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問題76 外肛門括約筋の支配神経はどれか。
1.骨盤内臟神経
2.上直腸神経
3.下直腸神経
4.会陰神経
答え.3
解説
1.× 骨盤内臟神経
内肛門括約筋は、骨盤内臓神経(副交感神経支配)である。
2.× 上直腸神経
上直腸神経とは、自律神経であり、主に直腸の上部を支配する。主に平滑筋の収縮や腸運動を調節する役割を持つ。
3.〇 正しい。下直腸神経は、外肛門括約筋の支配神経である。
外肛門括約筋は、内肛門括約筋を外側から筒状に取り囲むように存在する。随意筋で横紋筋であり、体性神経である下直腸神経・会陰神経の支配を受けている。外肛門括約筋の弛緩が起こって排便が起こる(排便反射)。つまり、お尻の穴の排便の時に働く筋肉である。
4.△ 会陰神経
※わかる方いらしたらコメント欄にて教えてください。
会陰神経も外肛門括約筋の支配神経である(※参考:「陰部神経叢と骨盤神経叢の構成と分布」国立研究開発法人科学技術振興機構より)。
①内肛門括約筋は、平滑筋、外肛門括約筋は随意筋よりなる。
②便が肛門の近くまでくると内肛門括約筋が弛緩するが、便が漏れないように随意的に外肛門括約筋を収縮させる。
③腹圧をかけることにより中枢から陰部神経に指令が伝わり、随意筋の外肛門括約筋が弛緩し排便に至る。
問題77 皮脂腺はどれか。
1.耳下腺
2.顎下腺
3.乳腺
4.前立腺
答え.3
解説
皮脂腺とは、皮脂を分泌する器官で、真皮層にあり、毛穴に開口している。皮脂は毛穴から出て角層の表面に広がり、水分の蒸散を防いで、肌(皮膚)のうるおいを守る役割する。
1~2.× 耳下腺/顎下腺
唾液腺の一つである。主に唾液の分泌に関与しており、消化や口腔内の潤滑に役立っている。
3.〇 正しい。乳腺は、皮脂腺である。
乳輪や乳頭部分には多くの皮脂腺があり、ここから分泌される皮脂によって保護されている。
4.× 前立腺
前立腺とは、男性にしかない生殖器の一つで、前立腺液といわれる精液の一部を作り、精子に栄養を与えたり、精子を保護する役割を持っている。前立腺は、直腸と恥骨の間にあり、膀胱の出口で尿道を取り囲んでいる。
問題78 網膜の浅層から深層の順で正しいのはどれか。
1.視細胞層→双極細胞層→視神経細胞層
2.視細胞層→視神経細胞層→双極細胞層
3.視神経細胞層→視細胞層→双極細胞層
4.視神経細胞層→双極細胞層→視細胞層
答え.4
解説
(※図引用:「改訂版 もっとよくわかる!脳神経科学」著:工藤佳久)
選択肢4.視神経細胞層→双極細胞層→視細胞層が網膜の浅層から深層の順である。
内境界膜:内境界膜から外境界膜まで広がる Müller細胞の基底膜であり、Ⅳ型コラーゲンを中心に構成されている。
神経線維層:神経節細胞の軸索が集合したもので、視神経乳頭を通って視覚情報を大脳へ伝達している。
内網状層:双極細胞と神経節細胞を結ぶ軸索や神経線維、アマクリン細胞の神経線維が存在する。内網状層では、双極細胞と神経節細胞がシナプス形成をしている。
内顆粒層:アマクリン細胞、水平細胞、双極細胞、Müller細胞の核がある。
外網状層:双極細胞と視細胞の軸索がシナプス形成をしている。外網状層には、水平細胞からの神経線維や視細胞の一部が存在している。
外顆粒層:視細胞の核がある。
外境界膜:Müller細胞の先端が視細胞の内節の周囲を取り囲んでいる。光学顕微鏡では境界が膜のようにみえているが、内境界膜とは異なり、基底膜を形成しているのではない。
視細胞層:視細胞内節には核が存在するが、多くは Müller 細胞の間隙に位置しており、核は外顆粒層にあるが、内節の外方は視細胞層にある。視細胞外節は disc を重ねたような構造になっており、光感受性蛋白のロドプシンが存在する、視細胞は錐体細胞と杆体細胞の二種類で構成される、錐体細胞は色覚に関与し、黄斑に集中している、杆体細胞は明るさに関与し、網膜全体に分布している。
網膜色素上皮層:網膜色素上皮細胞は、直径約 14μm、高さ10~14μmの単層上皮細胞である。
(※引用:「眼科診療クオリファイ」著大鹿哲郎)
問題79 肺尖の高さはどこか。
1.鎖骨の頭側
2.胸鎖関節
3.胸鎖関節と胸骨角の間
4.胸骨角
答え.1
解説
1.〇 正しい。鎖骨の頭側は、肺尖の高さである。
肺尖(肺の頂部)は、鎖骨の頭側に位置している。第7頚椎の高さともいえる。
2.× 胸鎖関節
胸鎖関節は、鎖骨と胸骨の関節で、肺尖よりも下部に位置している。
3~4.× 胸鎖関節と胸骨角の間/胸骨角
胸骨角とは、胸の中央で鎖骨よりやや足側にある突起で、 胸骨柄と胸骨体の結合部であり、第2肋骨が付着する。
問題80 エックス線CT値が最も高いのはどれか。
1.血液
2.脂肪
3.緻密質
4.脳髄質
答え.3
解説
CTの画像は、X線の吸収係数の分布を表している。一つひとつの画素は、X線の吸収係数を表すCT値を有している。CT値は水を0、空気を−1000とし、水の2倍の吸収値を+1000と規定している。
気道内、消化管内の空気:-1000
脂肪組織:-50~-100
脳脊髄液、脳室:10
脳室周囲白質:20 ~ 30
大脳皮質:30 ~ 40
筋肉、肝臓等の臓器: 30 ~ 60
血液 : 50 ~ 60
凝固血液(血栓):50 ~ 100
甲状腺:100 ~ 120
骨、石灰化病変:250 ~ 1000
(※単位:HU)
1.× 血液
血液は、水分と赤血球・白血球・血小板などの成分から構成されており、 50 ~ 60HUの範囲である。
2.× 脂肪
脂肪組織は、密度が低いため、エックス線が容易に通過する。そのため、脂肪のCT値は通常-50~-100HUの範囲である。
3.〇 正しい。緻密質は、エックス線CT値が最も高い。
骨、石灰化病変は、250 ~ 1000HUの範囲である。緻密質は、さらに高く通常1000~2000 HUの範囲である。緻密質とは、「骨膜」に覆われた「骨質」のうち、より外側の緻密で硬い部分を指す。
4.× 脳髄質
大脳髄質は、大脳の内側を占める色の薄い領域であり。つまり、白質のことを指し、神経細胞の軸索や神経線維が多く集まっている。脳室周囲白質:20 ~ 30HUの範囲である。