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111.腰眼の取穴法で正しいのはどれか。
1.第2腰椎棘突起下縁、外方3寸5分
2.第3腰椎棘突起下縁、外方3寸5分
3.第4腰椎棘突起下縁、外方3寸5分
4.第5腰椎棘突起下縁、外方3寸5分
解答3
解説
1.× 第2腰椎棘突起下縁、外方3寸5分に該当する取穴はない。
2.× 第3腰椎棘突起下縁、外方3寸5分に該当する取穴はない。
3.〇 正しい。第4腰椎棘突起下縁、外方3寸5分は、腰眼の取穴法である。
腰眼(※読み:ようがん):腰部、第4腰椎棘突起下縁と同じ高さ、後正中線の外方3寸5分
【主治】腰痛、生殖器疾患(特に精巣炎・卵巣炎)
4.× 第5腰椎棘突起下縁、外方3寸5分に該当する取穴はない。
112.経穴とその部にある筋の支配神経の組合せで正しいのはどれか。
1.温溜:尺骨神経
2.外関:正中神経
3.三陰交:脛骨神経
4.足三里:浅腓骨神経
解答3
解説
1.× 温溜は、「尺骨神経」ではなく橈骨神経に該当する。
温溜は、前腕後外側、陽渓と曲池を結ぶ線上、手関節背側横紋の上方5寸に位置する。
2.× 外関は、「正中神経」ではなく橈骨神経に該当する。
外関は、前腕後面、橈骨と尺骨の骨間の中点、手関節背側横敏の上方2寸に位置する。
3.〇 正しい。三陰交:脛骨神経
三陰交は、下腿内側(脛側)、脛骨内縁の後側、内果尖の上方3寸に位置する。
4.× 足三里は、「浅腓骨神経」ではなく深腓骨神経に該当する。
足三里は、下腿前面、犢鼻と解渓を結ぶ線上、犢鼻の下方3寸に位置する。前脛骨筋の治療穴である。前脛骨筋の支配神経は、深腓骨神経である。腓骨神経麻痺は、下垂足(鶏歩)となる。下垂足(鶏歩)は、腓骨神経麻痺などで足関節が背屈不能になり、下垂足が生じるためにみられる。鶏歩の特徴として、垂れ足 (drop foot)になっているために下肢を高く上げ、つま先から投げ出すように歩く。
(※図引用:「看護roo!看護師イラスト集」より)
113.大腿部にある郄穴への刺鍼部位はどれか。
1.外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸
2.腸脛靭帯の後方、膝窩横紋の上方7寸
3.大腿二頭筋腱の内縁、膝窩横紋の上方1寸
4.薄筋と縫工筋の間、膝蓋骨底の上方4寸
解答1
解説
1.〇 正しい。外側広筋と大腿直筋腱外縁の間、膝蓋骨底の上方2寸は、大腿部にある郄穴(梁丘)への刺鍼部位である。五要穴における胃の郄穴である。
2.× 腸脛靭帯の後方、膝窩横紋の上方7寸に該当するのは、中瀆である。足の少陽胆経のひとつである。
3.× 大腿二頭筋腱の内縁、膝窩横紋の上方1寸に該当するは、浮郄である。足の太陽膀胱経のひとつである。
4.× 薄筋と縫工筋の間、膝蓋骨底の上方4寸に該当するのは、陰包である。足の厥陰肝経のひとつである。
114.トリガーポイントの特徴を示す反応はどれか。
1.関連痛の出現
2.皮膚の知覚過敏
3.皮膚温の上昇
4.皮膚通電抵抗の上昇
解答1
解説
1.〇 正しい。関連痛の出現は、トリガーポイントの特徴を示す反応である。
・トリガーポイントとは、身体の約200対に及ぶ筋肉の、筋組織内部の硬結上の結節に存在し、指圧刺激で鋭く身体の深部に感じる痛みを発する、引き金となる限局性のポイントのことを指す。特徴として、関連痛の出現、痛覚閾値の低下、索状硬結の触知のほかにも、単収縮反応などがあげられる。
・関連痛とは、神経線維の走行の関係で生じる痛みである。つまり、原因とは離れた部位に感じる痛みである。心筋梗塞では左肩・上腕部痛などとして自覚される。
2.× 皮膚の知覚過敏ではなく、痛覚閾値の低下がみられる。ちなみに、閾値とは、感覚や反応や興奮を起こさせるのに必要な、最小の強度や刺激などの(物理)量である。したがって閾値が高いと(上がると)、 感覚を感じにくくなることをさす。
3~4.× 皮膚温/皮膚通電抵抗は、「上昇」ではなく下降する。これは、周辺部の血流低下することが多いため。
115.次の文で示す病証について、八脈交会穴を用いた治療で最も適切なのはどれか。
「背中がこわばり、陰の部が緩んで陽の部がひきつる。」
1.内関と公孫
2.外関と足臨泣
3.申脈と後渓
4.照海と列欠
解答3
解説
・背中がこわばり、陰の部が緩んで陽の部がひきつる。
→督脈および陽蹻脈の症状である。
1.× 内関(陰維脈)と公孫(衝脈)
→陰維脈と陽維脈は、陰経と陽経を連絡する。陽維脈は全身の表と関係が深く、陰維脈は全身の裏と関係が深い。
2.× 外関(陽維脈)と足臨泣(帯脈)
→帯脈は、季肋部から起こり腰部を回る。各経脈を束ねて調節する。
3.〇 正しい。申脈(陽蹻脈)と後渓(督脈)は、この患者も対する八脈交会穴を用いた治療である。
→陰蹻脈と陽蹻脈は、下肢・体幹の両側の陰陽を調節する。下肢の内・外側に分布する陰経と陽経を協調させる。
→督脈は、陽経の気血を調節し、陽気を総督する。腎・脳・背髄・胞宮と関係が深い。
4.× 照海(陰蹻脈)と列欠(任脈)
→任脈は、陰経を調節し、胞胎を主る(月経・妊娠・出産の調節)
【衝脈】公孫:内関【陰維脈】
【帯脈】足臨泣:外関【陽維脈】
【督脈】後渓:申脈【陽蹻脈】
【任脈】列欠:照海【陰蹻脈】