この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
問題61 有郭乳頭の味覚を支配するのはどれか。
1.第Ⅴ脳神経
2.第Ⅶ脳神経
3.第Ⅸ脳神経
4.第Ⅻ脳神経
答え.3
解説
1.× 第Ⅴ脳神経(三叉神経)
三叉神経は、咀嚼運動にかかわる脳神経である。三叉神経は、主に咀嚼筋の咀嚼運動と顔面の皮膚感覚を司る。運動神経と感覚神経を含む。
2.× 第Ⅶ脳神経(顔面神経)
顔面神経とは、表情筋の運動、涙腺や口蓋腺などの分泌作用制御の副交感神経、および味覚を司る感覚神経を含む混合神経である。したがって、顔面神経の障害により、顔面表情筋の障害、角膜反射低下、聴覚過敏、味覚低下(舌前2/3)、涙分泌低下、唾液分泌低下などが起こる。
3.〇 正しい。第Ⅸ脳神経(舌咽神経)は、有郭乳頭の味覚を支配する。
舌咽神経とは、知覚・運動・分泌を受けもつ混合神経で、舌の後部3分の1の感覚や咽頭筋の運動を支配する。 また分泌線維は耳下腺に分布し、唾液の分泌を司る。 鼓室粘膜の知覚もこの神経が支配する。
4.× 第Ⅻ脳神経(舌下神経)
舌下神経とは、舌の運動を支配する運動神経である。
(※図引用:「イラストでわかる歯科医学の基礎 第4版 」永未書店HPより)
問題62 壁側腹膜の背側を走行するのはどれか。
1.脾動脈
2.左胃動脈
3.固有肝動脈
4.右胃大網動脈
答え.1
解説
後腹膜器官とは、後腹壁の壁側腹膜より後方に位置する臓器である。
・腹膜内臓器:胃、空腸、回腸、横行結腸、S状結腸、脾臓、卵巣、卵管、虫垂
・半腹膜内臓器:肝臓、膀胱、子宮、直腸、盲腸、上行結腸、下行結腸
・後腹膜器官:十二指腸、腎臓、副腎、尿管、腹部大動脈、下大静脈、交感神経幹。
1.〇 正しい。脾動脈は、壁側腹膜の背側を走行する。
脾動脈は、酸素が加えられた血液を脾臓に供給する血管である。腹腔動脈から分岐し、膵臓の上を通る。 脾臓への曲がりくねった経路で知られている。腹腔動脈の枝である。
2.× 左胃動脈
左胃動脈は、腹腔動脈から生じ、胃の小彎の上部に沿って走る動脈である。分枝は下部の食道に供給する。
3.× 固有肝動脈
固有肝動脈は、肝臓へ酸素を供給する血管である。肝臓と胆嚢に供給する動脈である。腹腔動脈の分枝である総肝動脈から生じる。
4.× 右胃大網動脈
右胃大網動脈は、胃十二指腸動脈の2つの末端の枝の1つである。大網膜の層の間で胃の大彎に沿って右から左に走り、脾動脈の枝である左胃大網動脈と吻合する。
問題63 横紋筋があるのはどれか。
1.食道
2.胃
3.回腸
4.S状結腸
答え.1
解説
1.〇 正しい。食道は、横紋筋がある。
横紋筋とは、筋組織のひとつで筋線維(筋細胞)の集まった物で、体を動かす際に使われるため「骨格筋」とも呼ばれる。頸部食道は横紋筋、下がるにしたがって平滑筋が増え、胸部食道と腹部食道は平滑筋が主になる。つまり、食道の上部1/3は横紋筋で、それ以下は平滑筋である。
2.× 胃/回腸/S状結腸
食道以下の消化器は平滑筋で構成されている。
問題64 気管支にないのはどれか。
1.線毛
2.軟骨
3.横紋筋
4.胚細胞
答え.3
解説
1.〇 線毛
気管支の内側は線毛を持つ上皮細胞で覆われている。ちなみに、線毛とは、相互に共調運動 して気道に侵入した病原体や異物を粘液と共に体外に輸送・排泄する役割をもつ。
2.〇 軟骨
気管は、咽頭から続き、左右の気管支に分かれる(第6頸椎に始まり、第4〜5胸椎)までの10〜12cmの細長い管である。約20個の馬蹄形の軟骨によって形成されいる。したがって、気管後面は軟骨がない。
3.× 横紋筋は、気管支にない。
輪状靱帯と気管筋(平滑筋)によって食道と接している。
4.〇 杯細胞(※読み:さかずきさいぼう)
杯状細胞(※読み:はいじょうさいぼう)ともいう。粘液を分泌する上皮細胞のなかに混じって単独に存在する細胞である。小腸・大腸にもみられる。
問題65 腎臓皮質の構造物はどれか。
1.腎錐体
2.腎柱
3.腎洞
4.腎杯
答え.2
解説
(※図引用:「イラストボックス様」より)
1.× 腎錐体
腎錐体は、腎臓髄質にある。腎乳頭は、髄質の腎門に向かって、円錐形を呈する8~16個の腎錐体があり、その突出している先端の事である。つまり、腎髄質が腎盂部分に乳頭上に突出した部分である。
2.〇 正しい。腎柱は、腎臓皮質の構造物である。
腎葉の境界にあたる皮質領域は、腎柱と呼ばれる。腎錐体の間に挟まれた腎皮質の部分、つまり、腎洞にまで達している部分をいう。
3.× 腎洞
腎髄質は、円錐状に腎洞に突き出しているので腎錐体と呼ばれ、その先端部を腎乳頭という。
4.× 腎杯
腎杯とは、最終的に腎錐体の先端に開口し、尿を流し込む部位である。
尿は腎小体(糸球体→Bowman嚢)で濾過され、尿細管(近位尿細管→ヘンレのループ→遠位尿細管→集合管)を通り腎杯、腎盂 (腎盤)、尿管、膀胱、尿道へと流れていく。糸球体から遠位尿細管までの部分をネフロン(腎単位)という。