性肝炎(E型・A型を除く)・クリプトスポリジウム症・後天性免疫不全症候群(AIDS)・性器クラミジア感染症 ・梅毒・麻疹・百日咳・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症・その他感染症(省令で指定))
2.× ウイルスの初回感染で起こる「わけではない」なぜなら、帯状疱疹は、子供の頃にかかった水痘ウイルスが数十年の潜伏期間を経て、免疫機能が低下した時などに再活性化(回帰感染)して起こるため。赤い斑点や水痘、激しい痛みを生じる。
3.〇 正しい。ワクチンによって予防が可能である。また、治療も抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビル)の全身投与を出来るだけ早期に開始することが大切である。
4.× 「左右対称性」ではなく片側非対称に出現する。なぜなら、水疱が神経に沿って広がっていっても正中部を乗り越えずそこでとどまるため。また、多数の神経節が並んでいる体幹部、特に胸神経の支配領域に多く発症する。
問題50 パニック障害について正しいのはどれか。
1.発作は場所や時間に関係なく突然起こる。
2.発作時の呼吸困難には酸素投与を行う。
3.発作の胸痛は数時間続く。
4.薬物療法は無効である。
解答1
解説
1.〇 正しい。発作は場所や時間に関係なく突然起こる。
・パニック障害とは、誘因なく突然予期せぬパニック発作(動悸、発汗、頻脈などの自律神経症状、狂乱・死に対する恐怖など)が反復して生じる状態をいう。また発作が起こるのではないかという予期不安を認め、しばしば広場恐怖を伴う。治療として、①SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、②抗不安薬、③認知行動療法(セルフコントロール)などである。
2.× 発作時の呼吸困難には、酸素投与を「行わない」。なぜなら、パニック発作の息苦しさは、低酸素血症ではなく、不安に伴う過換気によって生じるため。たとえば、発作時に「息が吸えない」と訴えていても、実際にはSpO2が保たれている。この場合は、安心させる対応、ゆっくりした呼吸への誘導を実施する。
3.× 発作の胸痛は、「数時間」ではなく通常10分以内にピークに達し、数分で消失する。
4.× 薬物療法は、「無効」ではなく有効である。パニック障害の治療において、主に認知行動療法と薬物療法が、非常に有効な治療法である。認知行動療法によって、パニック発作に対する誤った考え方や恐怖(「死んでしまう」「気が変になる」など)を修正し、不安を感じやすい状況や身体感覚に段階的に慣れていく練習(曝露療法)を行う。
国試オタク 