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問題126 良性腫瘍の特徴はどれか。
1.転移
2.悪液質
3.強い異型成
4.膨張性増殖
答え.4
解説
腫瘍とは、体の中にできた細胞のかたまりのことである。悪性腫瘍とは、このような腫瘍のうち、無秩序に増殖しながら周囲にしみ出るように広がったり(浸潤)、体のあちこちに飛び火して新しいかたまりを作ったり(転移)するもののことをいう。一方、良性腫瘍とは、浸潤や転移をせず、周りの組織を押しのけるようにしてゆっくりと増える腫瘍のことをいう。
1.× 転移
転移とは、がん細胞が原発腫瘍から他の部位に広がる現象である。悪性腫瘍の特徴である。
2.× 悪液質
悪液質とは、がんの病状に伴い体重減少や食欲不振を特徴とする合併症である。進行したがん患者さんに多くみられる症状である。進行を伴う悪性腫瘍に関連する。
3.× 強い異型成
異型成とは、細胞の形状や構造が正常から大きく乖離している状態である。悪性腫瘍の特徴である。
4.〇 正しい。膨張性増殖は、良性腫瘍の特徴である。
細胞が局所的に増殖し、周囲の組織を圧迫するように成長する。したがって、浸潤性の成長や転移はみられない。
問題127 ウイルスが原因となるのはどれか。
1.乳癌
2.大腸癌
3.肝細胞癌
4.前立腺癌
答え.3
解説
1.× 乳癌
はっきりした原因は不明である。発症リスクを高める主な要因には、女性ホルモンであるエストロゲンの過剰、年齢、遺伝子の異常などその人の体質や生まれに関わるものと、肥満や喫煙など生活習慣に関わるものが考えられている。
2.× 大腸癌
はっきりした原因は不明である。発症リスクを高める主な要因には、生活習慣(喫煙、飲酒、肥満)が関係しているといわれている。
3.〇 正しい。肝細胞癌は、ウイルスが原因となる。
肝細胞癌とは、肝臓の細胞ががん化したものである。肝細胞がんの発生には、B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスの感染、アルコール性肝障害、非アルコール性脂肪肝炎などによる、肝臓の慢性的な炎症や肝硬変が影響している。肝臓は、肝動脈と門脈の二重血流支配を受けており、肝細胞癌は主に肝動脈からの血流支配を受けている。そのため、肝細胞癌を支配する肝動脈を塞栓物質で血流遮断することで治療する。
4.× 前立腺癌
はっきりした原因は不明である。発症リスクを高める主な要因には、遺伝・食生活・ホルモン・加齢などといわれている。高齢化が進む日本において発生数が増加している。
問題128 妊娠中に感染すると奇形発生率が高いウイルスはどれか。
1.風疹
2.ロタ
3.B型肝炎
4.インフルエンザ
答え.1
解説
1.〇 正しい。風疹は、妊娠中に感染すると奇形発生率が高いウイルスである。
風疹とは、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症である。難聴・白内障・心奇形である。妊婦が妊娠初期に風疹に感染すると、不顕性であっても経胎盤的に胎児に影響を与え、先天性風疹症候群と呼ばれる先天異常を引き起こすことがある。
2.× ロタ
ロタウイルスとは、乳幼児における下痢症の主要な病原体である。レオウイルス科に属する二本鎖RNAウイルスの属である。離島国などを除き世界中でほとんどの乳幼児が5 ~6歳までに一度はロタウイルスの感染を経験する。感染のたびに免疫が誘導されるため、回を追うごとに軽症化し、大人は発症しないか、極めて軽微となる。
3.× B型肝炎
B型肝炎ウイルス感染は、妊娠中に感染しても奇形発生率が高まるという明確な証拠はありません。ただし、新生児は慢性肝炎や肝臓疾患のリスクが高まることも指摘されている。B型肝炎とは、B型肝炎ウイルスに感染することによって生じる肝臓の病気のことである。B型肝炎ウイルスは主に感染者の血液や体液を介して感染する。たとえば、注射針を感染者と共用した場合や、感染者と性行為をした場合などに感染することがある。しかし、B型肝炎にはワクチンがあるため、適切にワクチンを接種することによって感染を予防することができる。
4.× インフルエンザ
妊娠中のインフルエンザ感染は、胎児の奇形発生率が高まるという明確な証拠はありません。ただし、妊娠中の高熱や重症感染が、希に胎児の発育に悪影響を与える可能性があることが指摘されている。インフルエンザとは、インフルエンザウイルスへの感染を原因に発症する。A型、B型、C型の3種類があり、このうち冬季に流行する「季節性インフルエンザ」はA型とB型によるものである。症状として、38度以上の発熱や寒気、関節痛、全身のだるさなどの全身症状と、喉の痛みや咳などの風邪のような症状が現れる。
風疹とは、発熱、発疹、リンパ節腫脹を特徴とするウイルス性発疹症である。難聴・白内障・心奇形である。妊婦が妊娠初期に風疹に感染すると、不顕性であっても経胎盤的に胎児に影響を与え、先天性風疹症候群と呼ばれる先天異常を引き起こすことがある。
麻疹とは、麻疹ウイルスの感染後、10~12日間の潜伏期ののち発熱や咳などの症状で発症する病気のこと。38℃前後の発熱が2~4日間続き、倦怠感(小児では不機嫌)があり、上気道炎症状(咳、鼻みず、くしゃみなど)と結膜炎症状(結膜充血、目やに、光をまぶしく感じるなど)が現れて次第に強くなる。
予防接種法に規定されている風疹・麻疹の予防接種は、MRワクチン(生ワクチン)であり、通常2回接種する。1期(1回):生後1~2歳まで。2期(2回):5~7歳未満で、小学校就学前の1年間である。